『君をのせて』メロディの秘密(『天空の城ラピュタ』主題歌)
ちなみに、歌メロにベースとの長短3度の関係を頻繁に見出せる素晴らしい曲をたくさん生み出している表現者のひとつに、私はTHE BLUE HEARTSを挙げます。かれらの諸楽曲でひとつ例示すれば『ラブレター』。ただ、『君をのせて』のメロディを甲本ヒロトの声で脳内再生してみるとやや冗長な気もします(もちろん実際の表現次第ですし、私の想像力が乏しいだけで実現したら想像を超える光を放つに違いないのですが……それはさておき)THE BLUE HEARTSの楽曲は、ベースと歌メロの響きの良さに、言葉のキレ・スピード感やメロディが含むリズム、ビートの躍動(含む各パートの演奏)、そして当然ながらボーカルはじめ各パートの実際の演奏があらわすほとばしるエネルギーや情緒がかけ合わさった爆発力があるのでしょう。
一方『君をのせて』は、井上あずみのまっすぐで澄んだ歌唱、久石譲の編曲の妙などにより沈静にサビのエモへと向かっていく壮麗さを感じます。ベースと歌メロの長短3度というコード(おきまり)によってTHE BLUE HEARTSと『君をのせて』を列挙してみましたが、やはり両者それぞれに独自の高い創造性があります。
マイブームの短調
最近私は『ゲゲゲの鬼太郎』、『益荒男さん』(くるり)、『ちいさい秋みつけた』に触れました。いずれも短調の旋律を有しています。そのえもいわれぬ美しさ、きゅんとする怪しくスパイシーな響きにはまってしまって、近頃の私は短調の曲を蒐集し始める始末。『君をのせて』も、そのせいで意中に浮かびました。
起承転結+転?!
原曲のキーはE♭マイナー。このエンディング部のコード進行を書き出すと【E♭m→F♭/E♭→G♭/E♭→F♭M7→A♭】ですかね(読みづらかったら全部♭をとって理解してくださっても)。調和と緊張のヒラウタ&サビのち、フィニッシュでどこへ行ってしまうのか?! 想像をふくらませるエンディングです。起承転結に「転」を付加した感じですかね。
『天空の城ラピュタ サウンドトラック 飛行石の謎』
青沼詩郎Facebookより“短調の曲がマイブーム気味。短調短調言ってたら短調の曲がより自分の意識に引っかかるようになってきた。幼少期からテレビで繰り返し放送される『天空の城ラピュタ』にふれてきた。そのたびに必ずふれるこの曲。曲のほとんどを記憶にとどめているのだけれど、ハッとするエンディングのコード進行こんな感じだったけと改めて井上あずみが歌う音源を聴いて認識した。作詞:宮崎駿、作曲:久石譲。映画の公開は1986年8月。私の生まれた年の夏。同い年でしたか。”
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