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水ダウ「名探偵津田」人気の理由とは? ミステリ評論家・千街晶之が徹底考察する魅力

第4弾の前編がTVer再生数の歴代最高記録を更新したり、第3弾での津田の「長袖をください」という台詞が「新語・流行語大賞」にノミネートされたりしたことからわかるように、『名探偵津田』はミステリーファンの枠を超えた人気を誇っている。2025年12月26日発売の雑誌「anan(アンアン)」2477号Special Editionではとうとう津田が表紙を飾り、掲載されたインタビューではライバル名探偵は誰かを訊かれて「古畑でしょ。あ、でも古畑は探偵じゃなかった。やっぱりシャーロック・ホームズか。あとあの人、あれ映画の、あれ海外の、あれ列車の、あれナイル川の、なんやっけ、ああポワロ! ポワロのように解決するのが一番理想ですよね。冷静やけど、自信があるみたいな」などと答えたりしている。老若男女を虜にするこの幅広い人気は、演出の藤井健太郎が、濃いミステリーマニアと一般視聴者の双方が楽しめるような番組作りのバランス感覚に長けているからこそ生まれたものだろう。ミステリーとして作り込みつつ、その中で津田を暴走させることで生じる笑いを主眼とする番組作り。この化学変化がどこまで面白さのレヴェルを更新し続けるか、今後も注目したい。

1970年生まれ。ミステリ評論家。『水面の星座 水底の宝石』(光文社)で第57回日本推理作家協会賞と第4回本格ミステリ大賞をダブル受賞。著書に『怪奇幻想ミステリ150選』(原書房)、『幻視者のリアル』『原作と映像の交叉光線』(ともに東京創元社)、『読み出したら止まらない! 国内ミステリー マストリード100』(日経文芸文庫)など。共著に『21世紀本格ミステリ映像大全』(原書房)など。編著に『歪んだ名画 美術ミステリーアンソロジー』『魍魎回廊 ホラー・ミステリーアンソロジー』(ともに朝日文庫)、『絶対名作! 十代のためのベスト・ショート・ミステリー』(全4巻、汐文社)など。

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