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【最も詩的な作曲家?】シューベルトの名曲10選を徹底解説◎面白いエピソード付き!

シューベルトは、ロマン派初期に活躍したオーストリア出身の作曲家です。 ソナタや即興曲などのピアノ曲から交響曲、歌曲といったジャンルまで、幅広い作品を残しています。 シューベルトの名曲には美しいメロディが多く、聴いているだけで癒やし効果があり、BGMなどにも使われています。 ショパンやリストといったロマン派の作曲家と比べると、少し地味なイメージのあるシューベルトですが、歌曲という新たな音楽のジャンルを発展させました。

〜ロマン派の作曲家〜シューベルトの生涯

誕生から幼少期

父親のフランツ・テオドールと母親エリーザベト・フィッツの間に誕生したシューベルトは、幼少期から音楽の才能を発揮しました。 貧しい家庭だったにもかかわらず、シューベルトの才能に惚れ込んだ人々からの支援を受け、ピアノや音楽の知識を身につけていきます。

【1797年】 1月31日、ウィーン郊外のリヒテンタールで誕生 【1802年】 アマチュア音楽家の父親からヴァイオリン、兄のイグナーツからピアノの手ほどきを受ける 【1804年】 リヒテンタール教会の聖歌隊に入り、音楽の基礎を学ぶ 【1808年】 宮廷礼拝堂コーラス隊(ウィーン楽友協会音楽院の前身)に入る 【1810〜1816年】 アントニオ・サリエリから作曲法や対位法を学ぶ 青年時代

イタリアの作曲家アントニオ・サリエリの弟子となったシューベルトは、友人たちの支援によって、多くの作品を作曲しました。 一方で、父親の再婚や恩師のサリエリから作品を批評されるなど、悩みも抱えていたようです。 転機となったのは、法律家のフランツ・フォン・ショーバーと出会ったこと。 彼の助言により、シューベルトは教師を辞めて作曲に専念します。

【1813年】 変声期を迎えてコーラス隊を辞め、父親が経営する学校の教師になる。グロープ一家の娘テレーゼと出会い、好意を抱く 【1814年】 ベートーヴェンのオペラ『フィデリオ』を観劇 【1815年】 サリエリのレッスンを受けながら、学校教師を続ける 【1816年】 フランツ・フォン・ショーバーと出会い、教師を辞めて作曲家として本格的に活動する 【1818年】 ・『イタリア風序曲第1番』の初演を行い、高評価を得る・ハンガリーのツェレスに滞在し、ヨハン・エステルハージ伯爵一家のマリーとカロリーナにピアノや声楽を教える 【1822年】 ベートーヴェンと出会い、才能を認められ『フランスの歌による8つの変奏曲ホ短調』を献呈 【1825年】 北オーストリアへの休暇旅行に出かけ、歌曲やピアノソナタイ短調を作曲して最高収入を得る 晩年 【1826年】 ・ウィーン楽友協会に交響曲を献呈・オペラ指揮者のオーディションを受けるが不合格・この頃から、度々体調不良に悩まされる 【1827年】 ・敬愛するベートーヴェンが亡くなり、ウィーン市内で行われた葬儀に参列する・歌曲集『冬の旅』や『ピアノ三重奏曲』『幻想曲ハ長調』を作曲する 【1828年】 ・ウィーン楽友協会で演奏会を行い、大成功・秋頃から体調が悪化し、兄フェルディナンドの家に身を寄せる・11月9日、フェルディナンドと義妹のヨゼーファ・テレージアに看取られ、死去 シューベルトの死因は?

シューベルトは25歳の時に梅毒になりました。 当時は不治の病と言われ、ヨーロッパ地方で蔓延していた感染症です。

梅毒を発症したシューベルトは治療を受けましたが、腸チフスを患い病状が悪化し31歳の若さで亡くなりました。

シューベルトってどんな人だったの?

シューベルトの本名は、フランツ・ペーター・シューベルトです。 幼少期は貧しかったのですが、シューベルトの音楽的才能を信じた人たちの支えによってピアノの練習環境にも恵まれました。 そして、内向的で謙虚な性格だったシューベルトは、学生時代の友人たちからも支援を受けて音楽家となります。 貧しくて五線紙も買えなかったシューベルトに支援の輪が広がったのは、彼の温厚な人柄も影響したのでしょう。

シューベルトの音楽の特徴は?

