SixTONESの楽曲をたった10日で使用中止に追い込んだ「新幹線ホーム」迷惑鉄道マニアの「超危険な動き」
「なんやねんオッサン、撮らせろや!」 10月上旬の午前中、大阪の私鉄駅ホーム。通勤客のざわめきを突き破るように、怒号が響いた。駅員が穏やかに「ここは撮影禁止です」と注意するも、男性は「邪魔しとるのはアンタやろ!」と声を荒らげる。 その一部始終を捉えた動画がSNSに投稿されると、瞬く間に拡散。「また撮り鉄か」「駅員が気の毒すぎる」と、鉄道ファンのマナーにアキレ返ることになったのである。 近年、鉄道ファンによるトラブルは、全国であとを絶たない。7月には埼玉県の大宮駅で廃車車両を撮ろうと約300人が集まり、警察が出動。9月には長野県のしなの鉄道が沿線住民への迷惑行為を理由に、人気車両「初代長野色」「湘南色」115系の運行予定公表を取りやめた。 そして今度は「音」をめぐる騒動だ。 JR東日本は10月10日、東北新幹線の東京、上野、大宮の各駅で使用していたSixTONESの楽曲「Shine with U」を発車メロディーとすることを中止すると発表した。この曲は「Enjoy!SixTONES, Enjoy!ShinKANSEN.」キャンペーンの一環として、10月1日に導入されたばかり。ところがホーム上で「柄の長い集音マイク」を使って録音を試みる「音鉄」(録音を目的とする鉄道ファン)が続出し、安全面での懸念が浮上した。 JR東日本は「他の乗客の妨げになるほか、感電の危険もある」と説明。すでに東京・上野駅では使用を中止し、大宮駅も順次、取りやめている。新幹線の架線には交流2万5000ボルトの高圧電流が流れており、近づくだけでも感電の恐れがある。JR西日本では既にホームでの自撮り棒使用を全面禁止にしており、各社が対策を強化中だ。 SixTONESのファンコミュニティーでは、議論が白熱。「音鉄のせいで推し曲が聴けなくなった」「せっかくのタイアップが台無し」「安全が第一」「一部の行為が全体の印象を悪くしている」 大阪のホームに響いた怒号と、新幹線ホームに戻った静けさ。全く違うようでいて、どちらも行きすぎた情熱が引き起こしたものだ。好きなものを撮る(録る)自由は誰にでもあるが、それは他人の迷惑の上に成り立つものではない。このままマナー違反が続けば、「趣味の自由」が制限される日が来てもおかしくないのだ。 (ケン高田)
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