バイクのリアサスセッティング方法|基本編
やはりノーマルからリプレイスサスへ変更するオーナーはかなり多いと思います。 実際停まっているバイクを眺めていてもリアサスをオーリンズやナイトロン、ハイパープロなど有名メーカーへ交換しているマシンを何台も目にします。 もちろんブランド力のあるメーカーへ交換するだけも十分に価値を見出す事ができますが、 せっかくならバイクを楽しむ調整幅も増やして欲しいと思います。 この記事を読み終えたら、「よし!自分のマシンのリアサスをいじって見よう!」と思ってもらえたら嬉しいです♪♪
- 1. リアサスペンションに求められる機能と特徴
- 1-1. 機能
- 1-2.リアサスの特徴
- 種類1. モノサスペンションタイプ
- 種類2. コンベンショナルタイプ(ツインショック)
- 種類3. リンク式タイプ
- 先ずはこれを覚える!!
- ダンパ構造1. シングルチューブエマルジョンタイプ(単筒型)
- ダンパ構造2. ツインチューブタイプ(複筒型)
- ダンパ構造3. 分離加圧タイプ(ド・カルボンタイプ)
- 特性1. リアサスにとって理想の特性とは
- 特性2. プログレッシブ特性とはどんな意味?
- 特性4. リンクを使うとプログレッシブ特性になる
- 変化1. イニシャルセッティング
- 変化2. テンションセッティング
- 変化3. コンプレッションセッティング
1. リアサスペンションに求められる機能と特徴
1-1. 機能フロントサスペンション同様、リアサスペンションも 「緩衝機能」 と 「支持位置決め機能」 を持っています。
フロントサスペンションと少し違うポイントは、スイングアームが支持位置決め機能を担っている事です。 フロントの場合はフォークの内部に、「バネ+注射器」が完全にインストールされています。 対してリアサスペンションはバネと注射器を目視する事ができます。 つまり外部に露出しています。 ここがフロントと違う最も大きなポイントです。
支持位置決め機能がなければ、バイクはバネの上で加速&減速&ギャップの通過でどの方向に向くかわかりません。 正に↑の写真の状態。前後x左右x上下x斜めに自由自在に動いて姿勢が決まりませんよね! リアサスもバネで浮かしているのはフロントと同じですが、サスペンションユニットはスイングする動きも同時に伴います。
1-2.リアサスの特徴角度を変化できる構造を持っている事も、リアサスペンション特有の大きな特徴と言えます。 具体的には上下のマウントはブラバーブッシュ構造です。 ラバーの撓む動きは正確にコントロールしづらいので、オーリンズなどのリプレイスサスや、レーサーで使用されるマシンは、より摩擦の少ないピロボール構造、ピロニードル構造になっています。
ピロボール(球面軸受)とブッシュの違い 当然!サスの性能はピロボールの方がイイんだろ!?イイ質問ですねぇ~! 実はそうとも言えないんですよ!! ツーリングなどでは微振動をブッシュが吸収してくれるので、不快な振動を低減し長時間のライディングでも疲れにくいいブッシュの方が高性能である。という事も言えます!
