ローラーコースターの車輪ユニットの類型1 – 数による分類
図2 1両あたり車輪ユニットが2つで、ボギー軸が無い場合。写真はCedar PointのMillennium Force.
- アップダウン方向にレールのカーブがきついコースレイアウトに強い
- 特段の工夫をしていない4輪タイプと比べると、ねじれにも強い
図3 車輪ユニットが1両あたり4つで、(おそらく)ボギー軸がある場合。写真はCedar PointのMagnum XL-200
図4 1両あたり車輪ユニットが4つで、ボギー軸が無い場合。ただし、ねじれに対応するために車両中央に、車両ごとねじれる軸があります。写真は富士急ハイランドの高飛車
車輪ユニットあたりの車輪数による分類
側輪または底輪が無い場合図5 主輪のみで、側輪と底輪が無い場合。ボギー軸ありの4車輪ユニットです。写真は池の平ファミリーランドのボブスター。
ローラーコースターの歴史5 - ジョン・ミラーがもたらしたスリル j-amusementpark.com 主輪が1輪のみの場合図6 車輪ユニットあたりの主輪が1輪のみの場合。こちらもボギー軸ありの4車輪ユニット。写真は郡山カルチャーパークのジェットコースター。
図7 主輪が1つの場合、主輪と底輪を結ぶ線が、レールに垂直ではなくなる。
このため、上下方向にレールがカーブしているところでは、まっすぐなところと比べて主輪と底輪との間隔が広くなければならないのです。例えば前後輪間の距離が1.5 mの車両で、曲率半径が3 m程度の急なドロップがあったとしますと、その場合の主輪-底輪間の距離は、平坦な領域と比べて3%ほど広がります。レール外径が10 cmだとしますと、その3%は3 mmですので、無視できない数字です。この差を許容するために、通常は図6の写真に見られますように、底輪とレールの間にクリアランスを設けます。
側輪が1輪のみの場合では、どういう場合に側輪が1輪で良いのか、考えてみましょう。1つ考えられるのは、上記の通りカーブが非常に緩い場合です。この場合、車輪ユニット自身がカーブに合わせて回転したり、ボギー軸を備えたりしない形になります。車輪ユニットは左右に回転する機構を一切持たずに、連結部だけが左右に回転します。この場合、上の主輪‐底輪の話と同じように、レールと側輪の間に遊びを必要とします。最小曲率半径(レール中心)が10 m, レール幅1 m, 車両の前後車輪間距離(いわゆるホイールベース)1.5 mの場合に、3.2 mmほどの遊びを必要とします。カーブのたびに大きく外側に振られて、衝撃を生じるわけですから、きわめて乗り心地が悪くなります。また、プラットフォーム周辺でよくある、ゆっくり180度曲がるようなところでは、曲率半径が3 mといったきつい値になることもあります。こうなると、44 mmもの遊びを必要としますので、主輪ごと脱線しかねません。ですから、このような使い方をしている例というのは、現代型のコースターではまずありません。
図8 側輪が1輪の例。車輪ユニットは1両あたり4つありますが、水平回転軸はありません。写真は池の平ファミリーランドのシラカバウッドコースター。
底輪が1輪のみの場合図9 主輪が2輪、底輪が1輪の場合、レールが上下方向にカーブしていると、主輪‐底輪間距離が大きく変わります。2輪‐2輪の場合は、どちら向きのカーブでも車輪間距離が広がる方向になりますが、2輪‐1輪の場合は、上向きカーブ(下に凸)では広がる方向、下向きカーブ(上に凸)では縮む方向になります。
図10 主輪が2輪で、底輪が1輪のみの場合のうち、ファミリー向けのコースター。よく見ると、底輪はレールから離れています。1両あたり車輪ユニットは2つで、ボギー軸があります。写真はConey Island Luna ParkのToney’s Express
図11 主輪が2輪で底輪が1輪かつ、バネで底輪がレールに押し付けられている場合。1両あたり4輪あることがわかる。ボギー軸はない。写真はKennywoodのSky Rocket.
ローラーコースターの車輪ユニットの類型2 - 機能による分類 j-amusementpark.com参考文献
引用方法
Yu Shioji, J. Amusement Park (2023) 230013.
利益相反
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