. Ankermake M5 レビュー 後編 3Dプリンターの調整とスライサー設定 M5の長所と短所は? | takeotaの物欲し雑記帳
Ankermake M5 レビュー 後編 3Dプリンターの調整とスライサー設定 M5の長所と短所は? | takeotaの物欲し雑記帳
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性能を活かそう Ankermake M5 レビュー 後編 3Dプリンターの調整とスライサー設定 M5の長所と短所は?

なお、ベルトの張力をどの程度にするのかはどこにも案内がありません。皆さんどうしているのかわかりませんが、ゆるみがあると寸法誤差が発生しますのでベルトを触って、 中央部分を押したときにしっかり押しごたえがある状態 にしました。純正状態から半回しくらい?だと思います。Yベルト一本をそのテンションにして、それに合わせてもう一本とX軸のベルトも調整します。かといってきつすぎるとモーターに負荷がかかったり、ベルトが切れたりしますので最終的には感覚になりますね・・・。

リニアアドバンス調整

リニアアドバンスは速度差が生じた際に樹脂の単位時間当たりの押し出し量を最適化する ものです。ちょっと難しいですがMarlinという3Dプリンターのファームウエアにある調整機能です。調整のためにはプリンターとフィラメント用のカスタムG-codeを作って造形する必要があります。本家の設定調整ページはこちら。

Linear Advance Calibration Pattern | Marlin Firmware

Create G-code to calibrate LIN_ADVANCE setting

これがリニアアドバンス設定チャートの結果です。なるべく線が均一になるところを探しましょう

今回M5の調整にあたってはこんな感じに設定しました。どうしてもわからない場合は当方で作成したこのG-codeをAnkermake M5で直接造形しても大丈夫です。 できれば勉強のためにも本家がお勧め です!また、リニアアドバンス設定についてはyanさんの(Twitterリンク)下のページの解説がとても丁寧です。プリンターの種類等が異なり前半はM5には当てはまりませんがご確認ください。

どもどもYanでっす。 本日のお題は「リニアアドバンス」。 FDM方式の3Dプリンターでプリントクオリティ .

Prusaslicerにおける私のお勧め設定(PLA)

レイヤーと外周 Bency用 速度設定 加速度設定 1層目の広がり補正 フィラメント射出m、温度設定 クーリング設定 K-factorの埋め込み(自身の値を入れてください) 機体のリミット 射出時は1500になってました(笑) リトラクション設定

もちろん、 フィラメントのちょっとした違いで特にリトラクションの量や、フィラメントの温度は多少前後 すると思います。自分は好みの問題で比較的リトラクションを少なくしています。造形するものによっても変わりますし、いろいろ試すのがお勧めです。

付属のベッドは優秀 必要ならケープを使おう

付属のPEIベッドは結構良いです。かなりざらつきの大きいベッドですがその分1stレイヤーの安定性が良く、失敗が少ないと思います。高さがあるものや不安定になるものはキチンとサポートを付けたりブリムやラフトを付けたほうがいいですが、冷えた後は剥がしやすいですしベッドへの磁力固定性も良好です。 PLAを使っている限り、かなり優秀なベッド だと思います。

思いのほか優秀なベッド ケープは有用 ただ直接かけないように

高い造形品質と約2倍速(当ブログ比)が達成可能に

いかがでしょうか? これくらいの手間をかけると造形品質は一気に向上 します。ゼロではないですがあまりゴーストも気にならなくなりそこそこの高速性と品質が両立します。ベストではないでしょうが、よっぽど文句もない品質になっているはずです。当方では小さく高速性が活きにくい 3Dbenchyで造形自体45分、FDMtestで2時間ちょっと のスピードで高品質な出力が出来ます。FDMtestでは糸引きが出ていますが、かなり特殊な条件なので私はリトラクションは少なくしています。

オーバーハングだれなし 文字も結構出ている ゴーストも気にならない 満足できる結果 みんな大好き造船 すべての円柱がそのまま抜ける オーバーハング耐性も良好 ブリッジも奥の部分もきれい 角もきれいでゴーストも許容できる 寸法も問題ありません。 時間はかかるけど見るところも多いFDM test

3Dプリンターを使いこなしている先人の方々には知識が豊富で3Dプリンターをどんどん改造、改良し3Dプリンターで3Dプリンターを作るような偉人が多くいます。この Ankermake M5は無改造でトラブルなく、保証を受けながらこの品質と速度を両立できる ので、予算が出せればトラブル少なく3Dプリンターの基礎が学べると思います。

私が思うM5の短所

短所の多くは細かいハード的なところです。まず、騒音。冷却は良いのですが 小径ファンが高速で回転するためうるさい ですね。ベルトにテンショナーがなく、手動調整なのも初心者向きとは言えないと思います。 ベルトは緩みが出るので定期的に調整が必要 だと思います。

