. SMAP『Mr. S』はなぜ1996年を想起させるのかーー森脱退がグループに残した刻印 - Real Sound|リアルサウンド
SMAP『Mr. S』はなぜ1996年を想起させるのかーー森脱退がグループに残した刻印 - Real Sound|リアルサウンド
SMAP『Mr. S』はなぜ1996年を想起させるのかーー森脱退がグループに残した刻印 - Real Sound|リアルサウンド

SMAP『Mr.S』はなぜ1996年を想起させるのかーー森脱退がグループに残した刻印

1991年にCDデビューしたSMAPとは、まさにこのような時代とともに国民的アイドルとなったグループである。SMAPは、同時代的な流れと呼応するように、デビュー当初からUKのハウスやニュー・ジャック・スウィングなどの意匠を取り入れていた。また、フリーソウルとして人気のナイトフライト「You Are」を引用した「がんばりましょう」(1994)、イントロにシカゴ「Saturday In The Park」を引用した「しようよ」(1995)など、渋谷系的な方法論で作られた曲もある。というか、そもそも90年代中盤までのSMAPには、フリーソウルの現代版のような曲が多かった。そのなかでも傑作は、小沢健二もフェイバリットに挙げた「俺たちに明日はある」(1995)か。この曲が収録されたアルバム『SMAP 008 TACOMAX』(1996)は、マイケル・ブレッカーやオマー・ハキム、ウィル・リーなどといった、ジャズ/フュージョン系のスタジオ・ミュージシャンを起用していた時期の作品である。『008』と同路線の『SMAP 009』(1996)以降、「青いイナズマ」(1996)「SHAKE」(1996)「ダイナマイト」(1997)といった歌謡ハウスの名曲連発によって、SMAPの楽曲は一気にプログラミング主体の音作りに移行するのだが、この時期あたりまでは、プログラミングとスタジオ演奏を併せた音作りをしている。SMAPの傑作アルバムは他にも挙がるかもしれないが、プログラミングと生演奏がバランス良く両立している『008』は、個人的に好きな一枚である。

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