【マイルス・デイヴィス(Miles Davis)】Someday My Prince Will Come アルバム レビュー 考察30
ジョン・コルトレーンとマイルスの仲がよいことを確認してホッとした件・・・Someday My Prince Will Come
あらためて昨夜、『マイルス・デイヴィス自伝(Miles Davis)』の1960年頃のページをを読み返していました。
なんだかコルトレーンとマイルスはあんなに素晴らしいレコーディングをしてきたのに、コルトレーンがマイルス・バンドを辞めたがって、二人の関係ってけっこう悪くなったのかなあなんて心配にもなりまして・・・いや、亡き二人の心配なんてしたってしかたないのですけどね・・・w
前述のマイルスのヨーロッパツアー(1960年春)にコルトレーンが行きたがらず、コルトレーンがウエィン・ショーターを紹介し、ショーターからマイルスに直接電話をさせたというエピソードがありました。
ウェイン・ショーター - Wikipedia ja.wikipedia.orgそれでマイルスはカチンときました。コルトレーンのほかに深くマイルスの曲を理解している奏者がいなかったからだそうです。
ショーターはこのあとの他の黄金期を担うテナー・サックスの巨匠です。
やっぱりコルトレーンとの仲は悪くなってしまったのか・・・と涙目で僕は自伝を読み進めました(おおげさ・w)。
ショーターとの出会いはこの時期だと認識できたのもおもしろいです。
マイルスはコルトレーンに本当に信頼をおいていたのですね。
マイルスがコルトレーンにツアーに帯同する頃、ソプラノ・サックスをプレゼントしました。
コルトレーンはえらくこれを気に入って吹いたそうです。
コルトレーンにソプラノ・サックスという新しい表現を広げたのはマイルスだったのです。
『お前は生きているかぎり、オレに借りがあるんだぞ』とマイルスがからかうと
コルトレーンは涙が出始めるまで大笑い。
『これはマジだぞ』とマイルス・・・。
するとコルトレーンは猛烈な力でマイルスを抱きしめて『マイルス、そのとおりだ』と繰り返したと書かれています。
なんと心温まるエピソード・・・。
しかもコルトレーンは親分を力強く抱きしめるほど・・・親分に遠慮なんてなかったことがわります。
そんなコルトレーンはSomeday My Prince~(1961年)のレコーディングには脱退はしていたもののゲストで参加したわけです。
楽曲を聴く Someday My Prince Will Come
Someday My Prince Will Comeを聴く邦題『いつか王子さまが』
ウォルト・ディズニーの「白雪姫」のテーマ曲
まあ、世界的名曲。みんな大好きディズニーですもんね。
いや~なにがいいって、やっぱりこのアレンジ能力ですかね~。マイルスの・・・。
イントロからやさしいポールのウッド・ベースのぶぅん ぶぅん ぶぅん♪・・・
果てしなく ぶぅん ぶぅん ぶぅん♪・・・
ウィントン・ケリーのピアノがディスニーらしくメルヘンチックに入ってきて
ようやくマイルスのミュート・トランペットが登場・・・
素晴らしい構成のアレンジはさすがマイルスと思うのですけど、そこだけがちょっと聴くたびにひっかかります。
ま、マイルスが取り上げればマイルスの曲になっているのが、やはり帝王たる所以でしょうからいいんですけどね。
最初がハンク・モブレイ。
後半がコルトレーン。
ここでもやっぱりコルトレーンは彼らしく音数も多く強いブロウしまくり感はありますが、この曲のコンセプトの範囲には収まる感じで、この頃のコルトレーンらしさかなと思います。
Old Folksを聴く Pfrancingを聴くPfrancing とい言葉はマイルスの当時の奥さん、フランシス・テイラーの名前から作った言葉。
自伝の中でもマイルスはこの曲はもちろん妻に捧げた曲だと言っています。
ジャケットの写真の女性はもちろんフランシスです。
マイルスが自伝の中で『当然、オレはフランシスの王子様だ』と言っていますが、プレイ・ボーイのマイルスは本心だったのかなあと僕なんかは斜めから見てしまいますけどね。
その証拠の数年するとこの曲のタイトルはNo Bluesに変わりますもん。
特徴はなんと言ってもコール&レスポンスのあとのテーマのマイルスのなが~~~~~~~~~~~~い一吹きw。
ここにもマイルスの作曲能力、感性の高さ、言葉にできないものがあります。
あまりに長くてのけぞり、にんまりとしてしまいました。
『さすが、帝王・・・』とつぶやきましたw。
これぞジャズ・・・
他の音楽ばかりを聴いてきた僕にある意味、ジャズの面白いパンチをくらわせてくれた曲だと思いますw。
Drad Dogを聴くこちらは友情ソング。
コロムビアの社長、Goddard Libersonの名前を逆から書いたタイトル。
ギル・エヴァンスとの共作Sketches of Spainで長らくレコーディング完成まで時間をかけてひやひやさせたお礼?おわび?感謝?
Teoを聴くこちらも友情ソング。マイルス作曲。
またのタイトルをNeoともいう。どちらでもいいらしい。
プロデューサーのテオ・マセロに捧ぐ曲。
テオはネオ(新)でもあったのでしょう。
よく考えればSomedeay My Prince~も三拍子ではあるけれども
コルトレーンのもう1曲のゲスト参加曲です。
やはりここでもコルトレーンが吹きますねえw。
I Thought About You を聴くマイルスに酔ってください。ハンク・モブレイのサックスにひたってくださいw。
Blues No.2 を聴くフィリー・ジョーがドラムスにゲスト参加。
Someday My Prince Will Come (別テイク)を聴くウイントン・ケリーのピアノが聴き飽きるほど聴いてきたかたには新鮮に感じられるであろう別テイク。
全般をとおして・・・マイルス ジャズ 入門 初心者 にはおススメです・・・Someday My Prince Will Come
これからマイルスを聴く
これからジャズを聴く
このようなかたがたにはおススメできるアルバムだと思います。
Someday My Prince Will Come おススメできる理由は・・・
〇メジャーな『いつか王子様が』なんて曲をジャズにアレンジされていて聴きやすいし
〇コルトレーンの吹きまくり感を聴けるし(よくもわるくも)
〇僕にとっては3曲目のPfrancingでの長い長いマイルスの一吹きのジャズらしい面白さ、アイデア能力なんかが聴き始めに面白い!!
そのうちジャズやマイルスにはまっていくと次第に『マイルスのSomeday My Prince Will Come・・・?ああ、あれはいいアルバムだったね、でも最近はさあ・・・』とうんちくを語るようになることでしょうけどね・・・。僕のように・・・。面倒くさい男になってしまいましたw。
『マイルスを聴け!』シリーズと著者の中山康樹さんについて
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