また、PLAを使用する場合にはよいのですがエンクロージャーがない為ABSなどの造形は困難です。また、私も知らなかったのですがエクストルーダーの仕様も高温用になっておらず、PTFEのチューブがヒートブロック内部まで入っているため、 250度以上の造形はPTFEチューブ溶融による詰まりのリスクが高い ことが判明しています。Twitterでもお世話になっているcaesarさんの右のTwitterを参照ください。私もとても勉強になりました。この場を借りてお礼申し上げます。

なお、これについては私と同様にAnkermake エンジニアがこのことを理解していない可能性がredditで指摘されています。少なくとも現時点では250度以上に温度を上げないほうがよいでしょう。ノズルも独自仕様で、kaikaノズルなどへの換装は出来ません。基本的に メーカー保証範囲に則って無改造で使用する前提のプリンター です。

私が思うM5の長所

やはり初めて3Dプリンターを扱う方には親切に出来ています。 ガイダンスが色々あったりトラブルシューティングが液晶に表示されるなど初心者に優しいつくり になっています。(頼ったことはないですがおそらく)公式サポートもきちんと対応してくれるのではないかと思います。新技術は搭載されていませんが剛性が高く素性のよい筐体で、組み立て、初期設定、フルオートレベリング、造形まで問題なく行え、ちょっとした工夫で必要十分なクオリティが手に入ります。接続するコードもUSB-Cがメインで配線の取り回しも楽ですし、フィラメントを側面から入れる方式も絡まる心配がない点は評価できます。前にも書きましたが 買って何も考えず普通に造形できるっていうのは現時点で素晴らしいこと なんです。まだ3Dプリンターは電子レンジのような家電にはなっていません。10万円程度の予算で選ぶ中では3Dプリンターとしてユーザーのすそ野を広げてくれる商品になっていると感じました。

エンジニアもまだまだ勉強中らしくファームウエアによって本体の挙動も結構変わっており、 この3か月でも成長していることを感じます。 ハードの素性が悪くないため、今後もソフト面で成長が期待できます。(まだ完成してないという意地悪な言い方もできますが・・・)実は今後、6色カラーで造形するための拡張パーツも開発中で、ちゃんと実現できるかと共に当分興味深く見守れると思います。

Snapmakerの優秀さも分かりました

私が以前から使用しているのはSnapmakerですが、 Ankermake M5を使っていてSnapmakerの優秀さも感じました。 2年以上前に発売されたプリンターですが速度以外の多くの長所をAnkermakeと共有しています。エンクロージャーもあり材料も選ばず、とても良いものです。

今でもまあ、まだまだなのですが、このブログの最初、 2年ちょっと前に3Dプリンターを触るまで私は全く何も知りませんでした。 初心者でも使いやすいに違いないと 大枚はたいて購入した価値は十分にあった と感じます。最新のSnapmaker Artisanは30万越えですが、比較的強力なレーザーとCNCも付いた大型機なので仕方ない価格かな・・・買えないし置く場所もありませんが(笑)Snapmakerが私の一押しであることは変わりません。レーザーとかCNCもやりたい方にはとても良いので是非ご検討ください(笑)

最後に

3Dプリンター関連の進歩は早いです。ハードソフトともどんどん便利に進化していくのを感じます。この3Dプリンターはかなり 安定したプリンターで、そのままで長く付き合える商品 です。一方 積極的にいじったりどんどん改変したい方はこれを選ぶべきではない でしょう。また、現在のところABS等高温が必要なフィラメントは向きません。同じ仕様で長く使用する現場、機械に詳しくない私のような方にはお勧めしやすい、実にAnkerらしい商品だと感じました。

造形がうまくいかない場合、設計が悪いのか、設定が悪いのか、プリンターが悪いのか、それらの複数が絡んでいるのかわからなくなることが良くあります。Snapmakerもそうですが、プリンターそのもののには問題がない、ということが分かっていれば後はスキルの問題です。 考える点が一つ減るだけでも初心者にはありがたい と思います。

結論として、Ankermake M5は2023年3月時点で10万の予算が捻出できるなら初心者中心に十分に価値がある商品です。少なくとも当ブログの設定くらいでPLAにおいてはトラブルなく、安定感、品質、速度のバランスが取れたハードが手に入る、これはとても素晴らしいことです。

ベストはベターの敵 。最新のハード設計ではないために安定性が高く、私と同じような素人でも最小限の手間で扱えるのはAnkermakeの利点だと思います。最新の CoreXY機で調整もいらないような優秀な3Dプリンターが安く出回るようになるまでは悪くない選択肢 になると考えます。

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