. 2) - 私の中の見えない炎
2) - 私の中の見えない炎
2) - 私の中の見えない炎

柄本明 × 山根貞男 トークショー レポート・『ロケーション』(2)

山根「今回は上映しないんですが、テレビの作品にも2本出ていらっしゃいますね。『喜劇・ああ出産』(1986)と『喜劇・ああ未亡人』(1988)。『ああ未亡人』は大原麗子さんが未亡人で、柄本さんがやもめで再婚するかという話です。ラストシーンで、大原さんと柄本さんがスナックで会って、これも三角関係で、大原麗子の亡くなった旦那と柄本さんが学生時代の友だちです。学生時代に映画を見に行ったと。その話をして、歌を歌い出す」

柄本「監督に「ここのところ、きみ考えろ」と言われて、見に行った映画や俳優の名前出して。誰の名前だったか、タイロン・パワーだったか」

柄本「ああ、タイロン・パワーじゃなかった(笑)」

山根「『荒野の決闘』の主題歌を歌ってましたね。西部劇ファンとしてはおおっと思いましたけど、ところが途中から歌が変わるんです。あれは何の歌なんですか(一同笑)」

柄本「覚えてないですね、さすがに」

山根「長い歌なんですよ。最初はカウンターにすわっていて、そこから立って。森崎映画には歌がいっぱい出てきますけど。ここを考えろと言われるのは、やってる柄本さんとしては面白いですか」

柄本「面白い、つまらないは考えないですけど。みんなでつくってるわけですから、ぼくだけじゃなく、スタッフにも「ここどうする?」と言ってるんじゃないかという気がします」

山根「それでとんでもない方向に行くこともありますね。『ロケーション』も」

柄本「大いにあるんじゃないですか。小道具の人に、何がいいか考えろとか言って、持って来たらそれで全然変わるとか」

柄本「相米慎二が森崎さんのこと大好きだったみたいですね。湯布院映画祭で森崎さんの特集があって、ぼくも、相米の最後の『風花』(2001)でいて。森崎さんが来たら、相米さんが出迎えるんですよ。普段はえらそうな男が森崎さんの鞄を持って「監督、こちらです。どうぞ」と。あんな相米見たの初めてです(一同笑)。

山根「空気がそうなっちゃう」

柄本「藤竜也さんもいましたけど、後ろからだけなんですね。それより倍賞さんを撮るのに一生懸命(笑)」

柄本「『ロケーション』には殿山(殿山泰司)さんが出てますけど、ぼく大好きなんです」

山根「森崎さんはテレビドラマでも、近代映画協会の仕事が多いですね。それで(近代映画協会の常連の)乙羽信子さんや殿山さんが出ています。『喜劇 特出しヒモ天国』(1975)でも殿山さんがちらちら出てきますね」

柄本「殿山さんとぼくの親父が小学校で同級生なんですよ。『三文役者ああなきい伝』(ちくま文庫)なんか読むと、親父の話がちょっと出てきます。仕事の度に「親父、元気か」って言われたりして。かっこいいんですよ。ジーパンに草履で歩いてくるんですけど。

柄本「『ロケーション』は若いときの映画ですけど、ほんとに壊れてる映画です。頭がごちゃごちゃになります。ぼくは森崎映画の大ファンですので、愉しんでいただければと思います」

📎📎📎📎📎📎📎📎📎📎