シューベルトはロマン派初期に位置づけられますが、晩年のベートーヴェンが後期の作品を完成させた時期とも重なっています。 そのため、形式や作曲法において古典的な影響を受けた作品も多いです。

一方で、当時ウィーンで需要が低かったドイツ語オペラに取り組んだシューベルトは、歌曲というジャンルを確立しロマン派音楽の発展に貢献しました。 さらに、ドイツ語やイタリア語の詩に基づく600もの歌曲を作曲し「歌曲の王」と呼ばれています。 詩人と縁のあるシューベルトは、最も詩的な作曲家と言えますね。 ピアノ曲や室内楽曲などにもシューベルトの歌心あふれる美しい作品が多く、古典派からロマン派音楽への橋渡しになったと言っても過言ではないでしょう。

シューベルトの名曲一覧表

ここでは、シューベルトの代表的な名曲一覧をまとめています。 シューベルトの作品には、独自の番号「D(ドイッチュ)」がつけられています。

これは、オーストリアの音楽学者オットー・エーリッヒ・ドイッチュに由来します。 一方で、作品番号を一般的な「оp」と表記する曲もあります。

ピアノ曲 ・ピアノソナタ第1番〜第21番・2つのスケルツォD593・即興曲集оp.90/оp.142・幻想曲『さすらい人幻想曲』・楽興の時оp.94・軍隊行進曲оp.51・12のワルツоp.18・幻想曲ヘ短調(連弾) 歌曲・独唱曲 ・美しき水車小屋の娘・冬の旅・白鳥の歌・野ばら・魔王・糸を紡ぐグレート匕ェン・アヴェ・マリア・子守り歌・さすらい人・鱒・死と乙女・音楽に寄せて・君こそは憩い・岩の上の羊飼い 室内楽 ・ピアノ五重奏曲『ます』оp.114・ピアノ三重奏曲 第1番変ロ長調/第2番変ホ長調・アルペジオーネ・ソナタイ短調・弦楽四重奏曲第1番〜第15番・ヴァイオリンソナタ第1番〜第4番 交響曲 ・第1番 ニ長調・第2番 変ロ長調・第3番 ニ長調・第4番 ハ短調『悲劇的』・第5番 変ロ長調・第6番 ハ長調・第7番 ロ短調『未完成』・第8番 ハ長調『ザ・グレート』・イタリア風序曲 シューベルトの名曲を10選ご紹介!
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スケルツォ第1番変ロ長調D593.

1817年に完成したスケルツォは、全2曲。今回ご紹介する第1番は、ソナチネアルバムにも掲載されている有名なピアノ曲です。 ソナタの第3楽章に多い三部形式で構成され、軽快な主題と穏やかな中間部のコントラストが魅力的な曲と言えます。

即興曲変ホ長調оp.90-2

1827年に作曲された即興曲集оp.90は、全4曲。その中で最もポピュラーな第2番変ホ長調は、ピアノ発表会にもぴったりな楽曲と言えます。

A-B-A-コーダの三部形式で、流れるような三連音の音階や中間部の物寂しいメロディの対比が素晴らしく、シューベルトらしさが際立つ曲です。

即興曲変ト長調оp.90-3

同じく即興曲集作品90の第3番変ト長調は、穏やかなテンポで歌心あふれる楽曲です。また、ソナタの緩徐楽章のような美しさがあり、シューベルトが好む手法で書かれた曲と言えます。

楽興の時第3番ヘ短調оp.94-3

最も有名な第3番は、わずか54小節の短い曲でありながら親しみやすさとリズミカルな曲調で人気を集めています。左手の伴奏を安定させて、テンポが不安定にならないように弾いてみましょう。

歌曲『白鳥の歌』よりセレナーデ

シューベルトの遺作をまとめた『白鳥の歌』は、14の作品からなる歌曲集です。最も有名な「セレナーデ」は、恋人に対する切実な想いを歌った曲。後に、フランツ・リストがピアノ曲に編曲しています。

ピアノ五重奏曲イ長調「ます」оp.114

古典派の巨匠ベートーヴェンにも称賛された『ます』は、シューベルトが22歳の時に作曲したピアノ五重奏曲です。第4楽章に自身の同名歌曲のメロディを用いた変奏曲があることから『ます』という愛称がつけられています。

