パッと見無害っぽいけど実は超ヤバいSCPオブジェクト8選
SCP-309は無生物には効果がありません;しかし、生物と接触することは対象の生命活動に危険を及ぼします。 人類や動物種が指もしくはそれに類する部位でSCP-309に軽い接触を行うと、その後数十分えもいわれぬ不快感を覚えます。 SCP-309には吐き気を催させる要素が一切存在しないにもかかわらず、被験体となった多くの人間は強烈な嘔吐感を報告しています。 この不快感と嘔吐感は圧倒的なものであり、もっとも強靭な被験体でさえ発生から数秒以上の接触を維持できていません。
もしSCP-309を被験体に強く押し付けたり、被験体がSCP-309を速やかにつまみあげて強く抱えようとしたならば、被験体は激しい苦痛のなか5秒から10秒の間に"裏返し"になります。 骨格は変化しませんが、すべての軟組織(つまり筋肉、腱、靭帯)が"反転"し、諸々の臓器はその表面に再配置されます。 致命的なことは稀なもののこのプロセスは不可逆的であって、今まで味わってきたなかで最悪の痛みであるということを被験体達はそろって報告しており、その苦痛は出産時のそれや群発性頭痛、あるいはサシハリアリ1に刺された時の激痛を超えるとされています。
後者のC-MOON的な裏返し現象に至っては これを喰らった被験者の痛みを想像するだけでも 身の毛がよだつような恐ろしさです。
それにしてもこいつや「ビルダーベア」、「たった一人の愛しい我が子」など パッと見の見た目が可愛らしいアノマリーほど エグい異常性があるのは 一種のギャップ萌え狙いなのでしょうか?(絶対違う)
SCP-100-JP「屋根裏部屋の宇宙」2021年現在、民間人が宇宙旅行を楽しむには 最低でも1000万円からのお金が必要になるそうですが、 もしあなたがSCP-100-JPの場所を知っていれば、 宇宙服を用意するだけでもう少し気軽に 宇宙旅行気分を味わうことができるかもしれません。
この建物は外見上は普通の家屋のようでありながら、 その屋根裏部屋には少なくとも半径127kmに及ぶ 無重力かつ真空の異常な空間が広がっており、 さらにその内部には木材を組み合わせて作られた 直径10センチ前後の球状の「惑星」と 内部に電球が組み込まれた巨大な「恒星」がまばらに浮遊しています。
これらがいつどのように 誰によって作られたかは不明ですが、 その構造からしてSCP-100-JPは 現実の宇宙を模した一種のミニチュアの様なものではないかと推測されています。
クリックでネタバレを読む▼呪いたい人の髪の毛などを埋め込んだ人形に 釘を打ち込むことで間接的に 呪いをかけるという有名なアレですね。
…そう、SCP-100-JP内部のミニチュアが受けた影響は 全く同じスケールで現実の宇宙にも反映されるのです。
事件記録100-1
SCP-100-JPをより詳しく研究するためにサイト-103に19██/█/█に財団の天文学者を中心とした研究チームが入った時、誤ってSCP-100-JPの"恒星"の一つを破壊しました。 それから██年後の20██/█/██に、おうし座付近にある恒星█████が恒星寿命に関係なく超新星爆発を起こしたことが財団の天文学チームにより発見されました。 それまでは只の天体を模したオブジェクトだと思われていたSCP-100-JPは即座にEuclidクラスのオブジェクトとして認定を受けました。 財団が材質検査及び探査中の軽微な接触などによって破壊した「惑星」「恒星」の数は合計1█個を超えています。 幸いにして全て地球にあたるであろう「惑星」からは離れており、地球人類への直接的被害はないものと見られます。
これはつまり、仮に地震でも起こって SCP-100-JPが倒壊したりでもしたら その時点で宇宙が丸ごと崩壊する可能性が 極めて高いことを意味しています。
この事実が判明してからというもの SCP-100-JPのオブジェクトクラスは SafeからKeterに繰り上げとなり、 さらに無許可で半径5km内に侵入した者は 問答無用で終了されるという 厳重な警備体制が敷かれることとなりました。
…一体財団世界は いくつの時限爆弾を抱え込まされれば 許されるのでしょうね。