ナゼだ? ブッシュで吸収する分を、サスがダイレクトに動いて吸収するから全て良くなるんじゃないのか!? いいえ! そうではありません。ゴム(ブッシュ)は細かな振動を吸収してくれる事は乱坊くんもイメージできますよね。さすが池上先生! なんでも知っている!! スポーツ走行性能を重視するなら、路面やタイヤ、サスのフィーリングをダイレクトに感じる方が良いので、ピロボールの方が良いと言えます。 しかし可動部に潤滑材を塗布したり部品が高額になってしまったりと言ったデメリットがあります。 ブッシュはメンテ不要なので、ヘタるまで何もする必要はありません。 コストも安く不快な微振動も吸収してくれます。
オーナーの ライディングの目的に合わせて選択した仕様がベストである 事は間違いありません。「ピロこそ全てがいいサスなんだぜ~!? ガッハッハ~!!」と言っている可哀想なパイセンを見かけてしまったら、こっそりこのブログを教えてあげて下さいw
2. バイクのリアサスペンションの種類
種類1. モノサスペンションタイプ ホーネット900! (ホネQ) 種類2. コンベンショナルタイプ(ツインショック) ネイキッド車などに多い2本タイプネイキッドタイプに多く見られるタイプで、2本のサスペンションユニットを装備しています。 この方式のサスペンションの最大のメリットは 「バイクらしいデザイン」 と、 「シート下スペースを確保でき積載性が良い」 事です。
やっぱりリアサスを変えたら 「どやッっ!!」顔したいですからね♡
つまり、 外観商品性能 が最も高いサスペンションであると言えます。 しかし、モノサスに比べ、重たいサスペンションユニットが重心から離れたところにレイアウトされているので運動性能は劣ります。
種類3. リンク式タイプ 2011DUCATIのMoto-GPマシンのリンク。リンク式サスが一般的になりつつあるので、今はリンク式と言わず、「モノサス」と言う方も多いです。 ほとんどのリンク式サスは1本で構成されているので、モノサスでも間違いではありません。 会話する相手の空気感でモノサスと言われた時に、リンク式なのか、リンク無しモノサスなのかを感じ取って下さいw。
リンク式サスのコストが高い理由- リンク部品が必要なので部品点数が増える。
- フレームにテンションロッドを締結する為の加工が必要になる
- リンク部品にベアリングを使用するのでコストが高い。
- 組み立てが複雑で作業工程が増えるので人件費が高い。
やはりどう考えてもリンク無しのモノサス使用が最もコストを抑えられる事は誰の目から見ても明らかです。 しかしコストを掛けてでも得られる”ナニか”があるからコストを掛けるんですよね?? だからこそMoto-GPマシンもリンクを使う訳です。 ではその”ナニか”とはいったい…??
リンク式サスを使うメリット- 小さな路面のギャップは柔らかいバネ特性である。
- 大きなギャップを通過した時は、硬いバネ特性になる!!
- 二人乗りして大きなギャップを通過した時にはもっと硬いバネ特性になる!
- サスペンションユニットを低い位置にレイアウトできるので、低重心化できる!
リンク無し①
バネが柔らかい
リンク無し②
バネが硬い
リンクが無い場合、二人乗りした時に最適なバネの硬さを選んだとします。 するともちろん二人乗りしている時はちょうど良い硬さなので、どんなギャップがきても二人で乗り越えられます。 しかし、彼女との別れが訪れ、ぼっちライダーになってしまった瞬間から、バネが固すぎショックを吸収できず大泣きする事になります。
ここでリンクが登場! 一人乗りでは柔らかく。 二人のってもしなやかに。 相反する領域でも時に柔らかく時に硬くバネ特性を変化させてくれる、スゴイ部品なのです。 この特性を得る為に、コストを掛けてでもリンクを装備するのです。
表は分かりやすくする為に、極端に表現しています。 実際はモノサスで二人乗りしても底付きするような事は滅多にありませんので安心してタンデムしてくださいネ!3. リアダンパーユニットの構造
先ずはこれを覚える!!ここで突然のクイズ!! 今、 娘がお風呂を楽しんでいます。そこへ彼氏と上手く行っているのか気になって仕方のないお父さんが湯船に一緒に入る事になりました。正解は次のうちどれでしょう? ちなみに娘が湯船に入ってお湯はあふれる寸前です。
- お父さんが入ってお湯があふれる。
- お父さんが入ってお湯があふれかえる。
- お父さんが入ってお湯がなくなる。
- お父さんが入って娘にのぼせるw
正解は・・・!? 1と2と4でした〜ww と冗談はこれくらいにして、どんな大人もきっと経験したであろう、すり切れ一杯のお風呂にどれだけそぉ〜っっと入っても、お湯は必ず溢れてしまいますよね!? 大人になれば、自分の体の体積分が溢れてしまう事を理解できると思います。
実はサスペンションも全く同じ事が起こっているのです。 お風呂のお湯がサスペンションの場合は「オイル」です。 お風呂のお父さんがサスペンションの場合は「ロッド」です。 ここをよ〜く覚えておいて下さいね!!
お湯がすり切れ一杯の浴槽に、お父さんが入ると「ザブ~ン!」と音を立ててお湯があふれてしまいます!
