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【少年野球質問箱】球速、球威がアップする練習、トレーニングを教えてください(前編)

息子もそれらの課題を克服するために、平日はチームから課されている体幹トレとランニング以外にもシャドーを行なったり、たまに近所のチームメイトを相手に投球練習もしています(筋トレはチームで禁止されているのでやっていません)。

しかし、チームからは「監督、コーチが見ていないところでの一切の投球練習は禁止。シャドーも禁止」と言われてしまいました。理由は見てないところでピッチング練習をするとフォームを崩す恐れがあるからとのことです。それ自体には納得はできるのですが、土日しか行われない練習では1日50球という球数制限があり、満足に投げ込みを行うことができません。

体が未発達であったり、ピッチングフォームの崩れからくる故障など、息子の体と将来を危惧していただいているのはわかるのですが、同時に「エースになりたい!そのためにはもっと練習したい!もっと投げたい!」という息子の気持ちもわかります。

そもそもですが「球速アップ、球威アップ」のためには投げ込みは必要ないのでしょうか?また、平日に行なえる練習で「球速アップ、球威アップ」につながる練習、トレーニングメニューにはどんなものがあるのでしょうか?

廣川さんの答え

【1】繰り返し特定の部位を鍛えることによる筋力アップ【2】繰り返し同じ動作を行うことによる動作精度アップ

◼︎球速が上がるメカニズム

●位置エネルギー 物体が低いところから高いところに持ち上げられると「位置エネルギー」を持つことになります。位置エネルギーは「高さ」と「物体の質量」に比例して大きくなります。ボールを高い位置で離せば当然ながら位置エネルギーは高くなります。もうひとつ位置エネルギーを高める要素があります。それは「足」です。右投げ投手の場合、投球時に左足を高く上げると体の上部に質量が移動するので、位置エネルギーが向上します。では「背の高い投手」が必ず「背の低い投手」よりも球速が高いか?と言われると必ずしもそうではありません。足を上げるよりもクイックモーションの方が球速が上がる投手もいます。それは「位置エネルギー以外の要素」で球速を高めていると考えられます。

●運動エネルギー 位置エネルギー以外に投球速度を高めるのは「運動エネルギー」です。捕手方向に向かう強い推進力が運動エネルギーとなって球速を生みます。この推進力は「腕の振りの速さ」だけではありません。「骨盤の移動」「骨盤の旋回」「背筋」「腕の振り」「手首」「指先」の動作を順番に、かつ効率的に行うことでボールに強い運動エネルギーが加わります。体格に恵まれなくても高い運動エネルギーを生むことができれば、球速を上げることは可能です。しかし小さい体で大きな運動エネルギーを生むことは体への負担も大きくなるので、「体が小さくてボールが速い投手」は大柄の投手以上に故障などに対する注意が必要です。

「廣川さん」プロフィール

■大学野球-阪神大学野球連盟2部リーグ最優秀投手賞(→1部昇格)-阪神大学野球連盟特別賞(3度) ・1試合最多奪三振記録樹立(18個/当時) ・通算最多奪三振記録樹立(351個/当時) ・通算最多登板記録樹立(57試合/当時)-学生日本代表候補選手選出 など

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