EUVフォトレジスト|4種類の材料の化学構造と、メーカーのシェアを紹介
半導体は「チップ上のトランジスタ集積率は18カ月で2倍になる」というムーアの法則に従って性能が向上し続けており、この性能の向上は主に 半導体回路の微細化 によって達成されてきました。半導体回路は半導体製造プロセス中のフォトリソグラフィー工程で形成されます。半導体回路の微細化は、リソグラフィー工程で使用する 露光装置 においては光源を短波長にした装置を開発し、短波長化した露光光源に対応した フォトレジスト を開発することで達成されてきました。
EUV露光によるリソグラフィーは 最先端の半導体微細加工技術 です。2019年に台湾のTSMCによって初めて量産投入されました。
EUV技術の課題 高出力の光源一般に、波長が短くなると光は物質に吸収されやすくなります。波長が13.5nmと極端に短いEUV光を従来のレンズ方式の露光装置で転写しようとすると、レンズや空気中の分子に吸収されてしまい、ウエハー上のフォトレジストまで届きません。このため、光が通る経路を真空にして、なおかつ照明光学系にミラーを導入し、レンズはパターン縮小に用いる投影光学系に限定して、吸収を最小化しています。しかも、EUV光の反射率には上限が68%である理論限界があり、EUV露光装置の照明光学系では十枚以上のミラーで反射させて露光するため、ウエハーに到達する光は光源出力の約1%に過ぎません。リソグラフィー工程で必要な露光量を得るために、 EUV露光装置は高出力 にする必要があり、その定格消費電力は1MWと非常に大きくなっています。
少ないフォトンEUV光は1世代前のArF光と比較して フォトンが1/14に減少 します。EUV光源のさらなる高出力化は困難なため、少ないフォトンで反応する超高感度なフォトレジストが必要です。
EUVフォトレジスト材料に求められる性能
EUVレジストは、 高い解像度 (Resolution)、 小さいラフネス (LER)、 高い感度 (Sensitivity)、などが求められます。これらのパラメータはトレードオフの関係にあります。
RLSトレードオフ
化学増幅型レジストでは、解像度(Resolution)、ラフネス(Line Edge Roughness)、感度(Sensitivity)の間にトレードオフの関係(RLSトレードオフ)があり、すべてを同時に改善することが難しいことが知られています。
Resolution 3 x LER 2 x Sensitivity = Constant
EUVフォトレジスト材料の化学構造の特徴
KrF、ArFベースのフォトレジストKrFフォトレジストのベース樹脂の例 KrFフォトレジストのPAGの例 ArFフォトレジストのベース樹脂の例 ArFフォトレジストのPAGの例
ポリマー結合PAG型フォトレジスト 分子レジスト 分子レジストとは? 原理・メカニズムと分子レジストの具体例を紹介 メタルレジスト メタルレジストとは? 原理・メカニズムや、メタルレジストの具体例を紹介EUVフォトレジストメーカーとシェア
- 東京応化: シェア30% (東京応化ホームページ)
- JSR(子会社にInpria)
- 信越化学
- 富士フイルム
- 住友化学: シェア10% (ニュースイッチ)
- Dongjin Semichem(東金セミケム)
- DuPont(デュポン)
まとめ
- 従来のKrF、ArFベースのフォトレジスト
- ポリマー結合PAG型フォトレジスト
- 分子レジスト
- メタルレジスト
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- [1] Materialstoday, 2023, 67, 299-319 (https://doi.org/10.1016/j.mattod.2023.05.027)
- [2] J. Vac. Sci. Technol. B, 2001, 19, 2890 (https://doi.org/10.1116/1.1418413)
- [3] SPIE: Bellingham, WA, USA, 2011; Volume 7972, p. 79720A. (https://doi.org/10.1117/12.879394)