ぐうたらも全肯定!?『ガーフィールド』な子ども時代〜声優秘話も!山里亮太&MEGUMIスペシャルインタビュー
山里: お陰様でひたすらご機嫌です(笑)。でも、こんなにもハチャメチャな役だったとは…。最初、「家の中から出て来ない、インドアでダメダメな猫」と聞いていたんですが、映画ではずっとアクティブなんです。暴れまくっていたんで(笑)。食べてばかりではなかったです。とにかくピンチばっかりでした。しかもそのピンチも進んで行っているのではなく、ただただ巻き込まれている感じで。そんな中で心の会話というか、親子のぶつかり合いもやらないといけない、繊細な感情がどんどん動いていく感じとかもあるので本当に難しかったです。
ーー 台本をもらった時はどんな気持ちでしたか。
山里: 台詞がここまである台本を頂いたのは初めてで、やたらと台本に叫ぶと書かれているのも初めてだったので「こんなにも叫ぶんだ」と驚きました。お互い、めちゃくちゃ叫びましたね(笑)。
MEGUMI: めっちゃ、叫びました。
山里: それに台本の段階から面白かったんです。本当に面白い話だったから“ここってこの感情でやるんだ。自分に出来るのかな?”とドキドキしながら台本を読みました。
ーー 練習などされたのですか。
山里: 実は「練習しないで下さい」と言われたんです。お話を頂いた時に“これをするなら養成所ではないけれど、ボイストレーニングをきちんとした方がいいのではないか?”と思って聞いたら「それをすると普通の人になって、本番を迎えることになるので止めて下さい」と止められたんです。それならその言葉を信じよう、台本を読むことはするけれども練習はしないぞ、と決めて、収録現場に行ってから作ってもらう感じにしました。
MEGUMI: なるほど。私は「練習するな」とは言われなかったです。「練習して」って感じでした(笑)。私は声優をやらせて頂くことが大好きなんです。でも、普段からやっている世界ではないので、ちょっとお邪魔させて頂いている感がどうしてもあるんです。それでも私がご飯を作っている時に、幼い息子がボーッと『ガーフィールド』を観ていたとか、息子と一緒に『ガーフィールド』を観ながら朝食を食べていたとか、そんな日々があったなと台本を読みながら思い出していました。今は息子も大きくなってしまったので懐かしいです。そう思うと、もの凄く感慨深いし、エモーショナルだし、“私にもお母さんとしての日々があったんだ”とグッと来るようなご縁でした。この映画に参加出来て、息子に対して誇らしい気持ちでいます。
ーー ヴィラン(悪役)って魅力的ですよね。今回、MEGUMIさんは悪役を演じましたが、いかがでしたか。
MEGUMI: 楽しかったです。声色を変えて「ウワ~!」って言うのもあれば、色んな感情の声を出したんです。ダークなんですがチャーミングさもあるキャラクターです。【ジンクス】は今まで演じた中で感情の抑揚が一番ある役でした。こういった感情表現を他の映像(ドラマや映画)では演じることがなかったので、とても楽しかったです。
ーー 収録はお互いの声を聞きながらだったんですか。
MEGUMI: 私は山ちゃんの声を聞きながら収録したんです。山ちゃんは何日か収録があったので、声の素材を頂いて私は収録しました。
MEGUMI: 手は抜かないでしょ(笑)。
山里: もう少し僕が安心して「やっぱり僕たち、お邪魔しているもんね」って感じでお互いに後で傷をなめ合う感じになれるかな?って思っていたんですが「これは僕ひとりで死ぬことになる。頑張らないと」と思いました。
この声だから出来た役だとも思っています(MEGUMI)
ーー 私は小さい時から【ガーフィールド】が大好きだったんです。だからこそ、ちょっと偉そうな感じですが、ファン的に“どうなの?”と思っていました。でも、本当にピッタリとはまっていて素晴らしかったです。お二人は自分の声についてはそもそもどう思っていましたか?