ダンパ構造1. シングルチューブエマルジョンタイプ(単筒型) エマルジョンタイプの特徴- フリーピストンが無く、部品点数が少ないので軽量。
- オイルがちゃぷちゃぷする ので、取り付ける角度に制約がある
- コストが安い
*オイルがちゃぷちゃぷすると、空気が全体的に混ざってしまいます。この事をエアレーションと言います。 例えば少し減ったペットボトルのお茶を勢い良くシャカシャカ振ると、泡が混ざりますよね? バイクでも細かな凹凸を長く拾うと同じ事がダンパーオイルにも起こってエアを噛んでしまいます。[/aside]
ダンパ構造2. ツインチューブタイプ(複筒型)サスペンションが圧縮(縮む)した時には、お父さん(ロッド)が侵入してきますよね!? そのお父さんの体積分の逃げるスペースが、外側の筒と、内側の筒の間にある空間です。 そして、この空間にオイルが逃げていく時に、 ベースバルブ(青枠のバルブ)を通過 します。
ツインチューブタイプの特徴- エアレーションを起こし難く、減衰力が安定する。
- 圧縮側の減衰力を調整できる(メーカーセッティング)
- 分離加圧に比べコストが安い。
- ダンパユニットの取付角には制約がある。
現在の高性能バイク、ネイキッド、スポーツバイクはほぼ全てこの分離加圧タイプと言っても過言ではありません。 (SS車の次世代サスは除く。上級編で書く予定です) やはり最も高性能かつ、コストの掛かった仕様であると言えます。
シングルチューブ分離加圧の特徴- サスペンションの取付角度に制約が無い。逆さまでもOK!
- 高圧ガスでオイルに圧力を掛けているのでキャビテーションが発生しにくい。
- オイル室とガス室がしっかり分かれているので オイルがちゃぷちゃぷしない
- 減衰力特性が安定している。
- 小さな穴加工 や、 均一な厚みと正確な寸法の薄板が必要 で製造コストが高い
- 高圧ガスの圧力がオイルに掛かっているので、経年劣化でシールからオイルが漏れやすい
高圧ガス圧を使用するため、ユニット全体に強度が必要で重たくなり、全長も長くなる宿命を持っています。 しかし、元々省スペースのリアサスにコンパクトに収める為に、高圧ガス室だけを別置きにしたモデルが多く採用されています。 ↓こんなタイプ
4. リアサスペンションの特性について
特性1. リアサスにとって理想の特性とは先の表にも記した通り、理想はオーナーが何も調整しない状態で 「一人乗りでも二人乗りでも硬すぎず、柔らかすぎず、常に乗り心地が最高で、路面追従性が良いサス」 が理想です。
特性2. プログレッシブ特性とはどんな意味? 「サスが沈む(ストロークする)程にバネレートが高くなる特性」 がプログレッシブな特性です。つまり、ストロークが浅い領域はソフトで柔らかく! ストロークの深い領域では硬く! といった理想の特性です。 サスペンション単体をみても、Rrサスでは、「バネ」と、リンクを装備しているもでるでは「リンク」でプログレッシブ特性を得ています。
特性3. バネをプログレッシブ特性にする方法 ピッチの異なるダブルレート 等間隔なシングルレート 特性4. リンクを使うとプログレッシブ特性になる ストローク30mmで比較した場合- リンク無し=サスは15mmストローク=バネ反力は15kgです。
- リンク有り=サスは10mmストローク=バネ反力は10kgです
- リンク無し=サスは50mmストローク=バネ反力は50kgです。
- リンク有り=サスは55mmストローク=バネ反力は55kgです。
つまり、Rrホイール中心の移動量で考えた場合、バネの反力がストロークする程に高まる事がわかります。 このお陰でバネはそのままで相対的なストローク量を変化させ、バネレートを変えた時と同じ特性を得られるのです。 ここが最大のポイントです。
ストロークの深い領域で、アクスル中心移動量と、サスペンションストロークの比率が高くなっています。 モトクロスは大ジャンプをするので着地した時には大きな衝撃が加わり、サスペンションはオンロードと比べモノにならないほどのショックを吸収します。 その為、ストローク奥の領域ではリンクのなす角度がすべて90°に近づき、大きな反力を得られるようになっています。
5. セッティングによって何が変化するのか
変化1. イニシャルセッティング 変化2. テンションセッティング 変化3. コンプレッションセッティングこれがすべてではありませんが、大ざっぱに言って街乗りではこのような変化を伴います。 乗り心地重視、足つき性重視、運動性能重視など様々なシチュエーションがあると思いますが、 自分の走る目的に合ったセッティングを考える事はきっとバイクの楽しみも増える事と思います。
初心者だからと言って遠慮はいりません! 正解か不正解かはオーナーが決める事です! ウザいベテランの「決めつけ」は無視して、頼れるベテランの意見や考え方、アドバイスを参考にしましょう! きっと走る事がもっと楽しくなるはずです!!