SCP-439「骨の巣」 クリックでネタバレを読む▼詳細は実際の報告書を読んでいただくとして、 ここではこのアノマリーが引き起こす事象を ざっくりと時系列順の箇条書きでご紹介させて頂きます。
- 生殖期に入ったSCP-439は睡眠中の人間の口から体内へと侵入する。
- 体内へ侵入したSCP-439は犠牲者の片方の肺に定住する
- 肺への到着後およそ4~8時間以内に宿主は胸の痛みと息切れを訴える
- その後宿主の骨が異常な成長を始め、時折肉を突き破るなどして非常な苦痛を与えるが、この時点で死ぬことはない
- 骨が成長する間、宿主は暗くて囲われた場所に移動するように行動を強いられる
- 骨が成長を続けた結果、最終的に宿主の体は内臓とを内部に収めた骨の「籠」のような形に変形する
- 宿主の体に最初に入ったSCP-439は女王として籠の中で2万~3万ほどの子を産み一大コロニーを形成する
- コロニーは主に宿主の内臓を食糧として4~6か月ほど維持される。
- コロニーの誕生から4~6か月ほど経つと集団内から新しい女王が表れてつがいの雄を選ぶ。
- 新女王が誕生したコロニーは[データ削除済]を破裂させることで自壊し新しい女王は次の標的を求めて旅立つ
- なお報告書中のある事例ではこの時点においても(脳を部分的に齧られているにもかかわらず)まだ犠牲者は生存していた。
唯一の異常性は これに座った人間に対し、 通常の同型の椅子と比べて 圧倒的な快適さを与えることであり、 その快適さゆえに長く座り続けるほど その人はSCP-2950に対し強い執着心を抱くようになります。
…まぁ、なんというかずいぶん適当というか、 私でも5分で思いつきそうな ありきたりな内容の報告書ですね。
オブジェクトクラスも当然のごとくsafeですし、 こんなつまらないオブジェクトに 皆様の貴重な時間をこれ以上割くのももったいないですので、 さっさと次のSCPオブジェクトの解説に移りましょう。
クリックでネタバレを読む▼SCP-2950。おそらく貴方が予想している通り、あれは単なる快適な椅子ではない。 我々が(我々とはつまり、貴方や私のことである)誰もにそう思い込ませようとしてきたのだ。
SCP-2950は定義不可能なKeterクラスの存在だ。 記憶していられないために定義が不可能、といった類の物ではない。 我々はあれが何なのかを定義しなければならないからこそ、定義できないでいる。 SCP-2950は最も多数の人々がこうだと思った姿に変化するからだ。
結論。 SCP-2950、超ヤバかった。
それにも関わらず報告書上で いかにも無害そうな嘘の説明がなされていたのは それが「大多数がそうだと信じる姿に変化する」 能力を持つSCP-2950を安全に封じ込める 唯一の手段だったからなんですね。
また、報告書には他にもかつて財団が SCP-2950がある種のXK-クラスの怪物だと記述した 一冊の本を発見し、その内容を信じて対応を行ったために 本当にSCP-2950がその通りの怪物になったことや、 その後に要注意団体「蛇の手」のメンバーの協力によって SCP-2950の真の性質が共有され、 現在の収容プロトコルに落ち着いた経緯などが記されています。
このような性質から、財団内部で このSCPの真相を知るのは 歴代のO5-6ただ一人に限られています。
…きっとO5メンバーは このような自分だけが知る超極秘事項を 他にも山のように抱えているのでしょうね。
SCP-224-JP「地蔵祭りの大鳥居」SCP-224-JPには自己修復能力があり、 軽微な傷ならば自力で修復できるほか、 再生不能なほどに破壊された場合には 近場の別の鳥居に特異性を転移する性質もあるため 物理的な方法でSCP-224-JPを地上から消し去ることは出来ません。
SCP-224-JPの持つ唯一無二の異常性、 それは毎年1月1日の深夜頃に発現しそれ以前の一年間の間に SCP-224-JPの下をくぐった人間の数が SCP-224-JPの額束(上部中央の神社の名前が書いてあるあれ)または 貫(額束の下にある梁)の一部に刻まれている漢数字よりも少なかった場合に、その差の数だけ近隣地域にお地蔵さんを 出現させるという恐るべきものなのです!
