Billion Hits!
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第76回(2025年)『NHK紅白歌合戦』歌唱曲の楽曲人気データ
この記事では、 第76回(2025年)『NHK紅白歌合戦』 歌唱曲の楽曲人気データを整理し、注目曲をピックアップする。
なお当ブログでは本記事に先立って以下記事にて歌唱曲の予想を試みており、本記事はその答え合わせの役割も兼ねている。予想外だった選曲は Mrs. GREEN APPLE「GOOD DAY」、Vaundy「Tokimeki」、BE:FIRST「夢中」 となった。
- 楽曲人気指標として使用可能なデータ
- 直近2年発売曲ピックアップ
- 米津玄師「IRIS OUT」
- HANA「ROSE」
- サカナクション「怪獣」
- アイナ・ジ・エンド「革命道中」
- aespa「Whiplash」
- BE:FIRST「夢中」
- 幾田りら「恋風」
- ILLIT「Almond Chocolate」
- ちゃんみな「NG」
- ORANGE RANGE「イケナイ太陽」
- FRUITS ZIPPER「わたしの一番かわいいところ」
この内容に加えて、ここでは紅白過去歌唱回数も参照している。売上がさほど多くない過去の曲でも、長く歌い継いでいくにつれて人気が出る曲もある。紅白で複数回歌われているということは、それだけ世間の需要も大きいということであるとみなせる。過去1回以上歌われているならば人気曲と言えるだろう。
なお本記事は、以上で示したヒット基準に達していない楽曲の存在を否定するものではない。 秋川雅史「千の風になって」 のように、紅白出場前はほとんど知名度がなくとも、紅白歌唱をきっかけに大ヒットに至る曲もある。そのような楽曲も視聴者を満足させる自信があってこその選出であると考える。
直近2年発売曲ピックアップ 米津玄師「IRIS OUT」第76回(2025年)『NHK紅白歌合戦』全歌唱曲のうち、直近2年でリリースされた楽曲の中で最大ヒットとなっている楽曲は、 米津玄師「IRIS OUT」 である。
本曲はアニメ映画『チェンソーマン レゼ篇』の主題歌として書き下ろされた。ピアノサウンドとラップによってエッジを効かせた高速ビートに、衝動的かつ狂気的な愛情を表現した歌詞と歌唱を載せたことで濃密な世界観が演出されており、僅か2分半の演奏時間でありながら聴き所満載となっている。
その後も楽曲の評判等とともに再生回数はうなぎ登りに上昇し、リリース4日目の2025/9/18(木)では 75.8万再生 を記録。 Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」 の74.6万を上回り、 デイリー再生回数歴代最多記録 を更新した。さらにリリース7日目の2025/9/21(日)付では 101.9万再生 を記録し、史上初の デイリーミリオン を達成。リリース9日目の2025/9/23(火・祝)付ではピークとなる 106.6万再生 を記録した。
全DSPの再生回数を集計している Billboard JAPAN でもこの猛烈な勢いが反映され、なんと初登場から僅か 所要4週 で ストリーミング1億再生 を突破。 YOASOBI「アイドル」 の所要5週を上回り、 ストリーミング1億再生達成所要週数歴代最速記録 を樹立した。
こうした記録からして本曲は、2025年の『NHK紅白歌合戦』全歌唱曲の中だけでなく、全ての2025年度リリース曲の中で最大ヒットを記録したと言って良い。累計は既に ストリーミング2.0億再生、MV1.2億再生、フル配信10万ダウンロード を突破している。
HANA「ROSE」HANA の歌唱曲は 「ROSE」 。
HANA は、 ちゃんみな プロデュースのもと、ガールズグループオーディション番組『No No Girls』から誕生し当年デビューした女性ダンス&ボーカルグループ。このオーディションは、体型・声・年齢等の応募条件を設けないことで、これまで拾われなかった参加者の個性や才能を活かし、世界で活躍できるガールズグループへと導くことをコンセプトとしており、多くの視聴者を引き込むストーリー性を有していた。
その中でデビュー曲として2025年4月にリリースされた 「ROSE」 は、『どんな姿でも、どんな環境でも、力強く生き抜きたい』という『強い意志』を表現した楽曲となっており、上述のコンセプトを体現する内容でリスナーに大きなインパクトを残した。累計は ストリーミング2.2億再生 を突破しており、国内女性ダンス&ボーカルグループの楽曲としては NiziU「Make you happy」 以来史上2曲目の快挙を達成している。
