. X線の発生原理と連続X線・特性X線の違い | 高校生から味わう理論物理入門
X線の発生原理と連続X線・特性X線の違い | 高校生から味わう理論物理入門
X線の発生原理と連続X線・特性X線の違い | 高校生から味わう理論物理入門

X線の発生原理と連続X線・特性X線の違い

λ 0 = h c e V = ( 6.63 × 1 0 − 34 ) × ( 3.0 × 1 0 8 ) ( 1.60 × 1 0 − 19 ) × ( 20 × 1 0 3 ) = 6.63 × 3.0 1.60 × 20 × 1 0 − 10 ≃ 0.62 × 1 0 − 10 = 6.2 × 1 0 − 11 \begin \lambda_0 &= \dfrac\\ &= \dfrac \\ &= \dfrac \times 10^ \\ &\simeq 0.62 \times 10^ \\ &= 6.2 \times 10^ \end λ 0 ​ ​ = e V h c ​ = ( 1.60 × 1 0 − 19 ) × ( 20 × 1 0 3 ) ( 6.63 × 1 0 − 34 ) × ( 3.0 × 1 0 8 ) ​ = 1.60 × 20 6.63 × 3.0 ​ × 1 0 − 10 ≃ 0.62 × 1 0 − 10 = 6.2 × 1 0 − 11 ​

波長 6.2 × 1 0 − 11 [ m ] 6.2 \times 10^ \mathrm 6.2 × 1 0 − 11 [ m ] の電磁波は, X線領域に属します。

特性X線(蛍光・固有X線)とは

次に特性X線の話に移ります。特性X線は固有X線, 蛍光X線ともいいます。特性X線の 波長またはエネルギーは, 元素の種類で決まる という特徴があります。

言い換えれば, 元素の種類で特性X線の波長(エネルギー)やX線スペクトルは固有ということです。

そのため, X線管の加速電圧を大きくしても, 特性X線の波長が変わることはありません 。実際に加速電圧を V 0 V_0 V 0 ​ から V 1 V_1 V 1 ​ に変えても, 特性X線の波長(x座標)は変わりません。

※特性X線(蛍光X線)を活かして未知の物質を調べる蛍光X線分析という手法があります。元素の種類がわからない物質の特性X線を測定し, その波長からその物質の構成元素がわかります 。

特性X線の正体は電子状態の遷移

少し難しい内容ですが, 特性X線の正体を深堀りおしていきましょう。特性X線の正体は 原子内における電子状態の遷移 です。

  1. 原子にX線が当たると, K殻の電子が飛び出し, 空孔ができます。
  2. すると, 原子は不安定な状態になります。
  3. 原子は安定な状態に戻ろうと, 外の軌道であるL殻やM殻から電子の遷移が起こります。
  4. このとき, 電子が持つ余剰のエネルギーがX線として放出されます。これが特性X線(蛍光X線)です。

この電子の遷移はどの殻でも起こります。 特性X線がいくつか確認できる場合は, この違いによるものです 。遷移する殻によって名前がついています。

L殻からK殻の遷移を K α \mathrm K α ​ 線, M殻からK殻の遷移を K β \mathrm K β ​ 線 といいます。

L殻よりもM殻の方がエネルギーが大きいため, 発生する特性X線のエネルギーは K β \mathrm K β ​ (M殻→K殻)の方が K α \mathrm K α ​ (K殻→K殻)よりも大きくなります。

レントゲンは学問上の発見は人類に貢献するものであると考えており, X線の特許を所有することもなく, ノーベル賞の賞金は全てビュルツブルク大学に寄付したそうです。

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