いやいやどうせSCP財団のことだから、 視線を外した瞬間に首をへし折ったり 人間の精神をジャックしてくるような 化け地蔵なんですよきっと…
処置"地蔵供養"は、タタリイベントにより発生したSCP-224-JP-2の回収と廃棄の手順を定めています。 タタリイベントにより出現したSCP-224-JP-2は特異性を持ちません。 通常の石材の廃棄物として処理できますが、外見が地蔵という特性上、粗雑に処理する現場を近隣住民に目撃された場合に通報や騒ぎが発生するおそれがあります。
別にそんなこともなかった。
こうなると地蔵の後処理がちょっと面倒くさいだけで、 本当に大したアノマリーでもなさそうですね。 異常が発生するスパンも年に1回だけとかなり余裕がありますし。
クリックでネタバレを読む▼それには、冒頭で少し触れた SCP-224-JPに刻まれている ノルマの漢数字が深く関わっていました。
SCP-224-JPは額束または貫の一部に漢数字が刻まれています(以下SCP-224-JP-1と呼称)。 20██/1/2時点のSCP-224-JP-1は「八四五一六」です。 毎年の1月1日の午前2時前後、過去一年間に鳥居の下を通過した人数が、SCP-224-JP-1未満であった場合、タタリイベントが発生します。 同一人物による通過は1日につき1回のみ有効です。
つまり極端な話、ある年に SCP-224-JPの下を通過した人数がゼロ人であれば、 その翌年のノルマは一気に前年の二倍となるわけです。
その度に生み出される お地蔵さんの数はネズミ算的に増殖し、 やがて日本中いや世界中が 無数のお地蔵さんで埋め尽くされてしまう事でしょう。
例え一体一体は無害な地蔵でも、 仮にそれらが1億体同時に日本列島に出現したらどうなるでしょうか? (そうなればさして広くもない部屋に住む私などはきっと 毎日地蔵の頭の上で寝起きしなくてはならくなるでしょうね。)
しかもSCP-224-JPは破壊できず、 一度上がったノルマを下げる方法は 少なくとも今は何一つ見つかっていないときている。
それでは最後にとある博士による、 このSCiPを引き合いに出したありがたい箴言を引用して このオブジェクトの解説の締めくくりとしましょう。
なぜSCP-224-JPがKeter実体に分類されているかわからない者はいるかね? たしかにSCP-224-JPは人を傷つけたりしないし、情報災害も認識災害も引き起こさない、収容されている限りは実に無害な存在だ。収容違反が発生したところで、何体かの地蔵を生み出すだけだし、一見その影響は軽微のようでもある。 しかしそれは、財団収容下にある、という前提のもとに成り立っている。君は床が地蔵で埋め尽くされた部屋で生活できるかね? 高速道路や空港の滑走路に地蔵がゴロゴロところがっていたら? SCP-224-JPが適切に収容されていなければ、ほんの数年でそれが現実のものとなる。直接人類が殺戮されなくとも、現在の人類の文化が根底から破壊されること、それこそが世界終焉シナリオなのだ。
████博士の新入職員向けオリエンテーション より抜粋
SCP-397-JP「カーテンの向こう側で」SCP-397-JPに指定されているのは 大阪府████地区に存在する、 経営不振で倒産したとある廃ホテル内部の コンクリートの壁とそこに掛けられている 一つの緑褐色の薄手のカーテンです。
これらの物品の不思議な点は第一に 上記のカーテンが上記の壁に対し 閉じた状態で掛けられている場合にのみ、 その奥には壁しかないにも拘らずカーテン上に 青空と草原の風景がぼんやりと透けて見えるようになる点です。
しかしながらこの空間はカーテン上にしか存在せず、 例えば異常の発現時にカーテンを表側から手で押し込んだとしても 手はすぐにコンクリートの壁にぶつかるのみであり、 映し出された草原の中に外から侵入することはできません。
また、この異常はカーテンが開いている場合や 別の場所に掛けられている場合には発生しないのですが、 以下に引用する副次的な異常性の為に 不活性状態を維持することは非常に困難です。