山里: いや~。自分の声が好きかと言われると首を傾げちゃいますが、でもこの世界(芸能界)に入ることになって、声が武器になったので、今は好きではあります。昔は声がガサガサでそれを理由に子どもの頃はずっといじられりもしていたので、あまり好きな声ではなかったです。聞き取りやすい声でもないので…、でもこの声のお陰で【ガーフィールド】に出会うことが出来たと思うので、良かったと思っています。
MEGUMI: 私も凄いコンプレックスでした。サラ・ジェシカ・パーカーのような高い声に生まれたかったんです。あんな高い声に憧れていたんです。でもヴィラン(悪役)をやるにはこの太くて低い声が合っているのかもしれません。でも女としてはずっとコンプレックスでした。
山里: かっこいい声だもんね。
MEGUMI: 女子に対して、かっこいいとかいらないでしょ(笑)。自分の声に対してはやっぱりコンプレックスがあります。でも今回の映画ではこの声が活かされ、参加出来たと思っています。今回のような役は演じていても楽しいので、この声だから出来た役だとも思っています。
ガーフィールドは自分のぐうたらに凄く素直なんです(山里)
ーー 【ガーフィールド】が人気の理由は何だと思いますか。
山里: 何だろう?【ガーフィールド】は自分のぐうたらに凄く素直なんですよ。自分のぐうたら度がしっかりしている(笑)。サボりたい、ダラダラしたい、お菓子を食べたい、好きなことをしたい、それらに対して全力で挑むじゃないですか、その愛くるしい姿が人気なのだと思います。その姿はひょっとしたら自分かもしれないし、自分の友達かもしれない、【ガーフィールド】って凄く近くに感じる存在なんですよね。
MEGUMI: 確かに、マイペースでもありますよね。皆が緊迫しているのにフッと何事も起きていないようにツッコミとか入るし、何かちょっと「俺は今、食べるし」みたいな感じで肩透かしで笑ってしまうようなところとか、センスが凄くあると思います。子ども達も無条件で笑ってしまうし、それにキャラクターがとってもチャーミングですよね。それとめちゃめちゃシュール!だから大人も観られるというのもあるのかも。
ーー 素直になれなかった子ども時代は、共感しまくりでした。
山里: あるでしょうね。自分にも“あんな時期があったな”って思いますよね。
ーー どんなところが家族で楽しめるおすすめポイントですか。
山里: 家族で観るポイントは何だろう?映画では親子の関係とかも描かれています。お父ちゃんと息子という設定は、家族で観て色々と考えるポイントかもしれません。「父ちゃん、そんなに俺のこと見ているの?」っていう感じで。あとアクションは皆で一緒にジェットコースターに乗っているような、家族で遊園地に行っているような手に汗握る感じになると思うので楽しいと思います。
MEGUMI: 親は勝手に泣いている。息子や娘を思う気持ちは本当に絶対的なものだから、それをくすぐるような作品です。子どもが楽しいところはジェットコースターであり、キャラクターの面白さ、場面展開の速さ、まるで乗り物にずっと乗っているような感じで楽しめると思います。楽しんでいる&響いているポイントが子どもと親では違いますが、良い時間を家族で共有することが出来る作品です。そういう作品はなかなかないので、この作品は稀有ですね。
「これは大変なことになる」と自分の概念が広がった(MEGUMI)
ーー お2人の小さい頃の映画館体験で忘れられない映画、思い出を教えて下さい。
山里: 当時、千葉そごうではかりの上に箱いっぱいのジャガイモが入っていて、それを目で見ただけで何キロか当てたら映画のペア招待券プレゼントという企画があったんです。僕は小学校5年生ぐらいだったのですが、奇跡的に完璧に1の位まで当てたんです。
MEGUMI: 凄いよ、山ちゃん。半端じゃない!
山里: その時にもらった映画のチケットが『ぼくらの7日間戦争2』(公開:1991年)と『幕末純情伝』(公開:1991年)の2本立てでした。ペアで当ったので兄貴と行ったのですが、兄貴がずっと「俺はドラえもんを観たかった」と文句を言っていたのを覚えています(笑)。
MEGUMI: 渋いですね。
山里: 何キロかを当てて凄く嬉しかったのですが、映画は渋過ぎて…、それに『幕末純情伝』は小学生5年生には少し早すぎました(笑)。
MEGUMI: 私は岡山県倉敷市の出身なのですが、商店街にスカラ座という今でいうミニシアターがあったんです。当時は2本立てで親がどうしても「観たいから」といって一緒に観たのが『男はつらいよ』と『ジュラシック・パーク』(公開:1993年)の2本立て(笑)。その時「世界は広い」って思ったんです。『男はつらいよ』を観た後に恐竜が動くCG映像を観て、「これは大変なことになる」と自分の概念が広がったんです。旧型と新型を一日で見せられたので「凄い!」と思ったのが映画体験でした。「こんな国にこんなのがある」というのは、今もありますよね。『アバター』(公開:2009年)を始めて観た時も衝撃でした。ピュアな感情を倉敷のスカラ座で体験しました。本当に楽しくて、濃い経験でしたね。
山里: 昔は2本立てでしたよね。
MEGUMI: そうそう、1回休憩が入ってね(笑)。
山里さん、MEGUMIさんなりの夢を叶える方法って?
