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『国宝』瀧内公美演じるカメラマンは喜久雄の娘!?彼女の生い立ちや原作との違いを解説

映画『国宝』のラスト近くに登場した、喜久雄を取材するカメラマン。彼女は実は喜久雄と愛人の藤駒の娘・綾乃であることが途中で明かされます。 映画では綾乃は幼少期(中盤)に1回、成人後(終盤)に1回の登場で、母親の藤駒と2人で生きてきた様子。喜久雄は父親としての存在がなかったように描かれているため、愛憎込められた綾乃と喜久雄の会話が非常に印象に残りました。 しかし小説では喜久雄の兄貴分である徳次が喜久雄の代わりにずっと藤駒と綾乃の面倒を見ており、綾乃の成長を影から見守っていました。

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綾乃の生い立ちは?女手一つで育てられた娘

京都の芸妓・藤駒と喜久雄の娘 この投稿をInstagramで見る

藤駒は喜久雄が京都の花街で出会った芸妓で、まだ無名だった喜久雄の役者としての才能を見抜いて惚れ込んだ人物。綾乃は2人の間に生まれた娘でした。 しかし藤駒は正妻ではなく愛人という立場だったため、藤駒と綾乃は普段は2人暮らしで、たまに喜久雄が訪れるという生活が続いていたようです。

父・喜久雄と「悪魔」の取引を目撃

2人で神社にお参りしていた時、喜久雄が長いこと拝んでいるのを見て「神様にぎょうさんお願いごとするんやなあ」とふと聞いた綾乃。しかし父の「悪魔と取引してたんや」という返事を聞いて驚きます。 さらに「日本一の歌舞伎役者にして下さい。その代わり、他のもんはなんもいりませんから」と願ったと言う喜久雄の顔を見て、綾乃は子ども心にも恐ろしく思ったでしょう。このセリフが終盤の2人の邂逅に活きてくるのです。

隠し子発覚で喜久雄の人気が低迷する一因に⋯⋯ ©吉田修一/朝日新聞出版 ©2025映画「国宝」製作委員会

愛人の子である綾乃はずっと日陰者の暮らしを強いられていました。喜久雄の襲名披露の凱旋を見に来た綾乃が父を呼んでも、彼は冷たい視線を投げるだけ。 しかもその場面は週刊誌による隠し子スクープとして格好の餌食になってしまいます。それ以来、喜久雄との関係はプッツリ切れてしまうのでした。

大人になった綾乃はカメラマンとして父と再会!

©吉田修一/朝日新聞出版 ©2025映画「国宝」製作委員会 【ネタバレ】映画『国宝』あらすじ解説&考察!ラストの意味や原作との違いとは 最初はただのカメラマンだと思っていたが⋯⋯ 「藤駒という女性を覚えていますか?」

カメラを構えながら喜久雄に向かって突然「藤駒という女性を覚えていますか?」と語りかけたカメラマン。すると喜久雄は「忘れてへんよ、綾乃」と返したのです。 その人物は成長してカメラマンとなった綾乃でした。喜久雄は最初から綾乃だと気付いていたのでしょうか。

「本当に日本一の歌舞伎役者になったんだね」

綾乃は幼い頃に喜久雄が神社で「悪魔と取引した」と言っていたことを忘れてはいませんでした。「日本一の歌舞伎役者になる」という願いが叶ったことを、綾乃は皮肉を込めてこのセリフを返したのです。 しかし綾乃は彼の芸を認めてもおり、「正月を迎えたような気分にしてくれる」とも伝えます。彼女の父への愛憎入り混じる複雑な感情がこの短いシーンに凝縮されていました。

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原作の綾乃は父を憎んでいなかった?

小説では徳次が喜久雄の代わりに藤駒(小説では市駒)と綾乃を支えており、関係性を悪化させないように努めていました。そのため映画の綾乃ほど憎んでいる印象はなく、父娘関係は破綻してはいません。 しかし前述の「悪魔と取引した」場面が出てくるのは、綾乃の息子・喜重が火傷で病院に運ばれた時で、ここで綾乃はこれまでの父への恨みをぶちまけています。

喜久雄の兄貴分・徳次が第二の父親

綾乃は愛人の子という自分の身の上で辛い目に遭い、中学生の時に非行に走ってしまいます。その時も徳次が自分を犠牲にしてまで窮地から救い出してくれました。綾乃にとっては徳次は第二の父親といえるでしょう。 読書好きな徳次の影響で、小説ではカメラマンではなく出版社に就職して編集者となっています。

実はあのセリフは徳次のものだった!

綾乃が喜久雄の取材で再会した際に発した「正月迎えたような気分になる」というセリフは、小説では徳次が純粋に褒め称えて言っています。映画では綾乃が相反する感情を抱きつつも称賛する場面で使われ、効果的に改変されていました。

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実は事前情報ではキャスト欄に瀧内公美の名はなく、公開初日に自身のInstagramで出演報告をしていました。しかしこの時点でも役柄は明かしていません。 おそらく終盤の重要なシーンに登場するキーマンともいえる役どころだったため、事前告知はできなかったと思われます。小説とはまったく違ったシーンとなり、原作ファンも驚いた改変と演出になっていたのではないでしょうか。

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この記事を書いたライター

洋邦問わずロック音楽とアクション映画をこよなく愛するアラフィフ主婦。漫画とアニメも大好き!専門はアメリカ文学。広島在住、映画館勤務。新作は月5本くらいのペースで観ています。配信サービスはAmazonプライムとdTVを利用中。 以前はホラーとアメコミ以外なら何でも観ていましたが、ここ数年でなぜかどちらも開眼!特に好きなジャンルはアクションとサスペンス。さらに細かいジャンルではクライム、スパイ、カーアクションものが大好物です。SF、戦争映画も好きなジャンル。 好きな監督はクエンティン・タランティーノ。好きな作品は『ナチュラル・ボーン・キラーズ』『イングロリアス・バスターズ』『シン・ゴジラ』。多言語が飛び交うような無国籍作品が好みで、映画からその国の文化も学びたい派。 購読中の漫画は『ONE PIECE』『銀魂』『ゴールデンカムイ』『進撃の巨人』『キングダム』、衝撃を受けたアニメ映画は『幻魔大戦』と大友克洋の『AKIRA』。 ciatrではノンジャンルな感じで、それこそ洋邦問わず映画・ドラマ・アニメなど様々な記事を書いています。得意分野は作品解説と相関図作り。趣味は音楽鑑賞でドラム習得中。絵も描くので、今後もしイラスト作成などあればチャレンジしてみたいと思っています。

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