【ネタバレ】エイリアン: コヴェナントの疑問20個を徹底考察!
今回はエイリアンを代表するアイコンである通称ゼノモーフ(あの頭が縦長のH・R・ギーガー氏デザインによるエイリアン)も健在で、ファンにとっては胸がデレッと甘くなったことでしょう。しかもあのリドリー・スコット監督が最新の技術を使ってゼノモーフを撮ってくれたわけですから、これほど嬉しいことはありません。実際、フルCGとなったゼノモーフは当時とは比べならないほど鮮明で、機敏で、うっとりしてしまう出来でした。
ただ、SF映画における(特にエイリアンにおける)リドリー・スコット監督というのは意味深なシーケンスやセリフを多用する監督で、観終わった時に「あれどういう意味だったんだろう?」といった疑問が噴水のごとく湧き上がってくるものです。特に今作はトリロジー(三部作)の二作目にあたる作品ですから、特に不明点や謎が発生しやすい作品になっています。
そこで、エイリアン: コヴェナントの分かりづらい点や疑問点を私なりに解説してみようと思います。解説は完全ネタバレで行いますから、まだ観ていないのならご注意ください。それでは始めましょう。
エイリアン: コヴェナント考察!分かりづらい点や疑問点を完全解説
エイリアンを作り出した黒い粉は何なの? created by Rinker ¥1,100 (2025/11/29 08:28:27時点 Amazon調べ- 詳細)黒い粉は、人間の創造主とされている「エンジニア」が彼らの有する高度な技術によって作り出した病原体ないしは生物兵器とされているものです。エンジニアとは、前作プロメテウスで出てきた「エンジニア」と呼ばれる人間の創造主とされている人種です。
黒い粉についてですが、実はその能力や用途などについて十分に明らかにはされていません。これは次の作品でもっと詳しく描写されるのではないかと思われるので、次作の公開を待ちましょう。
エンジニアは人類をどうしたいの?地球の古代遺跡からエンジニア達の星を特定し、LV-223へ到着したエリザベス・ショウ博士やデヴィッド一同ですが、エンジニアと対面したのもつかの間エンジニアは敵意を剥き出しにしてクルーに襲いかかります。
その後、エンジニアは自ら作り出した人類を滅亡させようとしていることが分かります。なぜエンジニアが人類を死滅させようとしているのは分かりません。このあたりは次作でさらなる詳細が明らかになると思われますので、楽しみにしておきましょう。
一説によれば、前作「プロメテウス」ではエンジニア達が2,000年前に人類への攻撃準備をしていたと明かされますが、2,000年前は人類がキリストを殺害した時期と重なります。そのため、キリストを殺害した罰として人類を絶滅させようとしているという説があります。
黒い粉を振りまかれて絶滅したスキンヘッド達は誰?デヴィッドの回想シーンにて、デヴィッドが今作の舞台となる惑星に到着時したときに宇宙船から黒い粉のようなものをばら撒き、先住民である黒目の大きいスキンヘッドの民たちが殲滅するシーンがあります。
ちなみにデヴィッドが黒い粉を撒いたのは前作「プロメテウス」から今作「エイリアン: コヴェナント」の間の出来事です。前作「プロメテウス」でエンジニアたちの生物兵器である黒い粉を手に入れたデヴィッドは、惑星LV-223から本作のエンジニアの星へ移動してきたときに、エンジニアを駆逐するために独断で黒い粉をばら撒きます。
デヴィッドの家の周りに散らばっていた黒い死体はなんだったの? デヴィッドはなぜエンジニア達を死滅させたの?デヴィッドは自分を作り出した人間が、自分が人間に仕えるようにプログラミングしたことに違和感を覚えます。これはクリエイターに紅茶をくむときに少し躊躇したことからもわかります。デヴィッドは初期のアンドロイドであり、ウォルターと違って創造性があることからも分かりますが、初期型アンドロイドだけに自分のプログラムに疑問を持てる能力を持っていたと考えられます。