即興曲第3番変ロ長調оp.142-3

シューベルトの即興曲оp.142の中で最も有名な第3番は、主題と5つの変奏曲で構成されています。Andanteの主題に続いて、付点リズムやアルペジオ、華やかなスケールなど、テクニック的にも難しい曲です。

魔王D.328

シューベルトが18歳の時に作曲した『魔王』は、ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテの詩に基づいて書かれた歌曲です。ピアノ伴奏も高度な技術が必要で、ソリストとの掛け合いも見どころの一つとなっています。

また、フランツ・リストがピアノ独奏曲として編曲した『魔王』は、原曲に忠実でありながらピアノの超絶技巧が組み込まれた楽曲です。ピアノで演奏する際は、原曲が持つ緊迫感を上手に表現することを重視してみてください。

ピアノソナタ第16番イ短調оp.42

大人気アニメ『のだめカンタービレ』にも登場したピアノソナタ第16番は、シューベルトが作曲家となって12年目に着手した作品です。

これまでのピアノソナタは3楽章構成でしたが、第16番からは4楽章構成となりました。第1楽章の冒頭ユニゾンが印象的で、寂しげな曲調と不安定な転調の繰り返しが特徴です。

幻想曲ハ長調「さすらい人」оp.15

1822年に作曲された『さすらい人幻想曲』は、全4楽章を切れ目なく演奏するソナタ風の作品です。ピアノの高度なテクニックを必要とする曲で、シューベルト自身も難しくて弾けなかったというエピソードがあります。

シューベルト|ソナタの最高傑作は?

シューベルトは、ピアノソナタを21曲残しています。その中でも第19番ハ短調は最高傑作と言える作品で、亡くなる数ヶ月前に完成したピアノソナタです。

また、シューベルトが尊敬していたベートーヴェンの『変奏曲ハ短調』を意識して書いたソナタとも考えられています。

【番外編】シューベルトにまつわるエピソード

シューベルトのあだ名は「マッシュルーム」⁉

シューベルトは身長が低く、160cm前後だったと言われています。そのうえ、ふくよかな体型で手足が短かったため、周りからはマッシュルームちゃんと呼ばれていたようです。

もちろん、人の外見をあだ名にすることは褒められたものではありません。しかし、シューベルト本人は気にすることなく受け入れていました。

なぜなら、彼の音楽家としての才能に魅了された友人たちからの愛情を感じていたからです。シューベルトは楽観的でやさしい性格だったことが伝わるエピソードですね。

自作の曲が弾けずに大激怒⁉

穏やかな性格だったシューベルトですが、親しい友人の前では気が短く怒りっぽい一面も見せていました。

ある日シューベルトが友人たちを呼び、自作のピアノ曲『さすらい人幻想曲』を披露しました。この曲は、シューベルトの代表的な作品で、現代でも人気が高いです。

機嫌よく弾き始めたシューベルトでしたが、曲の後半からミスを連発し苛立ちがピークに。すると、演奏を中断して楽譜を破いてしまったのです。

シューベルトの恋愛

シューベルトは31歳の若さで亡くなりましたが、女性に惚れやすい一面があった彼は、短い人生の中でも恋をしては失恋を繰り返していました。

初恋は、オーストリアのソプラノ歌手だったテレーゼ・グロープ。シューベルトが学校の教師だった時期に出会った女性で、ミサ曲第1番の初演ではソプラノを担当しました。

シューベルトは、当時18歳だった妹のカロリーナに恋心を抱き『幻想曲ヘ短調』という連弾曲を残しています。しかし、身分の違いを理由にカロリーナとの恋愛も終わり、生涯独身となりました。

まとめ

今回は、オーストリアの作曲家シューベルトの生涯や名曲、エピソードをご紹介してきました。 歌曲の王と呼ばれ、音楽の才能に恵まれたシューベルトは、短いながらも充実した音楽家人生を過ごせたのではないでしょうか。 温かみのある美しい名曲を聴くと、シューベルトの人柄や生き方が伝わってきます。ぜひ、シューベルトのさまざまな楽曲をじっくり聴いてみてください。

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