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インフルエンザB型の特徴は?
実は、インフルエンザはA型とB型だけではありません。実際、A型、B型、C型、D型 の 4 つのタイプがあります。
2000年~2018年までの調査によると、 7シーズンに1回はインフルエンザB型の方がインフルエンザA型よりも流行する といわれていますね。
ではなぜインフルエンザB型の方が流行をあまりしないのでしょう?それは「種類の多さ」「変異の多さ」が圧倒的にインフルエンザA型の方が多いからです。
インフルエンザA型は「ヘマグルチニン (H)」 と「ノイラミニダーゼ (N)」という2つの表面タンパク質によって多く分類されています。H抗原は18種類、N抗原は11種類もあり、掛け算で様々な種類のサブタイプが生まれます。理論上は18×11=198種類ですが、実際に野鳥で同定されているのは130種類超です。
一方、インフルエンザB型は、H抗原・N抗原によるサブタイプではなく、B/山形系統と B/ビクトリア系統という2種類の系統にわかれます。遺伝的にはもっと細かい分類がありますが、 インフルエンザA型よりも種類が少ないのです。また変異もゆっくりなため、世界的流行が起こりにくい ということになります。
- ビクトリア系統: 小児を中心に流行しやすく、変異のスピードが速いのが特徴です。強い免疫反応を引き起こすため、急激な発熱や全身症状が出やすい傾向があります。
- 山形系統: 成人や高齢者に多く、変異はゆっくりです。しかし、気道の深い部分(基底細胞)に感染しやすく、組織の修復を遅らせる可能性があります。 ※近年、コロナ禍の感染対策等の影響で山形系統が世界的に検出されなくなっており、「絶滅説」も議論されていますが、今後の動向には注意が必要です。
しかしどちらも 流行すると「やっかいなウイルス」ということは間違いありません 。インフルエンザB型もA型と同様で飛沫感染で広がり、あっというまにクラスターや学級閉鎖に陥ります。
「どのシーズンにインフルエンザB型が流行するか」が正確にわかれば、そこを狙い撃ちしてワクチンを接種することで予防できるのですが、現在のところ流行を完全に予想することができません。そこで、現在では、インフルエンザB型が流行することもリスクも鑑みて、インフルエンザA型とB型の両方に対応できるワクチンが主流になっています。
インフルエンザB型の症状は?
実はインフルエンザA型も似た症状を来すので、 症状だけではA型かB型かを見分けることはなかなかできません。 実際、多くの報告で(特に成人例では)「インフルエンザのタイプは症状で見分けることができない」としていますね。
① 小児では特に強い症状が出やすい- 39度を超える発熱を起こしやすい(44% vs. 35.4%)
- 痰症状が出やすい(50.3% vs. 42.1%)
- おう吐の症状が出やすい(1.3% vs 0.4%)
- 下痢症状が出やすい(10.8% vs. 6.3%)
- 筋肉痛が出やすい(5.2% vs. 1.5%)
- レントゲンで所見がでにくい(32.8% vs 47.0%)
こうしてみると、 子供はインフルエンザB型の方が強い症状が出やすいことがわりますね 。
② 熱の特徴は「高い」というより「長い」よく「B型は熱が低い」「いや、高い」と議論になりますが、統計的には「最高体温はA型と変わらない(平均39.3℃程度)」というデータが出ています。
しかし、決定的な違いは「 発熱期間の長さ 」です。 韓国の小児を対象とした研究などによると、B型はA型に比べて発熱期間が半日くらい長く(B型平均4.3日 vs A型3.7日)、抗インフルエンザ薬を使っても熱が下がるまでに時間がかかる傾向があることがわかっています。
➂「お腹」への影響が多いインフルエンザB型は「おなかにきやすい」のも特徴の1つ。 複数の論文を検証した論文によると、 B型インフルエンザはA型に比べて嘔吐や下痢などの消化器症状を伴う頻度が有意に高い ことが確認されています。 2015年のフランスの論文では、成人でも消化器症状の頻度が多くなっていますね。
④「足の痛み」に注意:筋肉痛と筋炎全身の筋肉痛もA型よりB型で多い傾向がありますが(B型7.6% vs A型5.3%)、特に小児で注意が必要なのが「良性急性筋炎」です。
インフルエンザB型に感染した後、急に「ふくらはぎが痛い」と訴えて歩けなくなる症状(下肢痛)が、A型よりも高頻度で発生する ことが知られています。
結論:重症度はA型と同じくらいインフルエンザB型の潜伏期間は?
2009年に発表された、ウイルスの潜伏期間に関する38件の論文をまとめた研究によると、インフルエンザは他のウイルス感染症よりも潜伏期間が短いことが言われています。実際には、
となっていますね。同論文の他のウイルス感染症はライノウイルスで1.9日、RSウイルスで4.4日、新型コロナもオミクロン株で平均3.61 日 (3.55–3.68日)となっているので、インフルエンザは他のウイルス感染症よりも比較的潜伏期間が短いのが特徴ですね。
WHOの発表では、インフルエンザの潜伏期間を約2日、範囲として「1日~4日」として定めています。
いずれにせよ、仮にご家族の方がインフルエンザにかかっていて、1~4日くらい遅れて発熱や関節痛、頭痛、のどの痛みなどの症状が出現された場合、インフルエンザのことも十分考慮して医療機関に受診した方がよいでしょう。
【この記事を書いた人】 一之江駅前ひまわり医院院長の伊藤大介と申します。プロフィールはこちらを参照してください。
【動画】インフルエンザB型を甘くみてはいけない3つの理由
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