6. まとめ
またしても長文、最後までご覧いただきありがとうございました。 今回初めて1万字越え!! お付き合い頂き本当に感謝致しますm(__)m
先ずは、初心者も目的をもったら、ドンドンいじって欲しいと思います。 上手く行かなくてもその過程は必ず楽しめます♪ 「初心者にはまだサスセッティングは早いよ!」と言っているパイセンも初心者ですから気にしてはいけませんww
7. ユニットプロリンクとは?(おまけ)
SC57のユニットプロリンク SC59のユニットプロリンク。見づらいけど、Rrサスの上側はスイングアームにつながっています。 ユニットプロリンクのメリット- スイングアームの剛性が高くトラクションが掛けやすい
- Rrタイヤがスライドした時のコントロール性が良い
- フレームのアッパークロスパイプにマウントが無い為、タンク等の重量物を低重心化できる
- 剛性ベストでフレームを設計しやすい。
元々はフレームのアッパークロスにマウントを設けるので、フレームに強度が必要になります。 ユニットプロリンクの場合はフレームにマウントはなく、代わりにスイングアームに設けます。 その事で本来アッパーマウントに必要だった強度をスイングアームに持たせなければなりません。
Moto-GPが2008年に800ccへと排気量が縮小された時には、まさにこのデメリットが際立つレギュレーションとなりました。 1000ccだった頃は 有り余るパワー を有効に伝える事がタイムアップへの課題でトラクションを稼ぐことでタイムを短縮していました。
ところが排気量が800ccになると パワーは有り余らなく なりました。コーナリングスピード重視の時代へと変化したのです。 だからこそ、コーナリングにおけるフィーリングをより敏感に感じ取るには、イナーシャが小さく軽量なスイングアームが求められたのです。
現在はIMUなどの技術が身近になったことから、とても高性能なトラクションコントロールが市販車にも装備されています。 物理的にタイヤが持つトラクションのおいしいところまで簡単に持って行けるようになりつつあります。 そういった意味で、もしかすると今後ユニットプロリンクの出番は無いのかもしれません。下やぐらのスイングアームのお陰でタンクなどの重量物も低くレイアウトできるのが当たり前になった事も要因の一つです。
しかしBESTはトラクションの良い構造(車体)と、トラクションの良い制御のハズです。 今後、排ガス規制を考えれば、更なる弁当箱の容積の巨大化は必須で車体重心の近くに置きたくなるハズです。 そうなると下やぐらのスイングアームより、上やぐらのスイングアームの方がトータルで考えればBESTなレイアウトになるかもしれません。 個人的には、独自技術のユニットプロリンク技術を今後も磨き続けて欲しいし、他社にもある、ありきたりな構造には戻って欲しくないな~と思っています(=^・^=)
Let's Fun! Ride! Run! Andy
MC51 より:Andyさんいつも大変勉強させていただいております。 近頃MC51(F/R共に純正)でミニサーキットに通っておりますが、低速コーナー開けのスロットルオープン時にリアタイヤが滑ることが多くなってきており苦慮しております。 そこでご質問なのですが、プリロード変更しかできないリアサスの場合、一般的に開けゴケに耐えるようにセッティング変更するのであれば、プリロードは弱めた方がその分リアに荷重が掛かり易いので開けゴケしにくくなるという認識で合っておりますか? また、リアサスの限界(底付き?)を超えた時の挙動はどのようになるのか教えて頂けると参考になります。 お忙しいところ恐縮ですが、宜しくお願い致します。