そのため、自分を作り出した人間や、さらに人間を作り出したエンジニアを死滅させることで、創造主をも超えるより高度な存在になりたいという野心が芽生えたと考えられます。この辺りはデヴィッドの名前の由来が「ダビデ」(今作の冒頭でデヴィッドが自分の名前をつけるときに登場する彫刻)であることからも分かります。ダヴィデは旧約聖書に登場する人物で、羊飼いのときに巨人ゴリアテを倒し、後にイスラエルの王となる人物です。巨人ゴリアテは本作の巨人エンジニアと重なります。
ただ、デヴィッドを生み出したウェイランド社の社長であるピーター・ウェイランド氏がデヴィッドに与えた使命が「人類の起源を探る」だったので、それらの行為もプログラムの範疇でしかないと皮肉的に考えることもできます。この辺りは次作でさらに明らかになるかと思います。
黒い粉で死滅したエンジニア達からはなぜエイリアンが生まれないの?ここで疑問になるのは、なぜ黒い粉に襲われたエンジニア達からはエイリアンが生まれないのか?ということです。実のところ、これについては明確な理由は分かっていません。
ここからは推測になりますが、前作「プロメテウス」の冒頭で黒い粉を口に含んだエンジニアの体が崩壊する描写があることから、黒い粉はエンジニアを崩壊させることはできてもエイリアンを作り出せないようになっているのかもしれません。もしくは、デヴィッドはもともとエンジニア達の文明についてある程度の知識があったため、エイリアンを生み出さずにエンジニアを死滅させるように黒い粉を作り変えたか、そのような使い方を知っていたのかもしれません。
黒い粉やエイリアンはなんでいちいち体内に入り込むの?エイリアンシリーズを見ていると、エイリアンが誕生するためには人間の耳や鼻から黒い粉が入り込んだり、幼虫が顔に巻きついて体内に卵を植えつけたりと、誕生までにいちいち回りくどい方法を取っています。
エイリアンは宿主の体内に入り込み、自分が成虫になるまでにそのDNA構造を読み取って自分自身に反映させることで、宿主の特徴を生かしたエイリアンとなります。少々回りくどいものの、こうすることで環境に柔軟に対応できるようになります。
例えば、水の多い地域では土着の生物に寄生することで、水を素早く泳いだり水中でも長く生活できる能力を得たりすることが可能になります。こうすることで生物兵器としての完成度を高めているのです。
前作でデヴィッドは頭を引き千切られたはずなのに、なんで体があるの?惑星LV-223から脱出したときも頭だけの状態だったはずですが、今作では体つきで登場します。なぜ体があるのか?ですが、これはエリザベス・ショウ博士が頭と体を接着してくれたそうです。これについては今作が公開される前に無料で公開された動画で描かれています。
前作の後エリザベス・ショウ博士はどうなったの?前作「プロメテウス」では、惑星LV-223からデヴィッドとエリザベス・ショウ博士の2人が脱出できます。しかし、本作では前作の生き残りとしてデヴィッドしか登場しません。エリザベス・ショウ博士は一体どうなってしまったのでしょうか?
本作の中盤でデヴィッドの恐ろしい計画が明らかになるなか、一瞬ですがデヴィッドの研究室にて、腹部が完全に失われたエリザベス・ショウ博士の遺体が映ります。また、その直後にオラムに寄生することになるエイリアンの卵を前にしてデヴィッドはそれが人間から生まれた最高傑作であり、新しい生贄を必要としていると話します。
上記で紹介した動画にて、エリザベス・ショウ博士は惑星LV-223から脱出後にコールドスリープに入ることが確認できています。恐らくですが、デヴィッドはコールドスリープ中のエリザベス・ショウ博士をエイリアン創造の生贄として使ったものと思われます。エリザベス・ショウ博士の死体が眠るように安らかな表情であったことからもそう考えられます。
デヴィッドはなぜエリザベス・ショウ博士を殺したの?作中、デヴィッドはウォルターにショウ博士を愛していたと告白していますが、なぜ愛するショウ博士を自らの手で殺害するような真似をしたのでしょうか?
