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くまから・かまから vol.95

このひとは、宮古の士族の家系らしい。この辞典を手がけたのは、1921年から1922年、東京医学専門学校と日本大学国文科に在籍したころ、となっている。それから約60年後の1979年に刊行されている。余談ながら、著者の弟二人も上京して、上は、カント学者、下は、西田哲学者になり、妹は、『 宮古の豊見親および間切頭年代表 』に氏・屋号が出てくるような家柄に嫁ぎ、その家系は、琉球王朝の中山王にも関わりがある・・という、そういう「宮古群島語辞典」に関わる情報がネット上に流れている。あまりにかけ離れた話で、俄かには信じがたいような思いにもかられるけれど、宮古島にも確かに、以前、こういう階級・階層の人たちがいたわけで、いずれにしても、100年近く前に、ミャークフツで育った「宮古の知識階層」のひとが書いたミャークフツの本、ということだけでも興味あふれる本なのである。

伊波普猷の「古琉球」によると、言語の上から、オキナワ人の祖先が、日本から渡ってきたという説を唱えた最初の人は、羽地朝秀(向象賢 1617〜1675)だという。さらに明治になって、この説を広めたのは、首里王府最後の政治家、宜湾朝保で、「・・古事記伝、万葉集などを見るに、日本上古のことばここ(琉球)には今も多く残れる」といって『琉語解釈 』を残しているという。

共通語 え(e)→ 宮古語 い(i)共通語 お(o)→ 宮古語 う(u)

腕 ude → udi声 koe → kui癖 kuse → fusi星 hosi → pusu骨 hone → puni物 mono → munu

ストウニ カイラシ 叩いて地面に這わすことストウニ トウラシ 地面に叩き付けてやれストウニル 棒で人や馬などの家畜を叩くこと

共通語 仕留める sitomeru → 宮古語 situniru

mimi sihi hore ja ( 耳しひほれや )

ここで、や(ja)は、サキヌミャ( 酔っ払い )、スマトウリャ(相撲をとる人) などと同じミャークフツの語法で、〜する人 の意味。

こういう具合に、ミャークフツの“正体”が明らかにされる。余談ながら、宮古語のプリムヌ purimunu 、これはさっきまで述べた「転訛の規則」にぴったり合っている。 ho→pu、 e→i、mono→munu

“ばんがむり”と“お下がり”

「ばんがむり ぷどうさーばーよーいよい うやがたきなり あんながたきなりよーい よよよーい よーい」

勝手な意訳:私がお守りして 育てましょうね 父親のように大きく丈夫になりなさいよ 母親のように愛情深く心広くなりなさいよ

お便りコーナー

※伊良部特集、喜んでいただけて良かったです。応援合戦の様子は地元の人には特に大受けだったようですよ。今後他の市町村もやっていきたいですね。お便り たんでぃがーたんでぃ でしたー。

編集後記

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