リテリングとは?やり方・効果を解説 アウトプット重視英語学習法・3STEPの効果的インプット法とは!?
2020年にインドネシアの学生を対象に実施したストーリーリテリングの効果を測る研究では、リテリング指導後にスピーキングの正確性が高まったと報告されています。さらに 再話 (Retelling) と筆記再生課題(recall)を比較した研究では 理解度テストにおけるスコアが筆記再生を行ったグループより再話を行ったグループのほうが高いという結果が出ました。口頭タスクと筆記タスクの違いについては、後ほどモダリティの項目でも説明していきます。
リテリングを取り入れた指導モデル 形式重視 形式+意味重視 意味重視 インテイク アウトプットI アウトプットII アウトプットIII 内在化 再生 再生+産出 産出 音読 リプロダクション リテリング 自己表現 認知負荷が低い→認知負荷が高い 英語アウトプットの役割とは アウトプット仮説スウェイン氏は決してインプットの重要性を否定しているわけではなく、それだけでは「不十分」だと主張しました。アウトプット仮説においては、インプットは言語の意味処理において主な役割を果たしているのに対して、アウトプットは言語の構文や形式の算出における正確さに貢献する可能性があると指摘しています。このアウトプットが第二言語習得において果たす役割について、スウェイン氏は下記の 3 つを挙げています。
- Noticing function(気づき機能)
- Hypothesis-testing function(仮説検証機能)
- Metalinguistic function (メタ言語的機能)
引用:はじめての 認知言語学 第1章認知 p15(図1) を参考に作成
文法への意識スウェイン氏によれば、第二言語を聞いたり読んだりする時には主に名詞や動詞などの内容語(content word)の意味を中心に言語を処理する意味処理(semantic processing)が主に行われると言われています。一方で、話したり書いたりする時には意味処理に加えて、語をどのような順番で並べるのか、時制やアスペクトはどのように言語化すべきかなどの文法的な言語処理が求められるとしています。
構文プライミング効果と研究引用:Syntactic priming and children’s production and representation of the passive
Pickering and Branigan (1998) の統語表象モデルによると、メンタルレキシコン(心的辞書)内の階層に は統語範疇( syntactic category )、時制・相・数などの素性( feature) 、言語単位の結びつきを指定する情報 ( combinatorial information) などの統語情報が貯蔵されていると言われています。統語構造は語彙表象の組み合わせによって構成されており、特定の統語構造が繰り返されることにより活性化すると考えられています。
引用:日本語と中国語 䛾 2 言語併用者 䛾文理解䛾検証
プロダクションモデル引用:Connectionist language production: Distributed Representations and the Uniform Information Density Hypothesis
アウトプット重視の英語学習法 自律要約法 インプット教材の選定- 理解可能(comprehensive)
- 関わり(relevant)
- 本物(authentic)
- 文字と音声で構成されている
- 発表語彙(productive vocabulary)
- 受容語彙(receptive vocabulary)
引用:Improve Your Writing by Using Concept Maps
↓↓コンセプトマップ開発者ジョセフ・ D ・ノヴァク氏
ディクトグロスディクトグロス (Dictogloss) とは Wajnryb (1990) が考案した英語学習のメソッドで、リスニングを頼りに英文を復元させるトレーニングです。クラスルームディクテーションと定義されているように、複数の学習者が協力してトレーニングするのも特徴です。
引用:The Effect of Dictogloss Technique on Learners’ Writing Improvement in Terms of Writing Coherent Texts
2012 年にイランの大学でディクトグロスのライティング力向上の効果を検証する研究が実施されました。明示的な学習 ( 伝統的な指導や練習問題を与える学習 ) をしたグループと、ディクトグロスを実践した生徒を比較したところ、ディクトグロスを実践したグループのほうが、事後テストの点数はほとんど減少しない結果となりました。
