ディヴェルティメント ニ長調 K.136/K.137/K.138 (モーツァルト)
K.137の第1楽章は遅めのテンポで始まりますが、Andanteらしくリズムが感じられます。 有名な第2楽章 はスピーディでスリリングに演奏していて爽快です。K.138は 流れるようなリズム で始まります。弦の意外に複雑なアンサンブルですが、メッサ・デヴォーチェなども使いながら楽しませてくれます。第2楽章は遅めのテンポで、響きを堪能できます。第3楽章は 少し早め位のテンポで生き生きとした演奏 です。
ブロムシュテット=ドレスデン・シュターツカペレ 丁寧な演奏、ブロムシュテットのセンスが光る指揮 ヘルベルト・ブロムシュテット 演奏 ドレスデン・シュターツカペレ
ブロムシュテットとドレスデン・シュターツカペレの演奏は、ピリオド奏法がメジャーになる前の時代のものです。ブロムシュテットのセンスで演奏している、ということですね。 清潔感があり綺麗にまとめています 。リズミカルで今聴いても何の違和感もありません。ピリオド奏法に慣れた耳には、ちょっと懐かしいような響きですね。
K.136の第1楽章は少し速めのテンポで始まります。 自然体で折り目正しい名演 で、なつかしいような、このデヴェルティメントの一昔前の弾き方です。ブロムシュテットは少し速めのテンポ取りで、軽妙に演奏していきます。昔ながらの演奏スタイルですが、とても爽やかでバロック演奏を聴いているかのようです。第2楽章はアンダンテのテンポで、ふくよかに弦を鳴らし、とても味わい深いです。RV.137の第1楽章は音に厚みがあって、少しヴィブラートもかかっているので、 芳醇な味わい があります。RV.138の第1楽章は軽やかさがあり、スリリングな個所を強調することはありません。 聴いていて心地よい演奏 です。
モダン・オケの少し前のスタイルですが、ブロムシュテットのセンスの良さが感じられます。昔、N響で聴いたヘンデル『水上の音楽』は古楽器奏法を取り入れていましたし。録音として、貴重なディスクです。
イ・ムジチ合奏団『四季』で有名なイ・ムジチ合奏団の録音です。こちらも1983年録音でバロック奏法の影響は受けていません。ギリギリの時期ですけれど。艶やかなヴィブラートがかかったイ・ムジチらしい演奏です。録音も十分しっかりしたものです。
K.136は第1楽章から 速めのテンポで、イ・ムジチのイタリア的な明るい音色 を楽しめます。指揮者なしと思いますが、アンサンブルが有機的でその辺りも聴き所です。第2楽章はアンダンテですが意外に少し速めなテンポ取りです。ヴィブラートのかけ方が細かく、音符がテウート気味に聴こえますが、普通にモダン楽器で演奏するとこんな感じになりますね。各メンバーのレヴェルが高く、自主性もあるので、表情豊かです。第3楽章は とても速いテンポ ですが、超絶技巧を聴かせる感じですね。
K.138の第1楽章は 速めのテンポで、とてもスリリングなアンサンブル を聴かせてくれます。ヴィブラートを取れば古楽器演奏になりそうです。モーツァルトの譜面はモダン楽器で演奏してもサマになってしまうのが凄いですね。短調に転調すると情熱的になります。第2楽章は 昔のアンダンテ、という感じで、ヴィブラートを強調 して流麗に演奏しています。色々な表情が出てきて、とても面白いです。
イ・ムジチは、古楽器奏法の影響をほとんど受けていない気がしますが、各メンバーのレヴェルが高く、自分たちの音楽を持っています。モーツァルトもレヴェルの高い演奏になっています。
溌剌としたピリオド演奏!指揮 ロジャー・ノリントン 演奏 カメラータ・アカデミア・ザルツブルグ
ロジャー・ノリントンとカメラータ・アカデミア・ザルツブルグの録音です。ノリントンはシュトゥットガルト放送交響楽団の指揮者になる前に、カメラータ・アカデミア・ザルツブルグといくつか録音を残しています。このオケはモダン楽器です。モーツァルト、ハイドンのパリセットなど、YouTubeに上がっていてとても良い演奏です。
シュトゥットガルト放送交響楽団との演奏も素晴らしいですが、カメラータ・アカデミア・ザルツブルグとの演奏は、溌剌(はつらつ)として楽しい演奏が多いです。
この演奏も、 スピードがあり、ノリントンの個性的な所もあまり目立たず、普通に楽しく聴けるクオリティの高いピリオド奏法の演奏 です。単純に楽しく聴けますし、対位法の複雑な個所も見通し良く聴くことが出来て、好感が持てます。
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楽譜
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