世界最長の集合住宅は全長約3km、1万人以上が暮らしている(ウクライナ)
その集合住宅は、端から端まで歩くのに大人の足で約40分、距離にして約3kmあり、山手線の駅でざっくり例えるなら「3駅分」にもなる。 そんな規格外の建物が、ウクライナ北西部の都市ルーツクに実在する。旧ソビエト連邦時代に建てられた、世界最長の規模を誇る「集合住宅」だ。。 地元の人々から「万里の長城」とも呼ばれるこのコンクリートの塊は、現在も1万人以上の人々が暮らす生活の場となっている。 なぜこれほど巨大な建物が作られたのか、ロシアによる侵攻が続く今、住人たちはどうしているのだろうか。その歴史と現在の様子を見ていこう。
記事をシェア みんなのポスト コピー コメント コメントを書く コメントを見るソビエトが生んだ巨大な怪物
ウクライナ・ルーツクの街、ソボルノスティ通りとモロディ通りにまたがって横たわるこの建物は、一見すると終わりのない壁のように見える。 地図で見ると、建物の端から端までの直線距離としては約1.75kmほどだが、建物自体は複雑に折れ曲がりながら続いており、この壁沿いの長さをすべて足し合わせると、その総延長は約3kmにもなる。 この画像を大きなサイズで見る Google map 建物には、特別な名前がついているわけではない。「ソボルノスティ通りとモロディ通りの集合住宅」、あるいは単に「ロング・ハウス(長い家)」と呼ばれている。 この「巨大な怪物」が生まれたのは、主に1970年代のことだ。 当時のソビエト連邦は、急増する都市人口に対応するため、効率的で巨大な集合住宅を各地に建設していた。 完成までに11年もの歳月を要したこの建物は、当時のソビエト建築特有の「機能主義」を色濃く反映している。 おしゃれな装飾よりも、いかに安価で頑丈に、そして大量の居住スペースを確保できるかが最優先された結果、このような質実剛健ながら威圧感のある巨大建築が誕生したのだ。
120度の角度が生む「ハチの巣」のような迷路
直線距離と実際の長さにこれほどの差が出る理由は、建物同士が120度の角度でジグザグに連結され、上空から見るとまるでハチの巣のような形状を描いているからだ。 38もの異なる住所を持つ独立した建物が隙間なくつなぎ合わされ、数千もの部屋と数百もの入り口を持つ一つの巨大な構造体を形成している。 その構造はあまりに複雑で、完成当初に入居した住民たちは、迷路のような廊下で自分の部屋の住所を見つけるのに苦労したという。初めてここを訪れる配達員なら迷子になってしまうことだろう。
戦火の中でウクライナの人々を守り続ける砦
ロシアによるウクライナ侵攻が続く現在、この巨大な建物とそこに住む1万人以上の人々は無事なのだろうか。 最新の情報によると、この集合住宅は現在も健在であり、多くの人々の生活を守り続けている。 建物があるルーツク市はウクライナ北西部に位置しており、激しい戦闘が続く東部地域に比べれば、相対的に戦火からは離れている。 もちろん、ロシア軍によるミサイルやドローン攻撃がインフラ施設などを標的にすることはあるが、この居住区自体が破壊されたという報告はない。 それどころか、この建物は今、以前にも増して重要な役割を果たしている。 比較的安全な西部地域には、家を追われた多くの国内避難民が東部から避難してきているという。 元々の住民に加え、避難してきた人々が身を寄せる場所として、この巨大な団地は1万人、あるいはそれ以上の命を守っている可能性がある。 空襲警報が鳴り響く緊張感の中であっても、かつてソビエト時代に効率性を求めて作られた頑丈な壁は、時を超えて今、戦争という困難な状況下にあるウクライナの人々を守る「砦」となっているのだ。
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この記事への コメント 19件
中世の城塞都市みたいだな。 屋上で往復ランニングしちゃダメかなぁ… 東京に在る、「(災害有事の際の)防火壁マンション」が幼児に見えるくらいの巨大構造物、ヤバい …実にソ連建築だw でもあの防火壁マンションも1.2kmあるよ 中でかくれんぼしてみたい 平和ボケ ウクライナは戦争中だ どんだけ頭がお花畑なんだ 不謹慎すぎる 東日本大震災のとき、被災地まで無料お笑いライブしに来た芸人にそういうこと言う不謹慎厨いたなぁ あのときは心が休まって本当に嬉しかった ここに住んでる子供達は一度は端から端までの踏破を目指していそう 「ソビエトが生んだ~」の段落の航空写真、ベンゼン環の化学式みたい昔住んでた団地は一棟が50室くらいで 100棟を超えていた 自分が住んでいた頃は普通だったけど 老朽化や空き部屋が増えたり 低所得入居者が増えて治安が悪くなったり 高齢者の孤独死もちょいちょい起きるたりして スラム化したらしい
実家の団地は44室×14階(1階部分は公共施設)=572室あった。 …転落事故もちょいちょいあったな。80才超えても自治委員とかやらなきゃならないくらい超高齢化してる。 三角形の広場があるね友達が東京の高島平団地に住んでいた。同じように商店や公園があって便利そうだったけど、結局友達の部屋には一度もたどり着けず、いつも中庭的な公園で待ち合わせしたのを思い出した。 あそこも巨大だと思ったけど……大陸はスケールが違うね。 住人の皆さんがずっと無事でありますように。
平時でも補修工事大変そうだ 一方、日本には 東京都墨田区にある「都営白鬚東アパート」 1.2kmだ! 負けてる。こういうマンモス団地だと、酔っぱらって帰宅したときに間違ってよその家に行きそうw 昔社宅に住んでたことがあるけど、近所のオジサンが酔っぱらって間違って隣の棟に行ってしまい、鍵が入らずにパニックになり、ドアをドンドン叩いて迷惑かけてしまったエピソード思い出した。 またこの団地を訪問するときも間違えそうだから、待ち合わせが必要だろうね。
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