MC51さんこんにちは ◯=プリロードを変更すると、バイクの動的車高を変える事が可能。 ✖️=プリロードを変更してグリップ力を高める タイヤをグリップさせるには垂直荷重をタイヤに与える事が必須です。 与えた垂直荷重以上に駆動力を与えればタイヤは滑ってしまいます。 ご存知の通りバイクはバンクして旋回します。 バンク角が深くなるほど垂直荷重は減少してしまいます。 プリロードを変化させると、動的車高変化に伴って前後分担荷重が変化します。 前後分担が変化してもフルバンク中の絶対グリップ力には影響しません。 フルバンクからのスロットル付け(開けではない)時に滑るのであれば、更に小さい開度でコントロールするか 1°程度バイクが起きてから操作するしか方法は無いです。 ※もしくはグリップ力の高いタイヤに変える リアサスの限界を超えると、バンプラバーに当たります。 更にバンプラバーも潰れきるとサスでは吸収できないので、シートとタイヤが潰れ ショックがダイレクトに内蔵に伝わり、いままでに無い衝撃が内蔵を通過します!笑 フルバンク中にサスが限界ストロークを超える事は物理的に不可能で、その前に転んでしまします。 ご参考になれば幸いです。
MC51 より:Andyさんお忙しい中ご丁寧にありがとうございました。 車高とコーナーリングの関係について改め調べたところ、興味深い記事が多数ありとても参考になりました! 自分の乗り方にもまだまだ改善点がありそうですので色々と試してみたいと思います。 今後とも参考にさせて頂きます、ありがとうございました。
和亀 より:初めまして。いつも為になるお話をありがとうございます。 私は去年から鈴鹿サーキットを走り始めましたが、まだサスペンションを調整したことがありません。 ですがいろいろと思うことがあり、このたびサスペンション調整をしてみようと思い立ちました。 と、言ってもリアサスペンションのプリロードを締めるだけなのですが・・・。 私はS字コーナーが好きで、ここをもう少し速いペースで駆け抜けてみたい、と思いました。 しかしスピードを上げる=転倒するリスクも上がるだろうな・・・と考えました。 コーナーのスピードを上げたいけど、転倒のリスクも減らしたい(これが目的です)。 今のままで大丈夫なのか? ライディングスキルを上げるのは当然ですが、他にやれることはないのか? と初心者なりに考えてみました。 スピードを上げるには当然アクセルを開ける必要がある。そうするとリア荷重が強くなっていって、逆にフロントの荷重が抜けていく。 フロントの荷重が弱くなるということはフロントが滑る可能性が高くなる。 リアは滑っても=即転倒ではないが・・・フロントが滑るとどうにもならない、という話は聞いていたので転倒のリスクを減らすにはフロントの荷重を増やす工夫をするべきだと考えました。 フロント荷重と言えばフロントブレーキですがS字とかはブレーキを使うコーナーではない・・・却下。 それではどうするかな? とAndyさんの記事を参考にした結果、リアサスのイニシャルを掛けてフロント荷重を強めようと思い至りました。 サスペンション調整の泥沼にハマらない為に目的をちゃんと定めてあれこれと考えるようにしてみました。 初歩中の初歩の、もしかしたら間違っているであろう文章を長々と書いてしまいましたが・・・ Andyさんから見て、ここは勘違いして考えているな~、とかその考え方は違うよ~、とか気づかれたことがありましたら教えていただきたいです。
こんにちは! 鈴鹿サーキットを走られてるんですね♪ S字区間はフルバンクtoフルバンクで楽しい区間だと感じます ご質問頂いた内容は⬇のように理解しました。 ・S字区間でのタイム短縮する事が目的 →Fr荷重を増やして転倒リスク低減 →その為にRrのイニシャルを追加しFr荷重UP Fr荷重UPさせる手法として、Rrのイニシャル追加は間違っていません。 疑問に思うのは、よりダイレクトに変化させられる「Frのイニシャルを抜く」事をしないのはナゼ? という事です。 イニシャル変更=動的車高調整 です。 Rrのイニシャルを掛けると、Rrの動的車高がUPして、Rr上がりFr下がりの姿勢に変化します。 つまり、Frのイニシャルを抜いてもRr上がりFr下がりの姿勢を作る事が可能です。 また、コーナーのどの部分の速度アップを図るのか?によってもアプローチが異なります。 進入、定常旋回、立上りの3つに分類できますが、タイムの速い人ほと定常旋回時間が無いor短い傾向にあります。 更にスロットルを「付ける」のか、「開ける」のかでも荷重の掛かりが変化します。 Frタイヤの分担荷重を増していくと、ハンドリングがクイックになっていきます。 