上の回答にもある通り、デヴィッドの野心は人間とエンジニアを超えることにあります。ですから、愛する人をも自らの野心を叶えるための生贄として捧げたのでしょう。ショウ博士に対する別れの歌を作るなど、デヴィッドが愛をとるか野心をとるかで葛藤したことも伺えます。
ただ、上の回答にもある通り、デヴィッドに与えられた使命は「人類の起源を探る」ですから、ショウ博士を殺害して新しいエイリアンを創る材料にすることもプログラムに従った結果としての行動であったのかもしれません。もしそうだとしれば、デヴィッドほど悲しい存在もないのかもしれません。
なんでコヴェナント号のクルーはみんなカップルなの?本作を観ていると途中でコヴェナント号のクルーが全員カップルであることに違和感を覚えなかったでしょうか?新しい惑星の調査であるにも関わらず、クルーが全員カップルというのは少々不思議です。
これには理由が2つ考えられます。第一に、コヴェナント号の目的は地球に代わって人類が居住できる新しい惑星「オリガエ6」への移住が目的です。本作の途中でカリンが船長代理となったオラムに対して「今は同じ船のクルーでも、オリガエ6に到着したら隣人になるのよ」と言っていますが、クルーのミッションはオリガエ6への到着だけでなく、新天地で人類を発展させることがミッションであるので、到着後の生活を考えれば夫婦をクルーに選ぶのは自然です。
第二の理由としては、コヴェナント号が明らかに旧約聖書の『創世記』に登場する「ノアの方舟」の比喩であることです。ノアの方舟では、神の怒りによって地上が洪水で滅ぼされます。”正しい人”であったノアは事前に箱舟の建設を命じられ、家族や動物とともに脱出することを許されました。そのとき箱舟に乗っていたのはノアとその家族を含めて全てが夫婦であり、同乗させた動物もすべてオスとメスのつがいでした。これはコヴェナント号のクルーの構成と重なります。
リドリー・スコット監督は前作「プロメテウス」や代表作である「ブレードランナー」でも分かる通り、SF映画に神話的なエッセンスを盛り込むことを好む監督です。コヴェナント号でノアの方舟を踏襲したのはリドリー・スコット監督らしい選択といえます。
コヴェナント号に信号を発信していたのは誰なの?目的はなんなの?これを発信していたのはショウ博士を殺害した後のデヴィッドです。その目的は、ショウ博士から作り出したエイリアンの新しい宿主を探すために、新しい人間が必要だったからです。
なんで惑星には動物がいなかったの?恐らく、惑星にはもともと動物や虫が居たと思われますが、いずれもデヴィッドの撒き散らした黒い粉で死滅したものと思われます。また、生き残ったものもデヴィッドのエイリアンを作り出す研究にあてがわれたために、動物や植物が居なくなったと考えられます。
胞子から出てきた黒い粉はなんなの?この黒い粉を吹き出す胞子ななんなのか?ですが、黒い粉はDNA構造を書き換える力を持っているようなので、デヴィッドが惑星に黒い粉を撒き散らしたことで土着の植物が黒い粉を吹き出す植物に変異したものと思われます。
なんで宇宙船にもう一体エイリアンが入り込んでいたの?2体目のゼノモーフですが、これはオラム副官の後に同じ場所でフェイスハガーに襲われたロープ軍曹から生まれたものです。ロープ軍曹の場合、コールがすぐにナイフでフェイスハガーを引き剥がしますが、ときすでに遅し。このときすでにゼノモーフを生みだすための病原体がロープ軍曹の体内に入り込んでいました。
ダニエルズ達はラストシーンの後どうなるの?デヴィッドの計画は体内に隠し持ってきたエイリアンの卵を使って、さらに強力なエイリアンを作り出すことです。そのため、エリザベス・ショウ博士にそうしたように、ダニエルズ達を実験台として新しいエイリアンを生み出そうってわけです。
普通に考えればダニエルズ達の体内にエイリアンを産み付けるはずですが、作中ではそこまでは描かれませんでしたので最終的にどうなるかはまだわかりません。ダニエルズ達が奇跡的にデヴィッドの魔の手から逃れられるのかは、おそらく次作で描かれるものと思われますので、楽しみにしましょう。
そもそもデヴィッドはなんでクルーでもないのにコヴェナント号に入り込めたの?ウォルターとの戦いを制して惑星から脱出した際、しれっと母艦に入り込んできたデヴィッドですが、母艦に備わるマザーは未確認生命体を検知する能力がありますから当初のクルーではないデヴィッドが簡単に入り込めたのは納得いきません。ウォルターと同じウェイランド社のアンドロイドだから大丈夫だったとも考えられますが、セキュリティ的な考えとしては少々無理があります。
この点に関して、(少々無理やりな解釈ですが)おそらくデヴィッドは何らかの方法でウォルターの体を乗っ取ったものと想像します。ウォルターとの戦いの最後に手に取ったナイフを使ってウォルターを機能停止状態にした後、自らのデータをウォルターの中に移動させたのではないでしょうか。
