. 5連続サービスエース 柳田将洋が語る“読み違い”の背景 | 【月刊バレーボール】
5連続サービスエース 柳田将洋が語る“読み違い”の背景 | 【月刊バレーボール】
5連続サービスエース 柳田将洋が語る“読み違い”の背景 | 【月刊バレーボール】

Без кейворда

「うわっ !! マジかー!」「すごい! SV に通用してる !? 」

悲鳴にも似た歓声の中、福岡大のベンチ横から雄叫びのような興奮した声が次々に上がる。それもそのはず、大学生が SV リーグのチーム相手にサービスエースを重ねたのだから。

天皇杯ファイナルラウンドの 3 回戦。 12 月 13 日(土)、東京体育館(東京)での東京グレートベアーズ対福岡大、その第2セットだった。

第 1 セットは東京 GB が 25-22 でものにし、第 2 セットも 20-18 と東京 GB がリード。粘り強く追いかける福岡大は、 4 年生の馬渡拓巳にサーブが回る。 SV リーグの選手と比べると細身の印象もある馬渡がエンドライン際で高く跳び上がり、しなやかに腕を振り下ろした。その直後、ボールは東京 GB の柳田将洋とヤン・コザメルニクの背後に鋭く突き刺さる。一瞬アウトかとも思われたが、ラインジャッジの旗が勢いよく振り下ろされ、判定はイン。会場も「大学生、やるな!」といった雰囲気で馬渡に拍手が送られた。 続く 2 本目もサービスエースを奪って同点、そしてついには 3 連続エースを決める。会場が大きく沸くなか、福岡大が逆転。まさかの展開に、観客のボルテージは一段と上がった。東京 GB を応援するファンからも「サイドアウトー!」と必死の声が響く。

一方、福岡大の控え選手たちは、ほとんど叫ぶように馬渡の背中にエールを送る。勢いそのままに、ついに馬渡は5連続までサービスエースを積み上げた。その時点でスコアは 20-23 。セット奪取まであと 2 点。会場にはどよめきとともに緊張感が走った。しかし、その後は東京 GB がプロの意地を見せ得点を重ね、流れを引き戻して逆転。 25-23 でセット連取に成功した。 第3セットは 25-17 と、東京グレートベアーズが危なげなくセットをものにして 3-0 で勝利を収めた。

「やり切った」と語る馬渡。今後は東レ静岡へ

「とてもびっくりしましたし、うれしかった。楽しかったです! 相手がすごい選手なので、やれることをやるだけ。それがいい感じに入ったのでよかったです」 大学リーグでもサーブ賞を獲得している馬渡だが、今回の試合については「もっとできることもあった」と謙遜する。

ボールの違いも作用しての 5 連続エース

一方、東京 GB は、なぜ5本も続けてサービスエースを許してしまったのか。柳田に聞いた。 「今大会では、いつも( SV リーグで)使っているミカサのボールからモルテンに変わったので、様子を見つつ練習していたのですが…。球の軌道が結構、山なりにきたと思ったらエンドライン際に入る。モルテンを使用するのは 3 〜 4 年ぶりで、感覚のズレがありました」

ボールでかなり軌道は変わるのかと尋ねると、 「ミカサではあのような軌道はあり得ない。少し力が抜けたような、すっぽ抜けるサーブというか…。それが最後にストンと落ちてくる。自分の頭上に来ていて、ふだんのミカサだったら絶対アウト。同じように見切ったら入っていたという感じです。明日( 14 日)の準々決勝以降も、最後まで見極めて判断したいですね」

柳田といえば 2022 年、当時所属していたジェイテクト STINGS で天皇杯を制し、 MVP を獲得した。毎年、リーグの合間で開催されるこの大会について、どのようなイメージを持っているのだろうか。

「黒鷲旗が(日程的に SV リーグのチームが)出場する機会のない大会になったなか、天皇杯はオールカテゴリーが出場権のある数少ない大会になりました。だから、さまざまな意味で僕たちにとっては貴重な大会になると思うし、見ているファンにとってもワクワクする対戦があったりするのではないでしょうか。今日のような試合は、我々としてはしたくないですが(苦笑) でも、大学生が僕たちのカテゴリーとガチンコ勝負をする機会は多分この大会以外にないので、多くの人にとって経験値になる大会なのではと思っています」

翌日の準々決勝で、広島サンダーズを 3-0 で下した東京 GB 。 12 月 20 日(土)、京王アリーナ TOKYO (東京)で行われる準決勝では、サントリーサンバーズ大阪に勝利して勢いに乗るヴォレアス北海道と対戦する。

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