レスポンス良く接地感も感じやすい反面、一気に滑りそうなフィーリングも増し怖さが出てきます。 また、コーナリングスピードを上げる方法として、アクセルを開ける他に ブレーキリリースを早める方法もあります。 個人的には下記2つの方法をTRYする事をオススメします。 ・Rrのイニシャルを掛けてFr分担荷重UPを図る←和亀さん案 ・Frのイニシャルを抜いてFr分担荷重UPを図る←Andy案 それぞれにメリット・デメリットがあるので、そこを理解できるペース(ゆっくりペース)で走行し 体感→分析→次案検討のサイクルを行うとより良くなっていくと思います♪ また、TRYするときは振り幅が大きいほうが傾向を掴みやすいので、ご参考にしてください。 乗りやすいマシンになる事を祈ってます\(^o^)/
和亀 より:非常に丁寧な解説、本当にありがとうございます。 誠に申し訳ないのですが、私のバイクに対する大事なことを書き忘れていました。 実は私のバイク Ducati848 なんですが、かれこれ9年前に購入して納車当日に立ちごけした経験からローダウンの為のリンクロッドを入れていました。 もう8年くらい前になるのでうろ覚えなんですが、多分10mmほどローダウンしているハズです。 ですので、フロントのイニシャルを抜く=車高を下げることになるので、これ以上の車高下げを行わずにリアのイニシャル締めによる車高上げの方を選択しました。 上記の文章を追加するだけでもAndyさんはもっとアドバイスがしやすかったと思います。 お忙しいのに貴重な時間を割いていただいて申し訳ありません。 フロントのイニシャルを抜くか、リアを締めるか・・・両方それぞれ別に試してみます(ぐいっと一気に緩めるor締める、をやってみます)。
なるほど、すでに10mmほどのローダウン仕様なのですね! サーキットでの運動性能だけを考えればRr車高を元に戻す方がマッチングは良さそうと考えます。 あとはRrタイヤの扁平率が選べるサイズであれば180/55 → 180/60へ変更するのも手としてはアリですね! 乗りやすいバイクになる事を祈っております♪\(^o^)/
UGH より:GSX-R750に乗ってます。 1年ほど前にオーリンズTTXのリアサスを取り付け乗車1Gなど25㎜に合わせ乗っていますが スプリングレートの設定方法などアドバイスが欲しいと思っています。 現在、峠やたまにHSR九州と言う小さなサーキット走行してますが、推奨イニシャル11㎜に対し13.5㎜で使用していてもフルストロークしています。 乗っていても旋回中から立ち上がりでリアが低く感じます。 イニシャルを15㎜にしたら侵入は機敏な感じになり旋回から立ち上がりは思ったほど良くならずフルストロークしています。 イニシャルを戻し車高を1.5㎜上げましたが、旋回、立ち上がりはちょっと良くなったかなと思いましたが、フルストローク! そこで95N/mmから100N/mmへ変更しようかなと思っています。 ちなみに、姿勢が決まらないので減衰は何も変えていません。 体重は68㎏~70㎏付近です。
こんにちは! ライダーの装備重量が70㎏だとして、Rrサスストロークは大体60㎜くらいですから、フルストロークさせるにはレート9.5kとして570㎏の荷重が必用となる計算です。 通常走行で8.1Gの旋回力を出す事はあり得ないので、フルストロークしていると言う事はギャップ通過などの速度の速い外乱が考えられます。 その外乱に対し、サスセッティングしても常用域でのセッティングが外れてしまうので、まずはそこを切り分ける必要があります。 95Nのレートでボトムまで達する場合、それは完全な不具合でレートでの解決は不可能です。 先ずはそこの切り分けを行って、その上で走りに対するレートをどうすべきか? と言う順序で進めると良いと思います♪
