. 6番「悲愴」名盤試聴記 アーカイブ - クラシック名盤試聴記
6番「悲愴」名盤試聴記 アーカイブ - クラシック名盤試聴記
6番「悲愴」名盤試聴記 アーカイブ - クラシック名盤試聴記

チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」

★★★★★ 一楽章、冒頭から表現が濃厚です。カラヤンのねちっこさが「悲愴」にはピッタリなようです。 また、色使いが鮮やかでとてもカラフルな音楽です。アバドの演奏で感じた上滑りもなく、オケが全体で一つの音楽を演奏しています。また、オケが艶やかでとても美しい。 起伏も大きく、表現力豊かです。 ブラスセクションの鳴りも抜群!豪華絢爛です。この豪華なサウンドが華美と取られる場合もあるのでしょう。 しかし、この「悲愴」の演奏に関しては、全く文句がありません。むせび泣くようなトロンボーン。絶妙な音色で盛り上げるティンパニ。すばらしい名人芸のオンパレードです。

四楽章、三楽章から一転して泣きが入ります。内面から沸き起こってくる悲しみが表出されていて、一緒に沈んで行けます。そしてさらに深い悲しみへと・・・・・・。 すばらしい演奏でした。アンチカラヤンの人にとっては、この華美な部分が耐えられないのかもしれませんが、この表現力はさすがとしか言いようがありません。 個人的には、この後録音したウィーンpoとの録音よりも、こちらの演奏が好きです。 また、オケの機能としては同等のレベルのシカゴsoを指揮して凡演の限りを尽くしたアバドはいったい何たったんだろう。

イゴール・マルケヴィチ/NHK交響楽団

★★★★★ 一楽章、太いファゴットの音、遅いテンポで注意深く音楽が進んで行きます。 凄い緊張感のある演奏です。NHKホールの残響が少ないせいもあると思いますが、輪郭のくっきりしたシャープな演奏になっています。 一つ一つの楽器も生き生きとしています。また、この遅いテンポでも緊張感を切らさずに演奏が続いています。 この頃になるとN響の金管もすごく上手くなっています。すばらしい響きと激しさを表現しています。 凄い!金管の咆哮! すばらしい一楽章でした。マルケヴィチ恐るべし!

ネロ・サンティ/NHK交響楽団

★★★★★ 一楽章、柔らかいファゴットです。同じN響でもマルケヴッチの時とはかなり違う音がしています。 ふくよかでしなやかな音楽です。金管の強奏でも非常に美しい音がしています。 自然な歌があって、響きがふくよかですごく癒し系の演奏のような感じがします。音、一つ一つの扱いがとても丁寧です。ものすごく分厚い低音の上に音楽が乗っているので、安定感抜群です。 金管の咆哮があっても、必ず下で支えている楽器の方がバランス的に上回っているので、常に暖かみのあるサウンドで音楽が作られています。これが徹底されているところがすばらしい! これだけ骨格のしっかりした音楽作りをするイタリア人指揮者は稀なのではないかと思います。とにかく音楽が豊かです。

朝比奈 隆/大阪フィルハーモニー交響楽団

★★★★★ 一楽章、豊かなファゴットの音から始まりました。残響が豊かに収録されています。スタジオ録音ではないかと錯覚するくらい綺麗な音がしています。 ふくよかな響きです。音楽はゆっくり進みます。演奏の集中力も高く音楽の起伏も大きい演奏です。 いろんな楽器が交錯する絶叫部分も凄くパワフル。なかなかの熱演です。これだけ燃え上がる朝比奈の演奏ははじめて耳にするかもしれません。 ベートーヴェンで見せる姿とは違う強いエネルギーの爆発があります。 弦楽器も大きなうねりとなって押し寄せてくるような感覚になります。

四楽章、深遠の淵へ落ちて行くようなファゴットもとても情感溢れる演奏でした。このCDは20年ぐらい前に聞いて、そのときは全く感動しなかったのに、久しぶりに聴いてみて、全く違う気持ちになりました。感動です。すばらしいです。 やはり、同じ演奏を同じ人間が聴いても、歳月を重ねると全く違う感想を持つものなんですね。 あの時には、内面から溢れ出る音楽を感じ取ることができなかったんでしょう。

セルジウ・チェリビダッケ/ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団 ヴァレリー・ゲルギエフ/マリインスキー劇場管弦楽団 レナード・バーンスタイン/ニューヨーク・フィルハーモニック 小澤 征爾/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 2008年ベルリンフィルハーモニーホールライヴ サー・ゲオルグ・ショルティ/バイエルン放送交響楽団 マリス・ヤンソンス/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 エフゲニー・スヴェトラーノフ/ロシア国立交響楽団 アンドリス・ネルソンス/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 ヤッシャ・ホーレンシュタイン/ロンドン交響楽団

チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」2

たいこ叩きのチャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」名盤試聴記

ロヴロ・フォン・マタチッチ/チェコ・フィルハーモニー管弦楽団

★★★★☆ 一楽章、多少ヒスノイズがありますが、気になるほどではありません。ビブラートのかかったファゴット。太い音のフルート。木管楽器の積極的な表現がなかなか良いです。 クラリネットの細かい音のタンギングがベタッとしていてちょっと聞き苦しい感じがありました。 マタチッチの音楽は筋肉質で男性的で豪快です。音楽にスピード感があって爽快です。カラヤンのようなちょっと過剰かなと思わせるような演出もありません。 男らしく正面突破の潔さが魅力です。