最後、ダニエルズはウォルターとデヴィッドをどう見分けたの?これはその前のデヴィッドとダニエルズとの会話を思い出せば分かります。本作の序盤でダニエルズは亡くなったブランソン船長が新しい惑星にたどり着いたら湖畔で小屋を建てようとしていたことを話します。
ラストシーンでダニエルズはその小屋の建設をウォルター(と思っていたデヴィッド)にお願いするのですが、中身はデヴィッドな訳ですから、当然デヴィッドは何の話をしているか分からないといった態度をとります。このやり取りでダニエルズは目の前にいるのがウォルターではないことを見破るのです。
最初と最後に流れるワーグナーの「ヴァルハラ城への神々の入城」にはどんな意味があるの?「ヴァルハラ城への神々の入城」はワーグナーの代表的な楽劇「ニーベルングの指環」4部作の1部目であり序夜となる「ラインの黄金」の内の一作です。「ヴァルハラ城への神々の入城」は序夜の最後を飾る幕引きの作品にあたります。
「ヴァルハラ城への神々の入城」は地球を支配していた巨人族(!)と神々(!!)との物語で、「ニーベルングの指環」は彼らの没落を歌った作品なのです。当然、デヴィッドから見て巨人=エンジニア、神々=人間でしょう。
そして「ヴァルハラ城への神々の入城」はその巨人と神々の没落のはじまりを描いた作品であり、それはまさにデヴィッドが実現しようとしていることに符合するのです。
初代「エイリアン」のノストロモ号やエレン・リプリーとの関連は?1979年公開の初代「エイリアン」では、宇宙貨物船ノストロモ号が惑星LV-426からの信号を受け取り、調査のために惑星に降り立ったことでエイリアン達と遭遇します。
エイリアン/ディレクターズ・カット (字幕版)まず最初にデヴィッドやエリザベス・ショウ博士がエンジニアを見つけたのは惑星LV-223であり、最初の「エイリアン」で描かれる惑星LV-426とは別の星であることがわかっています。そのため、どうして惑星LV-426にエイリアンやエンジニアが居たのか、コヴェナント号と関連があるのかはまだ分かっていません。
また、前作「プロメテウス」でプロメテウス号を、今作でコヴェナント号を派遣したウェイランド社は、その後「エイリアン」に至るまでに経営破綻してユタニ社と合併、「ウェイランド・ユタニ」社に改名することがわかっています。このあたりの経緯も次作で明らかになるのではないでしょうか。
また、エイリアンシリーズを代表する主人公といえばシガニー・ウィーバーが演じた「エレン・リプリー」ですが、彼女が次作でどう関わってくるかも気になるところです。今作のダニエルズはエレン・リプリーと血が繋がっているのではないかという噂もありますが、これも次作で明らかになるでしょう。
まったく新しいエイリアンを目撃せよ!
エイリアン: コヴェナントの続編の制作については現在見送られているようですが、2020年9月のForbesでのリドリー・スコット監督のインタビューによると、「エイリアン」シリーズの新作について現在企画が進行中とのことです。
本作では解き明かされなかった様々な謎が、次作では明らかになると期待しており今から楽しみです。
created by Rinker ¥1,100 (2025/11/29 08:28:28時点 Amazon調べ- 詳細) クエンティン・タランティーノ監督の代表作ランキングと関連作品14作品を一挙紹介 本当に痺れるマフィア・ギャング映画BEST9 【ネタバレなし】アクト・オブ・キリングはパラダイムシフトに立ち会える奇跡のドキュメンタリー映画だった!採点不能! 【ネタバレなし】世界一好きな映画「パルプ・フィクション」を全力で紹介します 【ネタバレなし】2015年に観た映画で一番おすすめの作品はやはり「セッション」だったな jMatsuzaki 関連記事はこちらですよハニーバニー 【ネタバレなし】ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドを観た感想。まさかタランティーノ監督作品で泣くとは… タランティーノ監督の新作「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」を100倍楽しめる事前知識を整理!現在映画館で上映中! 映画オタクも納得できる本当に面白い海外ドラマBest3 SNSがもたらす不幸を生々しく突きつける映画「ザ・サークル」を観た感想と考えたこと コーエン兄弟の代表作「ファーゴ」は実話なのか?についての考察 クエンティン・タランティーノ監督の代表作ランキングと関連作品14作品を一挙紹介 ネクストッ! 処女作「先送り0」出版ッ! 私は誰かって?jMatsuzakiさ グルメな君に厳選コンテンツだ SweeeeeetなTweeeeeet! Coooooolなカテゴリ一覧 まだ物足りないのかい? ごらん、月別アーカイブだよ ごらん、月別アーカイブだよ 著者情報Copyright © 2011−2021 jMatsuzaki. All rights reserved.