原口 より: 分かりやすいご説明ありがとうございます。 私の説明不足で申し訳ございませんが、素っ裸で70kg です。しかしながら、95Nでも問題なさそうな事が分かり安心しました。 MAX より:Andyさん、たくさんの記事、大変勉強になります。一つずつ読んでおります。 今まで抱えていたバイクに関する多くの疑問がいくつも解けていき大変嬉しいです。 しかし、今回のリアサスペンションの項目でいくつか質問があります。 お時間があるときにご教示ください。 ダンパ構造1の「シングルチューブエマルジョンタイプ」は他の「ツインチューブタイプ」や「分離加圧タイプ」と違って構造図がないため、 元々どこに空気があるのか、よく理解ができません・・・ このダンパーを逆さにしてもオイルがどこかから漏れるわけではないですよね??理解不足ですみません。 ほか、「ツインチューブタイプ」と「分離加圧タイプ」の構造図についてです。 まず、ツインチューブタイプの引き行程で赤線のオイルの移動は分かるのですが、青線がどうして必要なのか?が理解できません。 押し行程でもしかり。青線は理解できますが、赤線がどうして必要なのか?が分かりませんでした。 もしかして、オイルも加圧と減圧で体積が変るのでしょうか??違いますよね。そしたらディスクブレーキなんか効かないでしょうし。う~~ん・・・です。 分離加圧タイプも高圧ガス室が必要なことが理解できずです。その部分が全く無くてもオイルの行き来で済むように見えます。 お風呂に無理やり入ってきたお父さんの体積と溢れる水の体積が同じように、 ピストンで押されたオイルの量はバルブを通過して上にあふれる量と同じなので、不要に見えるのですが・・・ これはチューブ内のオイルが何かしらの原因によって漏れて減ること、お風呂の水が常に満杯となるようにする機構なのでしょうか? あと少しで全部理解できそうなのにわずかに疑問が残ってしまいます。どうか、分かりやすいご説明をいただけますことをお願いいたします。
MAXさんこんにちは! ご質問頂きありがとうございます。 今後の記事修正の参考にさせて頂きますm(__)m <シングルチューブエマルジョンタイプ> 構造図をなんとか入手して記事をアップデートするのでしばらくお待ちください。 言葉で説明すると、500mlペットボトルに、250ccのサスペンションオイルを入れます。 その中で減衰力を生むダンパユニットが上下に動いているイメージです。 ペットボトルのキャップが締まっている状態なので、転倒してもオイルが流れ出てしまう事はありません。 しかし、ペットボトルの中でオイルがジャバジャバに暴れるので、空気を吸ってしまう事があり減衰力が 安定しません。 しかしとても安価に製造できる事が最大のメリットなので、シートに厚みを持たせてクッション性を高め、 バイク全体としてのショック吸収性を出す事が多い構造です。 <ツインチューブ引き工程で青線が必用な理由> まず、ピストンより上側の部屋をA室 ピストンより下側の部屋をB室とさせてください。 A室の容積は常に”ロッド分”(図のシルバーの部品)がマイナスされた容積になります。 対するB室はロッド分の容積はありません。 つまりロッド断面積×ストローク(高さ)=ロッド退出容積(円柱の容積)がA室、B室の容積差になります。 この容積差を吸収する為のオイル流入が「青矢印」の流れになります。 簡単に表現すると 「ロッドが居なくなった同じ体積分のオイルを持ってくる」といった感じです。 まさしく、お父さんが居なくなって減ってしまったお湯をを、別のお湯で満タンにするイメージです。 <全伸び、全屈で想像してみる> ”やっぱりこのロッド進入分の体積”が一番理解しづらい部分と思いますのでこう考えてみてください。 サスペンションがフルストロークすると、ピストンはフォークのボトムに最も近づきます。(押し工程) ・この時、「オイル容量 = 内側のシリンダー体積 ー ロッド体積」 となります。 サスペンションが伸び切ると、ピストンはフォークボトムから最も遠ざかります。(引き工程) ・この時、「オイル容量 = 内側のシリンダー体積」となります。 つまり、”ストローク量は同じでも、A室・B室の体積変化は同じではない”のです。 同じではないところを吸収する為のオイル経路が、ボトムの青線、赤線に相当します。 上手く伝えられたでしょか? 説明不足な点を教えて頂けると助かりますm(__)m Andy
MAX より:Andy様 ご回答、ありがとうございました。 ロッドの体積ですか~~~ 抜かりました。そこも考えないといけないですね! すごくよく分かりました。今後も引き続き拝読させていただきます。 よろしくお願いいたします。
