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ショスタコーヴィチ 交響曲第9番 名盤レビュー

第2楽章緊張感に満ちた空間 を作り出しています。木管がレヴェルの高いソロを演奏し、不気味な弦はタコ9らしいものです。第3楽章速いテンポでアンサンブルの精度がソヴィエト文化省交響楽団とは思えない位、高い です。とてもリズミカルで内在するエネルギーは凄いものを感じます。木管のソロはレヴェルが高く、金管もロシアらしくて良いです。第4楽章強いアクセントをつけたトロンボーンが咆哮 します。音程もしっかりしていて、「やれば出来るんじゃないか!」と思ってしまいます。宙を彷徨うようなファゴットのソロも印象的です。第5楽章も不気味な音響の中、 軽快な主題の演奏でかなり風刺の利いた表現 です。弦は共産主義的な歌に聴こえますが、これもとても皮肉が入っています。ホルンや低弦が響き渡る個所など、凄い盛り上げです。そのまま、風刺満点のフィナーレになだれ込みますが、これも凄い表現ですね。 ラストは凄い速さで圧巻 です。

ロジェストヴェンスキーは余程第9番とあっているのか、本当に無駄な表現やルバート一切なく、この曲の本質にまっすぐ切り込んでいきます。第9番の本当の凄さを知りたいなら是非聴くべき名演です。CDよりもアマゾン・ミュージックで聴くことをお薦めします。

バーンスタイン=ウィーン・フィル

指揮 レナード・バーンスタイン 演奏 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

晩年のバーンスタインとウィーン・フィルのライヴ録音です。演奏のレヴェルの高さと子気味良いバーンスタインの指揮ぶりで、スタンダードな名盤と言えます。

第1楽章バーンスタインらしい子気味良いリズムと音楽づくり で楽しめます。ロシアのオケに比べて、木管などのソロがさすがに上手いです。ラストもコミカルにまとめています。第2楽章ウィーン・フィルの木管のアンサンブル が楽しめます。バーンスタインも晩年で表現に余裕と深みがありますね。 後半の弦の盛り上がりは、ウィーン・フィルらしい透明感のある弦の音色を活かしていて絶妙 です。第3楽章は速めのテンポでリズミカルにコンパクトにまとめられています。第4楽章力みすぎることなく、適度に金管が咆哮 しています。晩年のバーンスタインらしい自然さのある表現ですね。第5楽章は早いテンポですが、 自然なリズム感で子気味良い です。弦のアンサンブルはウィーン・フィルらしい柔らかさがあり、木管の響きの柔らかさも特筆ですね。

ネルソンス=ボストン交響楽団

指揮 アンドリス・ネルソンス 演奏 ボストン交響楽団

ロシアに近い元ソヴィエトのラトビア出身のネルソンスと高い技術を持つボストン交響楽団の録音で、近年のショスタコーヴィチとしては出色の演奏です。録音は2015年でライヴとはいえ、クオリティの高い音質です。

第1楽章速めでリズミカルな演奏 です。ラトビア出身なので西側の指揮者よりはストレートで迫力のある演奏です。とはいえロジェストヴェンスキーのように風刺を強調したりはせず、 しっかりスコアを読み込んで、真摯な演奏に徹して います。第2楽章は遅めのテンポで、しっかり不協和音を鳴らしますが、弦も丁寧に弾いています。高音質と深みを感じる音響で管楽器も荒くなることはなく、じっくりとクオリティの高い響きを聴かせてくれます。後半は、弦に熱気があり、段々と盛り上がります。第3楽章は凄い速さで圧巻です。 小気味良く木管を鳴らし、弦のアンサンブルは聴いていてすっきりするほど上手い です。金管の響きはボストン響としてもとてもクオリティが高く驚くほど上手いです。

第4楽章トロンボーンは量感と自然さのあるダイナミックさ です。このページに挙げた他の録音が強烈すぎるのかも知れませんけど。その代わり、奥深さを感じる演奏で、やはり戦争三部作の最終作なのだな、と実感します。ファゴットのソロも自然です。適度に抑制された中に情感を感じます。第5楽章は遅めのテンポのファゴットから始まります。 アンサンブルの精度の高さと高音質による音色の奇麗さ に舌を巻きます。後半はオーケストレーションの見事さが伝わってくるサウンドで、盛り上がってフィナーレに突入します。風刺を感じさせる所でテンポアップして上手く表現しています。 ラストはまた凄い速さで、輝かしいと言える演奏 で曲を締めます。

入手しやすい方のCDで、高音質な上に演奏内容も奥深さがある名盤です。

ネーメ・ヤルヴィ=スコティッシュ・ナショナル管弦楽団

指揮 ネーメ・ヤルヴィ 演奏 スコティッシュ・ナショナル管弦楽団

ネーメ・ヤルヴィとスコティッシュ・ナショナル管弦楽団の録音です。シャンドスレーベルで適度な残響で音質も良いです。このコンビは第7番『レニングラード』のように、凄い時は本当に名演です。

第1楽章は速めのテンポのリズミカルなマーチでどんどん前に進んでいきます。 ためらいや余分な表現は一切なく、ショスタコーヴィチらしくスネヤを思い切り鳴らして最後まで演奏 しきっています。皮肉という点では意外にシリアスな表現に聴こえます。第2楽章は速めのテンポですが、なかなか シリアスで多彩な表現で飽きることがありません 。フルートなども上手いです。弱音器を付けた弦も透明感のある良い音色です。第3楽章は速めのテンポで色彩的です。様々な要素が入り混じっていて、楽しく聴ける演奏です。もちろん、金管の咆哮はネーメ・ヤルヴィらしい凄さで、スコティッシュ・ナショナル管の実力の高さを感じます。

第4楽章トロンボーンに迫力があり、ファゴットの息の長いソロも印象的 です。第5楽章は意外に落ち着いたテンポで始まります。ただリズム感は健在です。皮肉というよりはシリアスさがあり、途中からテンポを速めてそこからは圧倒的な迫力で、フィナーレに突入します。フィナーレは金管とパーカッションが透明感のあるサウンドで思い切り咆哮し、迫力があります。 ラストは凄い速さで、鳥肌が立つような一気果敢な演奏 で幕を閉じます。

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バーンスタイン=ウィーン・フィル

指揮 レナード・バーンスタイン 演奏 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

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