四楽章、内面の高まりをストレートに伝えてくる音楽で、共感もしやすい演奏だと思います。 カラヤンの演奏が、いろんな小技をちりばめて聴き手を落とす仕掛けを随所にしている音楽だとすると、マタチッチの音楽は仕掛けなど一切無く最後まで聴いた時に何を感じるかに賭けているような演奏だと思います。 とても誠実な音楽に感動します。

ユーリ・テミルカーノフ/ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団 イオン・マリン/ガリシア交響楽団 ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー/ロンドン交響楽団

★★★★ 一楽章、色彩が濃厚です。でも沈み込むような表現も見事です。 音楽の盛り上げ方は天才的です。 ロンドンsoとの組み合わせなので、弦や木管はとても繊細な表現をしています。金管が思い切り吹きまくる状況はあるにしても、弱音部の繊細な表現はとても魅力的だし、それと対比する金管の爆発が上手くバランスがとれています。 ロジェヴェンの演奏をいくつか聴くと、金管の爆発を期待するようになってきて、その場面が訪れると「来た~!」というとても快感にさせられます。 これって、合法ドラッグか? もの凄い感情を吐露する演奏で、最後まで付き合えるか不安になるほど、感情の振幅が激しい演奏です。

リッカルド・ムーティ/フィラデルフィア管弦楽団 チョン・ミョンフン/ソウル・フィルハーモニー管弦楽団 ウラディミール・フェドセーエフ/モスクワ放送交響楽団 イーゴリ・マルケヴィチ/ロンドン交響楽団 クリスティアン・ティーレマン/ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団 オットー・クレンペラー/フィルハーモニア管弦楽団 アレキサンダー・ラハバリ/ブリュッセル・フィルハーモニック

チャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」3

たいこ叩きのチャイコフスキー 交響曲第6番「悲愴」名盤試聴記

エフゲニー・ムラヴィンスキー/レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団

三楽章、四番の録音には、もう少し奥行き感があったのですが、この録音は平面的な感じで、音楽も浅く感じてしまいます。 思いっきり鳴るシンバルが気持ちいい。でもこのシンバルも安物だろうなあという音がしています。 ソ連指導部は、「安い楽器でも良い音を出せ!」と言って、予算をつけなかったのでしょう。

朝比奈 隆/新日本フィルハーモニー管弦楽団

★★★☆ 一楽章、N響のサンティの録音に比べるとオケは遠いです。サンティの録音はかなり近い位置に音場が展開しましたのでこの録音が適度な距離感かもしれません。 一連のベートーヴェンの録音同様、テンポはかなり遅いですが、さすがにベートーヴェンと違って、テンポが動いてロマンティックな演奏です。 繊細な弦楽器が美しいです。木管の表現も豊かで、朝比奈も積極的な表現をしています。 力みのない、伸びやかなトランペットの音色が気持ちいい。テンポが遅い分、感情のうねりのような表現はすばらしいです。 テンポの揺れに合わせて音楽に身をゆだねるのも良いものです。

上岡 敏之/ヴッパタール交響楽団 ベルナルト・ハイティンク/アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団

★★★ 一楽章、陰鬱な旋律を演奏するファゴット、続く木管や弦も誇張した表現はなく、淡々としています。 テンポも劇的に動かすこともありません。作品そのものに語らせるような演奏です。余裕たっぷりの金管の響きがコンセルトヘボウに響くのが心地良いです。 ハイティンクの音楽は力まず、伸びやかでしなやかな音楽が魅力です。 過不足無く、余裕を残して演奏する金管セクションも非常に美しいです。 テンポが動かないので、劇的な演出にも乏しい部分はあります。このへんは好き嫌いの分かれるところかもしれませんが、純音楽としての完成度は高いのではないかと思います。 また、このような演奏スタイルだから、どんな作品を演奏しても一定レベルを保つことができるのも、ハイティンクのプロとしての良さですね。また、逆にファースト・チョイスにもなりにくいというところはハイティンクの弱みでもあるかと思います。

二楽章、とてもチャーミングな木管です。コンセルトヘボウはホールと一体になった音色の魅力は他のオーケストラにはないものがあります。 クソ真面目とも言えるほどのハイティンクの指揮が音楽の揺れをまり生み出さないので、少し音楽が硬いように感じます。 5拍子の曖昧な揺れをもっと表現して欲しいと感じます。

ジェームズ・レヴァイン/シカゴ交響楽団 ヘルベルト・フォン・カラヤン/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 クラウディオ・アバド/シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネズエラ ミハイル・プレトニョフ/ロシア・ナショナル管弦楽団 ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス/RAI国立交響楽団 2003年トリノライヴ レオポルド・ストコフスキー/ロンドン交響楽団 カルロ・マリア・ジュリーニ/ロサンゼルスフィルハーモニー管弦楽団 大阪ライヴ ネーメ・ヤルヴィ/イェーテボリ交響楽団 クラウディオ・アバド/シカゴ交響楽団

三楽章、音楽が前のめりにならない。前進しようとする生命感のようなものも感じられない。 アバドは、このスーパーオケを使って何をしたかったのだろう。 シカゴsoを鳴らし切るような豪快な演奏をするわけでもなく・・・・・・・・。

Google search 最近の投稿
  • ショスタコーヴィチ交響曲第9番
  • ショスタコーヴィチ交響曲第8番
  • ショスタコーヴィチ交響曲第6番
  • ショスタコーヴィチ交響曲第4番
  • ブルックナー交響曲第1番
最近のコメント
  • ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」5 に koji shimizu より
  • ベートーヴェン 交響曲第3番「英雄」5 に hachiro より
  • ブルックナー 交響曲第9番 に koji shimizu より
  • ブルックナー 交響曲第9番 に さすらい人 より
  • ブルックナー 交響曲第9番 に koji shimizu より
📎📎📎📎📎📎📎📎📎📎