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日本国憲法が制定されるまでの過程とその概要

≪第3段階≫ 憲法制定後、極東委員会から新憲法の再審査要求がなされるまで(日本政府が新憲法の再検討を行わなかった事実)

【20】極東委員会が「日本国民に対して新憲法を再検討する機会を与えるべきである」とする決定(日本の新憲法の再検討に関する規定)を行う

【憲法改正についてマッカーサー元帥の極東委員会に対する意見】

「…現に行われている憲法上の全手続きは、日本の政府と国民により行われているものであることで、これに介入するのは、ただその措置が望まれている民主化を指向するものであることを確かめることにあるのだが、民主的方法の若干について、日本人に選択の余地を与えることなく、あまりに細目にわたって完全を期し、その意思に反して、これを強制しようと企てることは、かえって同盟国の目的そのものを無益に化するおそれがある。」

(※出典:衆議院憲法調査会作成|憲法制定の経過に関する小委員会報告書の概要(衆憲資第2号)|衆議院|第5編第6章74頁より引用)

【21】枢密院における審議を経て「憲法改正案」に天皇が裁可 【22】「日本国憲法」として交付される 【23】マッカーサーが吉田首相に「憲法施行後1~2年以内の憲法改正の検討」を提案し「憲法改正の国民投票」を容認する旨も伝える 【24】極東委員会が決定した「日本の新憲法の再検討に関する規定」が新聞紙上で日本国民に向けて公表される 【25】日本国憲法が施行される 【26】マッカーサーが再度、憲法の再検討を促す申入れを行う

なお、この点の詳細については『国民投票を経ていない現行憲法は制定手続に不備があるといえるか』のページで詳しく解説しています。

【27】吉田首相が衆議院外務委員会で「政府において憲法改正の意思はない」旨の答弁を行う

【注釈】

  • ※注1:戦後日本の占領管理と占領軍(GHQ)の指揮等を行うために設けられた連合国11か国の代表者から成る日本占領統治の最高政策決定機関
  • ※注2:連合国軍最高司令官総司令部。極東委員会の下部組織で日本の占領政策を実施した連合国軍の機関。マッカーサーが最高司令官。
  • ※注3:芦部信喜「憲法(第六版)」岩波書店 23頁参照
  • ※注4:芦部信喜「憲法(第六版)」岩波書店 24頁より引用
  • ※注5:佐藤達夫「日本国憲法成立史第1巻」有斐閣 394頁(※衆議院憲法審査会事務局『「日本国憲法制定過程」に関する資料(衆憲資第90号)』6頁参照)
  • ※注6:衆議院憲法審査会事務局『「日本国憲法制定過程」に関する資料(衆憲資第90号)』6頁参照
  • ※注7:ポツダム宣言は連合国が日本政府に行った無条件降伏の一方的命令ではなく連合国と日本の双方を拘束する一種の休戦協定であると解されており、またその内容には「国民主権の採用」「基本的人権の確立」など明治憲法の改正の要求を含むものと考えられていることから、日本政府がポツダム宣言を受け入れている以上、連合国側が日本側から提示される憲法改正案がポツダム宣言の趣旨に合致しないと判断した場合には、ポツダム宣言を遵守することを日本側に求める条約上の権利を有していたものと考えられています(芦部信喜「憲法(第六版)」岩波書店27~28頁参照)。
  • ※注8:芦部信喜「憲法(第六版)」岩波書店25頁、衆議院憲法審査会事務局『「日本国憲法制定過程」に関する資料(衆憲資第90号)』3頁参照
  • ※注9:衆議院憲法審査会事務局『「日本国憲法制定過程」に関する資料(衆憲資第90号)』4頁参照
  • ※注10:この際の出来事を松本丞治が後に「押し付けられた」と語ったことがいわゆる「押しつけ憲法論」が議論される端緒になります。
  • ※注11:衆議院憲法審査会事務局『「日本国憲法制定過程」に関する資料(衆憲資第90号)』5頁参照
  • ※注12:新選挙法で初の総選挙(第22回総選挙)|昭和毎日(http://showa.mainichi.jp/news/1946/04/22-114e.html)
  • ※注13:衆議院憲法審査会事務局『「日本国憲法制定過程」に関する資料(衆憲資第90号)』45頁資料9参照
  • ※注14:高橋和之「立憲主義と日本国憲法」放送大学教材 306頁参照
  • ※注15:衆議院憲法調査会「憲法制定の経過に関する小委員会報告書の概要(衆憲資第2号)第5編第6章75頁より引用
  • ※注16:衆議院憲法調査会「憲法制定の経過に関する小委員会報告書の概要(衆憲資第2号)第5編第6章75頁参照
  • ※注17:衆議院憲法審査会事務局『「日本国憲法制定過程」に関する資料(衆憲資第90号)』9頁参照
  • ※注18:西修「日本国憲法の誕生」川出書房新社 85頁参照
  • ※注19:高橋和之「立憲主義と日本国憲法」放送大学教材 305~306頁、伊藤真「憲法問題 なぜいま改憲なのか」PHP新書155~157頁参照
  • ※注20:GHQ草案 1946年2月13日|国会図書館(www.ndl.go.jp/constitution/shiryo/03/076shoshi.html)参照

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