. V10 神話的なポルシェ カレラGTの背後にある物語 25年前に誕生したポルシェの最高峰モデル カレラGTとは? - AUTO BILD JAPAN Web(アウトビルトジャパンウェブ) 世界最大級のクルマ情報サイト
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【名車物語】永遠のV10 神話的なポルシェ カレラGTの背後にある物語 25年前に誕生したポルシェの最高峰モデル カレラGTとは?

この瞬間こそ、モータースポーツで培われた知識だけでなく、カスタマーレーシング(市販車レース)での経験が強く求められる時だった。つまり、ローランド クスマウル(Roland Kussmaul)の出番である。当時GT部門の責任者だったクスマウルはすぐに悟った。カレラGTは紛れもないスーパーカーであると同時に、富裕層の顧客に受け入れられる“ロードカー”でもなければならないということを。そのために何より重要だったのは、熟練ドライバーだけでなく、一般的なスポーツ志向のドライバーでも扱える性能域(パフォーマンスエンベロープ)を確保することだった。

多くの人にとって「ミスター カレラGT」であるローランド クスマウルは、最終的な調整に大きく貢献した。Photo: Porsche

その後、クスマウルとヴァルター ロールは、絶え間ない意見交換を続けながら、数か月にわたる集中的な微調整と、ノルトシュライフェ(ニュルブルクリンクサーキット北コース=通称“緑の地獄”)での、開発テストドライバーのヴァルター ロールによる無数の周回走行を行った。その目的は、ポルシェのラインナップの中で将来トップクラスとなるこの車に、レーシングカーの鋭い本質を取り込むことだった。

カレラGTは、誰にでも乗れる車ではない。カーボンセラミッククラッチだけでも、ドライバーにとっては試練だ。Photo: Lena Willgalis / AUTO BILD

カレラGTの秘密のラップタイム

ちなみに、ポルシェが最終的にノルトシュライフェで記録したタイムは、今日まで公表されていない。実際、「カレラGT」のノルトシュライフェのタイムは3つしか存在せず、どれも20.6kmの「ショート」バージョンに関するものだ。英「sport auto」誌の編集長、ホルスト フォン ザウルマ(Horst von Saurma)がハンドルを握って7分32秒を記録したが、彼はこのラップが(非常に大きな)勇気のラップだったことを隠そうとはしなかった。気温は4℃、所々濡れた箇所もあり、そして頭には、ヴァルター ロールの「この車では、トラクションコントロールなしでは、人生の厳しさが始まる」という警告の言葉があった。

レーシングドライバーのマルク バッセン(Marc Basseng)は、ノルトシュライフェでの大規模な比較テストの一環として、「カレラGT」を7分29秒で周回した。そしてもちろん、新開発のタイヤを装着した「カレラGT」の大きな可能性を実際に実証したワークスドライバーのヨルグ ベルグマイスター(Jörg Bergmeister)も忘れてはならない。600馬力の車であり、大規模な空力設計や極端なタイヤを装備していないにもかかわらず、7分13秒というタイムは、今日でもなお驚異的な数字だ。

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