SCP-397-JPはカーテンを開けた状態であっても、人間が集中して観測していない間に独りでに閉じ、風景を映し出すことが確認されています。 SCP-397-JPをカメラによる観測を行った場合、数秒間ノイズがカメラに走った後、カーテンが閉じ青空の風景が映し出されていることが確認できました。 カーテンに対して紐や釘、ロボットアームなどを用い、開いたままにしておく実験において、SCP-397-JPはいつの間にかそれらを全てはずした状態で閉じているのが確認されました。
もっともこのオブジェクトが及ぼす影響といえば 現実に存在しない風景を見せるだけのことですので たとえ異常を封じることが難しくとも さほど心配することはないでしょう。
カーテン越しじゃぼんやりして風景を楽しめんな。 まぁ、光が差し込んでくるから体内時計の調整には使えるかもしれんが
— 骨折博士
クリックでネタバレを読む▼追加文書1: 2012/5/14、このアイテムの奥にある森に、赤と黒の色をした何かが存在しているのを天王寺博士が発見しました。 この変化によってSCP-397-JPはSafeクラスのオブジェクトとして認定されました。 以下、この存在をSCP-397-JP-1と表記します。
ここにきてまさかのド直球ストレートなホラー。
この怪物が着ている「人間の衣服」は 恐らく例の廃ホテルがまだ営業していた頃の 不幸な客たちの成れの果てなのでしょう。
この衝撃の事実が発覚してからというもの 財団は本オブジェクトのオブジェクトクラスを SafeからEuclidへと格上げ。
さらに「カーテンを開いた状態にした上で 高い集中力を備えた複数のDクラス職員を配置し、 一分の隙もなく監視を続ける」という 嵌め技的な特別収容プロトコルを制定し、 SCP-397-JP-1の出現を徹底的に抑え込む方針を取りました。
ちなみに先ほど引用した骨折博士のメモの内容が やたら暢気だったのは怪物の存在が 発覚する前に書かれたものであったためです。
最初は人畜無害な不思議アイテムだと思わせておいてから 一転ホラー映画も驚きの急展開で 私たちを恐怖のドン底に突き落としてくれたこの報告書。
近頃の報告書にはミーム災害や情報災害など 色々と捻った怖さのものが多い分、 たまにこうした直球のホラー物に出会うと 不意打ち的にかなりビビらされますね。
SCP-404-JP「Not Found」ん?「このページはまだ存在しません?」
なぜか白紙の報告書が 財団データベースにインデックスされてしまっているようです。
…確かに不思議ではあるのですが、 ページ内を見渡しても、上記のやりとりの他には 何も見つけることはできません。
なぜこんな中身の薄い報告書が800超もの up voteを獲得しているんでしょうね?
クリックでネタバレを読む▼ページを開いてしばらく待つと、 ページ内のテキストが1文字ずつ自動消去され、 新たなテキストが出現する仕掛けが施されているのです。
直接的な害こそないとはいえ、 調査や研究が難しくなるのは 財団にとっては少々厄介なアノマリーだと言えそうです。
前言撤回、SCP-404-JPの正体は そこに書かれた人の存在自体を消すverのデスノートでした。
凝った仕掛けに二段階の落ちという巧妙な構成。 なるほど大量のup voteを獲得するのも納得の完成度ですね。
他にもこの報告書のナンバーが404-JP(404 not found)であったり、 通常は存在しないO5-14の名が記されていたり(=このアノマリーに存在を消された事を示唆)と 気づくと思わずニヤリとする細かい小ネタがちりばめられている点もまたニクイところです。
おわりに
見返してみると全体的にJP報告書の割合が多くなりましたが、 思えば日本支部にはこういうオチで一気に ひっくり返すタイプの報告書が比較的多いような気もしますね。
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