サカナクション「怪獣」サカナクション の歌唱曲は 「怪獣」 と 「新宝島」 。
「怪獣」はアニメ『チ。-地球の運動について-』主題歌として書き下ろされ、2025年2月にリリースされた。アニメは中世ヨーロッパを舞台に、当時弾圧されていた地動説に信念を懸け、次世代に継承していく「異端」の人々の生き様を描いており、それを「怪獣」に喩えた秀逸な歌詞や、ロマンと不穏が同居したようなサウンド等が本曲のフックとなった。サカナクションの楽曲としても、ボーカル山口一郎の体調不良を経てリリースされる約3年ぶりの新曲として渇望されていたことも合わさり、初動楽曲人気はロケットスタートを記録。累計は ストリーミング2.2億再生、MV5,000万再生 を突破している。
なお2015年にリリースされた 「新宝島」 も ストリーミング2.0億再生、MV2.5億再生、フル配信50万ダウンロード を記録した大ヒット曲である。
アイナ・ジ・エンド「革命道中」アイナ・ジ・エンド の歌唱曲は 「革命道中」 。2025年7月にリリースされた本曲はアニメ『ダンダダン』第2期オープニングテーマで、アニメの世界観を反映した独創性のある歌詞や中毒性のあるメロディーが、特有のハスキーボイスによって映えた仕上がりとなっていたことなどから人気となった。累計は ストリーミング1.0億再生、MV3,000万再生 を突破している。
aespa「Whiplash」aespa の歌唱曲は 「Whiplash」 。2024年10月にリリースされた本曲は音数を抑えたスタイリッシュなダンスナンバーで、枠に収まらない個性を出してオーディエンスにインパクトを与えていくことを歌う内容が、グループのアイデンティティを象徴的に体現していたことなどから人気となった。累計は ストリーミング1.3億再生 を突破している。
BE:FIRST「夢中」BE:FIRST の歌唱曲は 「夢中」 。予想段階では、第92回NHK全国学校音楽コンクール(Nコン2025)“中学校の部”課題曲として制作・リリースされた 「空」 の歌唱を予想していたが、楽曲人気でこれを上回る「夢中」が選曲された。本曲はドラマ『波うららかに、めおと日和』主題歌として2025年4月にリリースされたラブソングで、優しさや包容力を魅せる歌唱表現力の高さなどが支持された。累計は ストリーミング1.0億再生 を突破している。
幾田りら「恋風」幾田りら の歌唱曲は 「恋風」 。恋愛リアリティ番組『今日、好きになりました。 ニュージーランド編〜』の主題歌として2025年4月にリリースされたラブソングである。過去の失恋による臆病な気持ちを抱えながらも新たな恋に踏み出そうとする心情が、ピュアな歌声などによって表現され、リスナーにときめきを与える仕上がりとなっていたことなどから人気となった。累計は ストリーミング1.0億再生 を突破している。
ILLIT「Almond Chocolate」ILLIT の歌唱曲は 「Almond Chocolate」 。映画『顔だけじゃ好きになりません』の主題歌として2025年2月にリリースされた日本オリジナル曲で、 SEKAI NO OWARI の Nakajin による楽曲提供となったことも話題となった。「推し」への熱い想いなどを表現するバレンタインソングとして多くの共感を呼び、累計は ストリーミング5,000万再生 を突破している。
ちゃんみな「NG」ちゃんみなの歌唱曲は 「NG」 と 「SAD SONG」 。自身最大人気曲となった「SAD SONG」の歌唱は予想通りだったが、加えて HANA を輩出したガールズグループオーディション番組『No No Girls』の主題歌として2024年8月にリリースされた「NG」も歌唱する運びとなった。本曲はオーディションのテーマのとおり、体型・声・年齢等で様々な偏見を突きつけられた人々に対し自我の解放を力強く鼓舞する楽曲として支持された。累計は ストリーミング5,000万再生 を突破している。
過去曲ピックアップ ORANGE RANGE「イケナイ太陽」ORANGE RANGE「イケナイ太陽」 は2007年にリリースされ、 フル配信75万ダウンロード、着うた100万ダウンロード、ストリーミング1.4億再生 を記録した大ヒット曲。ORANGE RANGEは2025年、約15年ぶりにソニー・ミュージックレーベルズ傘下のメジャーレコード会社に復帰し、このタイミングで本曲の令和版MVを新規制作したことが大きな話題となった。
