. 5番名盤試聴記 アーカイブ - クラシック名盤試聴記
5番名盤試聴記 アーカイブ - クラシック名盤試聴記
5番名盤試聴記 アーカイブ - クラシック名盤試聴記

チャイコフスキー 交響曲第5番

★★★★★ 一楽章、陰鬱感がとてもよくてでいるクラリネットです。表現が大げさではないところがかえってロシアの大地の厳しさを伝えてくるようで、良い感じです。 ホールの響きを伴って、すごく美しい響きを聞かせてくれます。短い音符と音符の間に残響がホールに広がっていくところがとても心地よい。 強弱の振幅が狭く、そのことがかえって演奏上の効果を生んでいるような不思議な演奏で、ロシア物と言うと、爆演が連想されがちですが、この演奏は、そのような演奏スタイルを真っ向から否定しているような演奏で、非常に美しいです。 爆演ではありませんが、オケは過不足無く、気持ちいい音で鳴っています。

二楽章、アンサンブルの精度が非常に高く、オケがこの演奏に集中しているのも感じ取れます。 ホルンのふくよかで豊かなソロ。ロシアのオケのような筋肉質のホルンではありません。とても格調高いソロです。 また、カラヤンの演奏のように編成を大きくしていないので、響きに透明感があります。 作為的なところが全くないので、最初に聴いたときには拍子抜けするかもしれませんが、これはすごい名演です。 ティンパニのクレッシェンドもオケを煽るような極端なクレッシェンドはしません。しかし、見事です。 愛情が満ち溢れた演奏で、音楽にどっぷりと浸ることができます。

ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー/ロンドン交響楽団

★★★★★ 一楽章、クラリネットのソロを支える弦が柔らかく厚みのある響きで美しい。 予想通り遠慮なく吹きまくる金管。さすが爆演の巨匠! 爆演とは言うものの、弱音部は美しいし、響きの透明感もあるし、なかなか良い演奏です。 聴いていて嬉しくなるほど、吹きまくる金管。弱音部でも十分歌うので、コテコテの印象は拭えないですが、でもロジェヴェンがやりたいことは、みんなやってみたいことなんだと思いますよ。 普通の人は理性がブレーキを掛けるので、ここまでしないだけで。 この演奏も生で聴けたら熱狂の嵐でしょう。 演奏は力ずくと言う感じはあります。もっと自然な流れで金管が入れば良いのですが、こちらが予想する以上の大きさで遠慮なく入ってくる金管には、下品さを感じる人もいるでしょう。

四楽章、朗々と歌う弦。音楽の振幅が尋常でなく広い。でも、この演奏共感できるなぁ。 ハイティンクの演奏が禁欲的とも思えるほど無駄に力むことなくすばらしい音楽を作り上げましたが、俗人には、ロジェヴェンの演奏に流れ勝ちだと思います。 でも、そこにブレーキをかけずに、思ったままをやってしまうのが凄い。 チャイコフスキーの楽譜ってpが4つも5つもあるし、fだって5つも6つもあるわけだから、楽譜に従えばハイティンクの演奏にはならないはずで、この演奏の方が正論なのかもしれません。

セルジウ・チェリビダッケ/ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団 ヴァレリー・ゲルギエフ/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 2008年ライヴ ヘルベルト・フォン・カラヤン/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 1983年ライヴ ハンナ・チャン/カタール・フィルハーモニー管弦楽団 2014年プロムスライヴ レナード・バーンスタイン/ニューヨーク・フィルハーモニック ユーリ・テミルカーノフ/サンクトペテルブルク・フィルハーモニー管弦楽団 エフゲニー・スヴェトラーノフ/ロシア国立交響楽団 東京ライヴ

チャイコフスキー 交響曲第5番2

たいこ叩きのチャイコフスキー 交響曲第5番名盤試聴記

小林 研一郎/日本フィルハーモニー交響楽団

四楽章、音楽の高揚感がすばらしい。コバケンの熱い指揮が伝わる演奏です。 表現も積極的でオケと指揮者の一体感もありとても良い演奏だと思います。 この録音以後のCDも出ているので聴いて見たいと思いました。 小林研一郎がこんなに熱い音楽を演奏しているとはおもいませんでした。このホームページを作ったおかげで、いろんな演奏を聴くようになって、日本の演奏家の水準の高さに驚かされることが多く嬉しいことです。 これまで、欧米の演奏には及ばないと思っていた、私の認識は間違いだったことを思い知らされる演奏です。これが1995年の演奏なのですから、この録音から約15年経過している最新の演奏はどんなだろうと思いをめぐらせると、もっと日本の演奏家のCDをたくさん聴いて見たい衝動に駆られます。