バイクのサスペンションのセッティングを自分でやりたい。 Dai より:Daiさん コメントありがとうございます。 "フルストロークさせなけらばならない"事は無いので、さほど気にする必要はないと思います☆ 今後練習を重ねていくと、少しづつタイムも縮まり、タイムとリンクするようにリアサスのストロークも深く入るようになりますしね♪♪ 二人乗り仕様の量産のままであれば、一度、「イニシャル全抜き」と「イニシャル全締め」の差を体感する事を目的として、ベストの5〜7秒落ちのペースで一度走行すると良いと思います。 この時、ペースを一定に保った状態での変化を感じ取る事ができると、サスのメリットとデメリットを感じ取れると思います。 差がわからない場合は、ペースが速すぎて感じる余裕が無い状態ですので、 ペースをもっと落とす必要があります。 なので、リアサスをストロークさせる事が目的ではなく、「もっと楽で乗りやすいバイク」を作る事がサーキットセッティングの目的になります。 ストローク(ストローク位置)の違いによって、乗りやすさがどう変化するか!? を知る事で一つ幅を増やす事ができると思います(^ ^) ここを体験&体感できれば、ローペースで良かったポイントを、ハイペースに置き換えるだけなので、セッティングがやり易くなると思います。(ローペースでの良かったフィーリングを再現させる) サスセッティングに限らず、例えば空気圧セッティングも同じ事です。 常にアクセル全開!! で走ってしまうと中々冷静を保って走る事ができず、ただただ「タイム」だけを気にしてしまいます。 なのでサーキットでも「ローペースで練習→ハイペースで実践」といったサイクルを繰り返す事で結果的に効率的な練習になり、タイムアップでなく、ペースアップに繋がると思います♪♪ お役に立てれば幸いです。 何か不明な点があればいつでもコメント下さいね!! ^o^ Andy
T.A.K.E. より:CBR600RR(PC40・09)に乗っています。 ユニットプロリンクは、ケツ下がりがいいとか、普通にケツ上がりでいいとか、いろいろ聞きます。 本人が良ければ、それでいいのでしょうが、どうせなら、バイクの特性を活かしたセッティングやライディング をしたいです。 ライテク本などでも、特にユニットプロリンクについて、触れられていないのですが、一般的な方向性でいいのでしょうか?
TAKEさん コメントありがとうございます‼︎ ユニプロだからコレ!と言った傾向は無いですが、基本的には尻下がりor前上がりの殿様スタイルの方が合っていると思います。 600は駆動力が小さめなので、ブリブリとパワースライドしながら立ち上がり! という事は排気量的に不得意です。 それよりも、ハイサイドを恐れず如何に早くアクセルを開け足すか⁈ という事に重点を置くと良いと思います。 自分が600で菅生選手権にエントリーしていた時は、フルバンクの安心感と、立ち上がりの安心感アップを目的に殿様スタイル(アメリカンのイメージ)でセッティングしていました。 進入での旋回性はブレーキ入力でコントロールする感じです。 ユニプロはコレ! と言ったセオリーは今のところ聞いていません^ ^ お役に立てれば嬉しいです! A ndy
T.A.K.E. より:返信が、大変 遅れました m(__)m 標準セッティングが、 ・フロントフォーク突き出し 7mm('07)→5mm('09) ・リアプリロード 4段目('07)→2段目('09) ・リアcomp 最強から20ノッチ戻し('07)→24ノッチ戻し('09) になったのも、その傾向があるからでしょうか? それとも、よりコンフォート性や初心者ウケを狙ったのでしょうか?
どちらかと言うと、レース結果等の結果を鑑みてセッティングの傾向が定まってきた為です。 やっぱりベテランと言えども前下がりセッティングはネガもありますからユニプロとの兼ね合いも あって、Rr下がり(Rr分担荷重アップ)の結果に落ち着いています。 初心者ウケを狙っている事はありません!! !(^^)!
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