FRUITS ZIPPER「わたしの一番かわいいところ」FRUITS ZIPPER「わたしの一番かわいいところ」 は2022年リリース曲だが、根強くロングヒットを続け、2025年に楽曲人気のピークを記録した。本曲はアイドルプロジェクト『KAWAII LAB.』の先駆け的存在で、メンバー全員が主役という発想のもと、各自の個性的な可愛さを前面に押し出しながら自己肯定感を高めていく内容が一大ムーブメントとなった。累計は ストリーミング1.5億再生、MV6,000万再生 を突破している。
楽曲人気データを用いた紅白勝敗事前予想上表内記載のとおり、当ブログ記事「ヒット曲の定義」に準拠して「10ポイント=ストリーミング5,000万再生=MV5,000万再生=フル配信10万ダウンロード=着うた50万ダウンロード=フィジカルシングルセールス10万枚=紅白過去歌唱数1回」で各楽曲の人気をポイント化し、歌唱曲を紅組と白組で分けて集計した結果は、紅組979点、白組1,059点であった。そのためここでは僅差での白組優勝を予想する。
もっとも、そもそも紅白の勝敗は肩の力を抜いて楽しむ余興である。各アーティストによる素晴らしい楽曲パフォーマンスが見られるのであれば他に求めるものは無い。
結果振り返り(2026/1/3追記)最終的な当ブログ集計楽曲人気ポイントは、紅組1,347点、白組1,059点となった。12/24時点のデータから逆転が生じた理由は、12/24時点のデータに含めていなかった MISIA の歌唱曲 「Everything」「アイノカタチ feat.HIDE(GReeeeN)」 の人気得点を加算したことによるものである。しかし実際の結果は12/24時点の予想のとおり白組の優勝となり、その内訳は視聴者審査員票、ゲスト審査員票、会場審査員票の全3部門を制する圧勝であった。
上表の下段を見ればわかるとおり、紅組においては白組を上回る規模の人気楽曲が多数歌唱されていたものの、その内訳は先述したMISIAの他、 坂本冬美、AKB48、石川さゆり の楽曲等、過去既に何度も歌唱されている往年の名曲が多く、白組と比較して新鮮さには欠けていた面が否めなかった。当年の結果においてはこの点が結果に影響したことも考えられる。
なお企画枠も含む全歌唱曲の合計ポイントは2,708点となり、前年の2,467点を上回った。実際、当年は Billboard JAPANの2025年TOP5アーティスト全組が揃う、 これ以上ない豪華な顔ぶれとなっていた。これも功を奏してか、視聴率も前年を上回る結果となった。近年は配信サービスに視聴動向が一部移行していることを背景に視聴率は低下傾向にあった中、引き続き圧倒的な存在感が示された。
パフォーマンスの中ではやはり 米津玄師「IRIS OUT」 の歌唱が大きな話題を集め、映画『チェンソーマン レゼ篇』のシーンを彷彿とさせる演出や、 HANA がバックダンサーとして登場するコラボレーションの実現などによっても盛り上がりを見せた。
音楽業界にとって圧倒的高視聴率が見込める『NHK紅白歌合戦』の存在は非常に重要である。巨大なコンテンツであるがゆえに玉石混交の批判も多く受けているが、この番組を機に人気が大きく普及する楽曲やアーティストも多く、番組が存在するメリットは非常に大きい。時代の変化に応じて番組の形が変わることがあろうとも、多くの素晴らしい楽曲が多くのリスナーにリーチする場所として、『NHK紅白歌合戦』は確固たる地位を築いているのである。
当ブログでは主に2000年代以降の日本国内の楽曲人気動向に関係… 米津玄師は2013年に「サンタマリア」でメジャーデビューした男… Mrs. GREEN APPLEは、ボーカル大森元貴を中心に結成され、2015… この記事では、2025/11/14に発表された第76回(2025年)NHK紅白歌… この記事ではBillboard JAPAN上位アーティストの第76回(2025年)…「楽曲人気が分かる国内音楽チャート」を追うことを趣味とするチャート好き。総合チャートBillboard JAPAN Hot 100の年間予想・結果分析の他、ストリーミング再生回数、ダウンロード売上(RIAJ)、MV再生回数(YouTube)などのデータを通じて最新・過去のヒット曲動向を追う日々。
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