【妻のお金 新ルール】卒婚?熟年離婚? 人生最後で問題になるのは財産分割より「年金分割」
どんなに気が合うなと思って結婚した相手であっても、「離婚」の文字が脳裏をよぎったことがない妻はいないのではないでしょうか。夫婦間でしかわからない事情はさまざま。ただひとつ言えるのは、離婚は結婚以上にお金が問題になるということ。特に結婚生活が何十年と続いてきたミモレ世代の夫婦にとって、離婚の際に問題となるのは、財産分割よりも“年金分割”。「え、どういうこと?!」と思ったあなたへ。万が一の将来に備えて、今回は知っておいて損はない内容です!
井戸美枝・いどみえ/ファイナンシャル・プランナー(CFP認定者)、社会保険労務士、経済エッセイスト。前社会国民年金基金連合会理事。講演や執筆、メディア出演を通じて、年金・税金・社会保険など身近なお金の問題について解説している。『一般論はもういいので、私の老後のお金 「答え」をください!」(日経BP)、『親の終活、夫婦の老活』(朝日新書)ほか著書多数。自身も結婚→仕事を辞めて→専業主婦になり→その後の猛勉強……を経て、経済のプロとなった経歴を持つ。
妻にとって気になるお金の問題の一つに、離婚があります。50代以降の熟年離婚も増えているという昨今。「熟年離婚の場合、ポイントとなるのは年金分割なのですが、どのくらいもらえるのかは意外と知られていません。実態はけっこう厳しいですよ」と話すのは、“妻”にフォーカスしたお金の基礎を詰め込んだ一冊、『妻のお金 新ルール』を上梓した社会保険労務士、ファイナンシャルプランナー(CFP)の井戸美枝さん。
はたして、離婚は妻にとって得なのか? 損なのか? 熟年離婚を検討している人も、そうでない人も、万が一の生活の変化に備えて、離婚した場合の年金がどうなるのかを知っておきましょう!
『知らないと増えない、もらえない 妻のお金 新ルール』(井戸美枝著)。妻の年金制度、熟年離婚、いつまで働くか問題…… 妻のお金の不安を一つ一つ潰してくれる、女性のためのお金バイブル。「妻にとって熟年離婚は厳しいことがほとんど?」知っておきたいその理由
最近、アラフィフくらいの女性から離婚に関する相談が多くなっています。浮気をしたとか夫のことを嫌いになったとか、何か決定的な出来事があるわけではなく、この先の数十年を考えたときに、夫婦関係を解消して生活をリセットしたいという気持ちになるのだといいます。また、夫の家のお墓に入りたくないといった理由もよく聞かれます。“卒婚”という言葉があてはまるでしょうか。経済的にも自立していて、夫に頼らなくても生きていける人が増えている証拠かもしれませんね。
Check Point1 自分の収入・年金はいくら?この先、どのくらい働いてどのくらい稼ぐことができるかを考えてみましょう。会社員であれば何歳まで働ける(雇用してもらえる)のか、転職や起業をするなら、収入の増減はどうなるのか。1人になったときの生活費を想定し、収支のシミュレーションをしてみます。65歳から受給できる自分の年金の見込額も調べておきましょう。50歳以上であれば「ねんきん定期便」に見込額が記載されていますし、50歳未満でも「ねんきんネット」に登録すれば調べることができます。
Check Point2 財産分与はどのくらい?結婚期間に夫婦で築いた財産は半分ずつに分け合うというのが基本ですが、きっちり半分にできるものばかりではありません。とくに「家」は分けられないので難しいところです。住宅の名義をどうするのか、売却するにしてもいくらで売れるのか、もし住宅ローンが残っていたら、どうやって精算するのかなどを話し合わなければなりません。資産だけではなく負債、つまり借金も分け合うことになる点に要注意です。夫が隠れて借金をしていないか、チェックしましょう。
そしていちばん問題となる、かつ誤解されやすいのが年金分割の問題。離婚による年金分割は、夫婦の働き方によって変わってきます。よく「夫の年金の半分をもらえるから……(離婚しても大丈夫)」と思い込んでいる人がいますが、それは大きな間違いです!
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