ーー 子どもの頃って色んな夢を持ちますが、その夢をどうすれば叶えることが出来ると思いますか。
山里: 僕は夢がある時点で凄いと思います。だって夢があれば、そこから叶える為に何をすべきかがわかるので、それに向かって努力をするだけですからね。夢を見つけることが出来たなら、夢は叶うと思います。もちろん、努力をしたらね。
MEGUMI: 素敵な言葉ですね。私は、「夢は変わってもいい」と思っています。「夢は変わってはいけない」と思わないこと。どこかで「夢を変えてはいけない」みたいに皆が思っているところがあるような気がしていて、私は40代になっても、いまだに「こういうことにチャレンジしたい」「これをやりたい」と思っているんです。とりあえず“好きなことは何だろう?”と考える時間を作って、“私はこんなことが好きかもしれない。やってみよう”と思うことが大事で、それが違っていてもいいと考えています。そういう自分の好きを見つける行動、そしてそれを実際に“やってみる”という行動みたいなものをやり続けることで、夢のディテール(詳細)が濃くなっていって、「これをやっていく!」になると思うんです。もちろん、ポンッて夢が見える人もいると思います。でも「何かが違う、何かが違う」と模索する人もいるので、自分がどちらのタイプなのか?を知ることが大事だと思います。子どもの頃からそれを見つけられたら、こんなに強いことはないですよね。ボーッと楽しく遊ぶこともいいのですが、夢を叶えたいのなら、自分が何が好きかをちゃんと考える時間を作ろうとすることが、まずは大事だと思います。
ーー 「夢は変わっていい」、すごく良い考えですね。ちなみに山里さんは小さい頃、何になりたかったのですか。
山里: 色々と変わっているんですよね。小さい頃はマツモトキヨシの正社員になりたかったです。実は母がマツモトキヨシで働いていて、パートでしたが凄く頑張って働いていたんです。その母が家に帰って来た時に「お母さんは棚卸も全部任されているのに、薬学部を卒業した人より時給がお母さんの方が300円低い」という話をしたんです。その言葉を凄く覚えていて「俺は薬学部に行って、マツモトキヨシで正社員になる」とずっと言っていました。でも高校2年生の時に文系か理系かを選択しないといけなくなって、当時僕が好きだった女の子が文系に行ったので、僕も文系に行ったんです。薬剤師になるためには理系に行かないといけないのですが、文系でないとその子と一緒に修学旅行に行けないので理系に行くのを辞めたんです。
ーー そして結果的に芸人の道へ。ちなみに山里さんのように芸人さんになりたいと思っている子ども達にアドバイスするなら。
山里: お笑いとかこちらの世界に行きたい人に言いたい事は「来ないで欲しい」が一番です。
MEGUMI: (笑)もういいでしょ。
山里: 小学生に対して言う言葉ではありませんよね(笑)。子どもの頃、実はオーディションとか受けたりしていたんです。親が勝手に申し込んでいて、小学校の頃にテレビ出演したこともあります。近所でエマニエル坊やのモノマネをして人気者になったこともありました。何かしらはやっていた気はします。高校3年生の時に「大学は無理だ」となって、友達から「時々、面白い事を言うからお笑いをやってみたら」と言われて、そこからお笑いを目指すことになりました。
ーー 友人に言われた言葉を信じてやったのですね。
山里: そうです。何でも受け入れる、「やる」「やらない」なら全部「やる」!
自分が全肯定されて生きてきたので、楽しい人生なんです(山里)
ーー 私は今、子育てに悩み中です。嫌なことがあるとすぐ「もう行きたくない、辞める」と言うし、でも次の日には「やっぱりやりたい」と言ったりするので、どうやって道筋を作ればいいのかなって。
MEGUMI: 今となっては、それが子どもなんですよね。私も当時は「またか、ちゃんとやってよ」って思いました(笑)。でも人格が違うんですよね。自分とは違う人間だということに早めに気づいてあげられれば良かったと、今は思っています。私のやりたいことと、子どもがやりたいことは全く違うということに、今になって理解することが出来ます。やりたいことが変わってもいいから「いいね、いいね」と肯定してあげると子どもは自信を持つし、調子にのって頑張りもします。親は子どもに対して、否定しないことが大事だと思います。
山里: 僕は自分が全肯定されて生きてきたので、楽しい人生なんです。今のお話を聞いて“否定しないことが正解なんだ。否定しないでいこう”って思いました。
MEGUMI: 2歳の女の子だもんね。否定しようがないじゃない。
山里: 否定するところはないですね。皆さん、「可愛さの記録を日々、更新していく」と言いませんか。
MEGUMI: 本当にそうですよ。
山里亮太ヘアメイク:根本茉波スタイリスト:山田隆太MEGUMIヘアメイク:加藤恵スタイリスト:ミクシャツ¥34,100(ナゴンスタンス) スカート¥33,000(エンフォルド) ピアス¥28,600・リング¥17,500(エネイ/エネイ松屋銀座) サンダル¥59,400(パルマ バルセロナ/アマン)
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