アウトプット重視の英語指導法 タスクベースの教授法(TBLT) 容量制限仮説引用:Task Complexity and Linguistic Complexity: An Exploratory Study
1 段階目では、流暢さと言語形式が分散されてしまいます。経験があると思いますが、英語をすらすらと話そうとすると文法形式への注意がおろそかになってしまい、間違いの数が多くなってしまいます。 2 段階目では、複雑さと正確さに分散してしまいます。複雑な構文などを使っていざ話そうとすると正確に話すことが難しくなってしまいますので、注意量を調整して話すことが大切になります。
モダリティの違い タスクの繰り返し同じテーマの反復学習 ( タスク ) の繰り返しは退屈で学習効果が低いと思われるかもしれません。実はタスクを繰り返すことで、第二外国語学習者の流暢さ (1 秒ごとの音節の数 ) が向上する研究成果もあります。
引用: TASK REPETITION AND SECOND LANGUAGE SPEECH PROCESSING
流暢さが向上する要因としては、下記の研究でも明らかになっている概念化への注力の減少があるかもしれません。言語形式( sytax )に意識を向ける余裕が生まれると、流暢さも向上するはずです。初学者は様々なテーマのスピーキングに挑戦するのではなく、同じトピックの課題を繰り返しトレーニングすることが大切です。
センテンス・コンバイニングセンテンスコンバイニング(Sentence-Combining)とは英語の短文を学習者が繋ぎ合わせる訓練法で、元々は母語教育のために考案されたものです。 1960 年代からアメリカでライティングのカリキュラムに導入され、母語教育でも一定の成果を得ました。
- Basic Pattern Exercise(2つの文を接続詞等を使ってつなげる)
- Creative Pattern Exercise(2つの文の因果関係を考えてつなげる)
- Story making Exercise (複数の短文を並び変える)
引用: ライティング指導における Sentence− Combining に関してより一部編集
- 構造的に複雑な文を産出
- 文章全体の質を高める
- 読解力を高める
- 作業に意欲的に取り組ませる
- 自分で使ったことのない文法構造になれる
引用:ライティング指導における Sentence− Combining に関してより一部編集
リテリングを活かしたアウトプット重視英語学習法 効果的インプット法 Step1 インプットの環境を作るStep1ではインプットの環境を作ります。今後のステップのためにも普段から英語をインプットできる環境が必要です。そのためには英語への苦手意識をもたないような工夫やインプットそのもののレベルに注意する必要があります。初学者であれば現在の能力と同じぐらい、少し易しめ (i 、 i−1) のインプットも効果的だとも言われています。易しめのインプットであれば余裕をもって処理でき、情報の意味だけではなく形式や機能にも目を向けることができます。
Step2 インプットの形を変える- 単語のパーツ:接頭語、語幹、派生語など
- 複数の意味:2つ以上の意味がある場合は注意
- 他の語を連想:他の単語との抽象及び包括関係
- 文法的機能:品詞、使用する際の文法的ルール
- 使用する際の注意点:単語のニュアンスなど
リテリング活動には本文の要約や内容の再構築が求められます。実はこられのスキルは多くのスピーキングテストで課せられます。たとえば、日本経済新聞社とピアソン社が共同で実施している Versant Speaking Testにおいてもで Part Eで ストーリーテリングのパートがあります。
Verasant のテスト作成においては、言語学や第二言語習得研究などの知見が活かされています。特に聞く( Listen )と話す( Speak )を合わせた一つのプロセスとして会話を捉えており、テスト項目として、この2つの力を促進するリテリングが選定されたと考えても良いでしょう。私たちは学習者としても安心してリテリングを英語学習へ取り入れることができます。
引用:Versant™ English Test Test Description and Validation Summary
フローチャートストーリー・リテリングや要約を繰り返す際は、できるだけ同じジャンルのものを選ぶことで、より言語形式( sytax )に意識を向ける余裕が生まれてきます。そして、スピーキングの際には言語形式への余裕が生まれれば、流暢さも向上していきます。
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