エフゲニー・スヴェトラーノフ/ロシア国立交響楽団 マリス・ヤンソンス/バイエルン放送交響楽団 2009年ライヴ ヤッシャ・ホーレンシュタイン/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 リッカルド・ムーティ/フィラデルフィア管弦楽団 ルドルフ・ケンペ/バイエルン放送交響楽団 1975年ライヴ フランツ・ウェルザー=メスト/グスタフ・マーラー・ユーゲント管弦楽団 Yuval・ゾーン/エルサレム交響楽団

チャイコフスキー 交響曲第5番3

たいこ叩きのチャイコフスキー 交響曲第5番名盤試聴記

ウラディーミル・フェドセーエフ/モスクワ放送交響楽団 1991年フランクフルトライヴ エフゲニー・ムラヴィンスキー/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団

★★★ 一楽章、レニングラードpoはドイツ・オーストリアのオーケストラとは全く違う音色を持っています。 冒頭のクラリネットの陰鬱感の表現などレニングラードpoならではです。 また、ムラヴィンスキーの指揮はもう少し若い世代のロシアの指揮者の多くが爆演型なのに対してムラヴィンスキーの音楽は紳士的で格調が高いです。 この演奏では、少し速めのテンポで、あまり濃い表情付けはしていない感じもしますが、金管が入る部分ではクレッシェンドを多用します。

二楽章、この楽章にはもう少し安らぎのような安堵感を求めたいと私は思うのですが、ここでも厳しい雰囲気が続きます。 また、ホルンのソロも締まった音質でふくよかさには欠けます。クラリネットの低音域などもコ゜ムホースにマウスピースを付けて吹いているような音色で、どう考えても高級な楽器は使っていないような感じがします。 それでもこれだけ集中力の高い演奏をするのには驚かされます。

エフゲニー・ムラヴィンスキー/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団 1983年3月19日(ステレオ)

★★★ 一楽章、レニングラードpo独特の音色です。ガラガラと鳴るクラリネット、鋭いバイオリン、細く筋肉質のホルン。 速めのテンポであまり表情もなく音楽が進みます。表情の変化はあまりありませんが、終始厳しい表情のままと言った方が適当でしょう。 楽譜に指定のないクレッシェンド、それも一旦音量を落としてからのクレッシェンドがいくつかありました。

ロヴロ・フォン・マタチッチ/NHK交響楽団 リッカルド・シャイー/ベルリン放送交響楽団 1983年ライヴ 朝比奈 隆/大阪フィルハーモニー交響楽団

★★☆ 一楽章、いつものように遅めのテンポでじっくりと音楽が進んで行きます。スケールが大きく懐の深い音楽です。 ゆったりとしたテンポで朗々と歌われる音楽にも惹かれるものがあります。朝比奈が師事したメッテルもロシア人であり、指揮者として最初に演奏したのが、この曲です。 そういう意味では、朝比奈の十八番なのかもしれません。 しかし、この頃にはすでにブルッナー指揮者としての名声が確立しているし、ベートーヴェンの演奏でもすばらしいCDを残しています。 この演奏でも、チャイコフスキーの優雅さよりも、どっしりと構えた重厚な音楽になっています。

アラン・ギルバート/ニューヨーク・フィルハーモニック ヘルベルト・フォン・カラヤン/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

★★ 一楽章、流れるような演奏なのですが、ハイティンクの演奏のような透明感には乏しいです。 これは、ベートーヴェンのときにも感じたことなのですが、カラヤンの演奏には厚みはあるのですが、透明感がないです。僅かに濁った厚みのある響きの上に旋律が乗っかるのですが、その旋律にも深みが感じられません。 今では廃盤になってしまっているハイティンクの演奏がいかにすばらしいか改めて感じることができました。音楽の透明感と深みはハイティンクの演奏の方が遥かに上です。

二楽章、カラヤンのチャイコフスキー支持者はたくさんいらっしゃると思っていますが、私にはチャイコフスキーの5番はハイティンクが不動のベストなのです。 他の演奏が安っぽく聞こえてしまう。 低音を僅かに先に演奏させるカラヤンの考えに従ってのピチカートですが、全然揃いません。まるでハープのようです。 私たちは、市場にある膨大な数のCDを全て聴くことはできません。だから評論家の「推薦」の文字を信じて盲目的にCDを買ってしまうわけですが、実際には、すばらしい演奏の一部が闇に葬られて行っているのも事実なのではないかと思います。

ロリン・マゼール/クリーブランド管弦楽団 イーゴリ・マルケヴィチ/ロンドン交響楽団 オットー・クレンペラー/フィルハーモニア管弦楽団 ミハイル・プレトニョフ/ロシア・ナショナル管弦楽団 ネーメ・ヤルヴィ/エーテボリ交響楽団 Ilya Stupel/リヴィウフィルハーモニー管弦楽団 Google search 最近の投稿
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